4 / 11
あんたがいればそれでいい
観客たちのポップコーン 1
しおりを挟む
ひと月も好き勝手に他人の部屋を占拠すれば他人の気配は薄くなる。
俺の趣味じゃない家具その他もひと月も使えば借り物の気がしなくなってくるものだ。まして寝具となると他人の匂いもしなくなり、寝室に行くたびに起き出したままのぐちゃぐちゃな姿で出迎えてくれる。
それほどの時間、毎日のナンパしなくていいというだけで他人の部屋を勝手に滞在していた。部屋の持ち主との約束で部屋で待つ必要もあり、いいわけもあると部屋を使っていたわけだ。
「久々に会ったっていうのに浮かない顔だな?」
依頼された仕事をこなすためにプロキシゲームに参加すると、その部屋の持ち主がいた。顔を合わせたのはインスタントコーヒーの粉が机の上に置かれてあったとき以来だ。
部屋の持ち主は俺を見たとたん目を細めた。いつか銀色に光った目はよく見れば明るい灰色で、今日は何者への殺意もなくただ俺だけを見ている。
あの時よりは幾分顔色のいい部屋の持ち主……ロドナークは、それでもクマのある目を更に細めて笑った。
「……少し面白くねぇことがあってなぁ……あんたは悪くねぇんだけど」
ご機嫌ともとれるロドナークの態度に反し、俺の気分は最悪だ。口元を次第に歪んでいくのがわかる。
俺とロドナークがいるのはゲームマップ屋上遊園地……非常に狭いマップで、障害物も屋上に置かれた子供サイズの遊具やゲーム筐体だけで視界はそれほど悪くないが細々と邪魔なものがある印象のマップだ。プロキシゲームのためだけに作られたのでプレイヤーくらいしか来ない場所なのだが、人がいないせいで非常に寂しいマップでもある。
こんな場所でロドナークと会う。必然か偶然か。俺の受けた仕事の依頼内容が『今晩のプロキシゲームソロ戦に参加すること』なのだから恐らく必然だ。
ほぼ毎晩行われるプロキシゲームは一人当たり一日三戦まで参加が可能なポイント制ゲームだ。参加者はポイントを買い参加ゲームに登録し、敗者は勝者にポイントを奪われる。集めたポイントが高いプレイヤーが国の主催する大きなゲームに参加できるようになっていた。
俺のようにその場その場で参加して勝者のポイントを奪っては金に換えるプレイヤーもいれば、大きなゲームに参加したくて、プレイヤーの頂点となりたくて参加するプレイヤーもいる。とにかく流行のゲームだ。参加者は多い。たとえ毎日ゲームがあっても休日前でなくても、夜のゲームとなればそれなりだ。
そんなゲームにただ参加するだけでいい。ゲームの対戦相手はおおよそランダムなのだから、参加するだけで何か起こるわけではない。せいぜい参加者が一人増えるだけである。
しかし、ランダムといってもおおよそだ。プロキシゲームは娯楽であり見世物で、観戦者を楽しませて金を動かさなければならない。人気プレイヤーが参加をすれば同じく人気プレイヤーと対戦させるという運営側の手が入った。
今晩のゲームの場合ではロドナークというチーム戦で有名なプレイヤーがソロ戦に参加すれば、悪い意味で目立ち勝率が高い俺との対戦を組ませる。しかもロドナークがチームとしては有名だがお世辞にも人気があるとはいいがたいプレイヤーだ。観戦者はもちろんプレイヤーも嫌厭ぎみとあっては、観戦者たちも喜んで俺達にブーイングでき、酒やつまみやポップコーンが売れるというわけだ。
つまりロドナークがソロ戦に参加すると知っていた依頼者が、ロドナークと対戦させたくて俺をゲームに参加させたということである。
俺はそれが面白くない。
「それなら面白くしようか? 家の警備もしてもらっていることだし」
こちらの事情など知らないだろうに、いい奴だな。あんたを待って警備員になっちまったんだけど……ぼんやり思っているとゲーム開始の合図が響いた。
合図が響くと同時にロドナークは俺に向かって走り出す。
俺はとりあえずその辺に乗り捨てられているゴーカートをロドナークに向かって蹴りつけ後退した。
「ここは狭めぇんだよなぁ……」
あまり後退すると屋上の柵にぶつかりマップから出てしまい、負けてしまう。しかも屋上とあって相当な高さから落ちることになる。死ぬことはないように魔術プログラムを組んでいるらしいが、落ちるとしばらくの間全身の痛みを引きずるので、できるだけ落ちたくない。
いつもゲームの半分は相手の出方を見るために逃げ回る俺だが、この障害物はあれども隠れにくく狭いマップが嫌いだ。
「……このマップじゃあ考える時間がないか?」
難なくゴーカードを避けたロドナークが瞬時に俺の隣まで駆け、その身をぐるりと反転させた。
来ると思う前に俺の身体は身構える。横に飛びつつロドナークの蹴りを腕で受けた。バチッとロドナークの足が接触した場所から嫌な音を聞きながら、俺はそのまま三歩ほど横にずれる。
「魔術……?」
右腕が痺れ、動かし辛い。ゆっくりと確認するように動かしながら、俺は再び後退する。屋上の柵はまだ遠い。
だが屋上の端が遠くともこのまま後退していてはあっという間に柵の外だ。
俺は舌打ちし、俺の出方を見て追撃せずにこちらを見つめるロドナークを睨みつけ逃げ場所を探す。
後方右にはゴーカートを走らせるための広い空間と催し物をするためのステージがあり、後方左にはゲームコーナーがある。屋上遊園地というからにはここは何かの建物の屋上だ。ゲームコーナーの奥にはエレベーターがある。しかしそこから下へ行くことはできない。
ここは子供の遊び場として機能していた頃の屋上遊園地を模したマップだ。現在のすっかり撤去された跡地や、妖精、精霊、幽霊、化け物どもの住処となった場所と違い、屋上の下に人の行き来はなく、様々な店や住む場所会議場が入ったフロアもない。この屋上遊園地を支える柱だけが空洞の四角い建物の中にある。床を壊して落下しても痛い思いをするだけだ。
もし何かしらの術を使って降りたとしても、そこはマップ外である。プロキシゲームはあくまでマップ内で行うゲームだ。外に出ると負けである。
俺が勝つためにはまず、逃げるための場所が必要だ。
後方右は一見逃げ放題の障害物の少ない場所である。だが俺が移動しやすいということは相手も同様だ。反対側の後方左はゲームコーナーの前に薄い壁と窓と扉があり、外からの侵入者を拒否しているようにも見える。けれど扉や窓をぶち壊すとゲームコーナーに入れる。このゲームコーナーは所狭しと箱型の筐体が並んでいて通路も狭いがエル字になっていた。回り込めばロドナークの後ろに広がる遊具が詰め込まれた場所に逃げられる。
どちらもやりにくいが、俺はゲームコーナーへと逃げるふりをした。
「知っているかもしれないが……こういうこともできる」
もうすぐ窓をぶち破れるというところまで走ると、ニコリと笑ってロドナークが勢いよく右足で地面を踏み締めた。
一瞬、縦に揺れたような衝撃があり、ガラスというガラスが割れた音がする。
煩さに眉を顰め、割れてしまった窓の向こう側を見れば帯電した筐体が歪な音と光を発し、ものによっては壊れ切って燃えていた。
恐らく雷系の術がゲームコーナーを荒らしたのだ。
「こういうのは赤雷あたりにやらせとけ……っ」
俺は薄い壁をそのまま駆けのぼり、そのまま壁を走る。
壁の高さは大人の野郎が一人半といった低いもので、窓も壊れてしまったので走りにくいといったらない。ロドナークの後ろに回りきる前に壁から地面におり、上半身を前に突き出すようにして駆け抜けた。
ロドナークは蕩けそうな顔で笑い、ぐるんと向きを変えると俺を見つめもう一度足を踏みしめる。
再び縦に揺れたような衝撃が走り破壊音が響き、屋上遊園地は地獄と化した。
俺の趣味じゃない家具その他もひと月も使えば借り物の気がしなくなってくるものだ。まして寝具となると他人の匂いもしなくなり、寝室に行くたびに起き出したままのぐちゃぐちゃな姿で出迎えてくれる。
それほどの時間、毎日のナンパしなくていいというだけで他人の部屋を勝手に滞在していた。部屋の持ち主との約束で部屋で待つ必要もあり、いいわけもあると部屋を使っていたわけだ。
「久々に会ったっていうのに浮かない顔だな?」
依頼された仕事をこなすためにプロキシゲームに参加すると、その部屋の持ち主がいた。顔を合わせたのはインスタントコーヒーの粉が机の上に置かれてあったとき以来だ。
部屋の持ち主は俺を見たとたん目を細めた。いつか銀色に光った目はよく見れば明るい灰色で、今日は何者への殺意もなくただ俺だけを見ている。
あの時よりは幾分顔色のいい部屋の持ち主……ロドナークは、それでもクマのある目を更に細めて笑った。
「……少し面白くねぇことがあってなぁ……あんたは悪くねぇんだけど」
ご機嫌ともとれるロドナークの態度に反し、俺の気分は最悪だ。口元を次第に歪んでいくのがわかる。
俺とロドナークがいるのはゲームマップ屋上遊園地……非常に狭いマップで、障害物も屋上に置かれた子供サイズの遊具やゲーム筐体だけで視界はそれほど悪くないが細々と邪魔なものがある印象のマップだ。プロキシゲームのためだけに作られたのでプレイヤーくらいしか来ない場所なのだが、人がいないせいで非常に寂しいマップでもある。
こんな場所でロドナークと会う。必然か偶然か。俺の受けた仕事の依頼内容が『今晩のプロキシゲームソロ戦に参加すること』なのだから恐らく必然だ。
ほぼ毎晩行われるプロキシゲームは一人当たり一日三戦まで参加が可能なポイント制ゲームだ。参加者はポイントを買い参加ゲームに登録し、敗者は勝者にポイントを奪われる。集めたポイントが高いプレイヤーが国の主催する大きなゲームに参加できるようになっていた。
俺のようにその場その場で参加して勝者のポイントを奪っては金に換えるプレイヤーもいれば、大きなゲームに参加したくて、プレイヤーの頂点となりたくて参加するプレイヤーもいる。とにかく流行のゲームだ。参加者は多い。たとえ毎日ゲームがあっても休日前でなくても、夜のゲームとなればそれなりだ。
そんなゲームにただ参加するだけでいい。ゲームの対戦相手はおおよそランダムなのだから、参加するだけで何か起こるわけではない。せいぜい参加者が一人増えるだけである。
しかし、ランダムといってもおおよそだ。プロキシゲームは娯楽であり見世物で、観戦者を楽しませて金を動かさなければならない。人気プレイヤーが参加をすれば同じく人気プレイヤーと対戦させるという運営側の手が入った。
今晩のゲームの場合ではロドナークというチーム戦で有名なプレイヤーがソロ戦に参加すれば、悪い意味で目立ち勝率が高い俺との対戦を組ませる。しかもロドナークがチームとしては有名だがお世辞にも人気があるとはいいがたいプレイヤーだ。観戦者はもちろんプレイヤーも嫌厭ぎみとあっては、観戦者たちも喜んで俺達にブーイングでき、酒やつまみやポップコーンが売れるというわけだ。
つまりロドナークがソロ戦に参加すると知っていた依頼者が、ロドナークと対戦させたくて俺をゲームに参加させたということである。
俺はそれが面白くない。
「それなら面白くしようか? 家の警備もしてもらっていることだし」
こちらの事情など知らないだろうに、いい奴だな。あんたを待って警備員になっちまったんだけど……ぼんやり思っているとゲーム開始の合図が響いた。
合図が響くと同時にロドナークは俺に向かって走り出す。
俺はとりあえずその辺に乗り捨てられているゴーカートをロドナークに向かって蹴りつけ後退した。
「ここは狭めぇんだよなぁ……」
あまり後退すると屋上の柵にぶつかりマップから出てしまい、負けてしまう。しかも屋上とあって相当な高さから落ちることになる。死ぬことはないように魔術プログラムを組んでいるらしいが、落ちるとしばらくの間全身の痛みを引きずるので、できるだけ落ちたくない。
いつもゲームの半分は相手の出方を見るために逃げ回る俺だが、この障害物はあれども隠れにくく狭いマップが嫌いだ。
「……このマップじゃあ考える時間がないか?」
難なくゴーカードを避けたロドナークが瞬時に俺の隣まで駆け、その身をぐるりと反転させた。
来ると思う前に俺の身体は身構える。横に飛びつつロドナークの蹴りを腕で受けた。バチッとロドナークの足が接触した場所から嫌な音を聞きながら、俺はそのまま三歩ほど横にずれる。
「魔術……?」
右腕が痺れ、動かし辛い。ゆっくりと確認するように動かしながら、俺は再び後退する。屋上の柵はまだ遠い。
だが屋上の端が遠くともこのまま後退していてはあっという間に柵の外だ。
俺は舌打ちし、俺の出方を見て追撃せずにこちらを見つめるロドナークを睨みつけ逃げ場所を探す。
後方右にはゴーカートを走らせるための広い空間と催し物をするためのステージがあり、後方左にはゲームコーナーがある。屋上遊園地というからにはここは何かの建物の屋上だ。ゲームコーナーの奥にはエレベーターがある。しかしそこから下へ行くことはできない。
ここは子供の遊び場として機能していた頃の屋上遊園地を模したマップだ。現在のすっかり撤去された跡地や、妖精、精霊、幽霊、化け物どもの住処となった場所と違い、屋上の下に人の行き来はなく、様々な店や住む場所会議場が入ったフロアもない。この屋上遊園地を支える柱だけが空洞の四角い建物の中にある。床を壊して落下しても痛い思いをするだけだ。
もし何かしらの術を使って降りたとしても、そこはマップ外である。プロキシゲームはあくまでマップ内で行うゲームだ。外に出ると負けである。
俺が勝つためにはまず、逃げるための場所が必要だ。
後方右は一見逃げ放題の障害物の少ない場所である。だが俺が移動しやすいということは相手も同様だ。反対側の後方左はゲームコーナーの前に薄い壁と窓と扉があり、外からの侵入者を拒否しているようにも見える。けれど扉や窓をぶち壊すとゲームコーナーに入れる。このゲームコーナーは所狭しと箱型の筐体が並んでいて通路も狭いがエル字になっていた。回り込めばロドナークの後ろに広がる遊具が詰め込まれた場所に逃げられる。
どちらもやりにくいが、俺はゲームコーナーへと逃げるふりをした。
「知っているかもしれないが……こういうこともできる」
もうすぐ窓をぶち破れるというところまで走ると、ニコリと笑ってロドナークが勢いよく右足で地面を踏み締めた。
一瞬、縦に揺れたような衝撃があり、ガラスというガラスが割れた音がする。
煩さに眉を顰め、割れてしまった窓の向こう側を見れば帯電した筐体が歪な音と光を発し、ものによっては壊れ切って燃えていた。
恐らく雷系の術がゲームコーナーを荒らしたのだ。
「こういうのは赤雷あたりにやらせとけ……っ」
俺は薄い壁をそのまま駆けのぼり、そのまま壁を走る。
壁の高さは大人の野郎が一人半といった低いもので、窓も壊れてしまったので走りにくいといったらない。ロドナークの後ろに回りきる前に壁から地面におり、上半身を前に突き出すようにして駆け抜けた。
ロドナークは蕩けそうな顔で笑い、ぐるんと向きを変えると俺を見つめもう一度足を踏みしめる。
再び縦に揺れたような衝撃が走り破壊音が響き、屋上遊園地は地獄と化した。
0
お気に入りに追加
7
あなたにおすすめの小説
愛などもう求めない
白兪
BL
とある国の皇子、ヴェリテは長い長い夢を見た。夢ではヴェリテは偽物の皇子だと罪にかけられてしまう。情を交わした婚約者は真の皇子であるファクティスの側につき、兄は睨みつけてくる。そして、とうとう父親である皇帝は処刑を命じた。
「僕のことを1度でも愛してくれたことはありましたか?」
「お前のことを一度も息子だと思ったことはない。」
目が覚め、現実に戻ったヴェリテは安心するが、本当にただの夢だったのだろうか?もし予知夢だとしたら、今すぐここから逃げなくては。
本当に自分を愛してくれる人と生きたい。
ヴェリテの切実な願いが周りを変えていく。
ハッピーエンド大好きなので、絶対に主人公は幸せに終わらせたいです。
最後まで読んでいただけると嬉しいです。
賢者となって逆行したら「稀代のたらし」だと言われるようになりました。
かるぼん
BL
********************
ヴィンセント・ウィンバークの最悪の人生はやはり最悪の形で終わりを迎えた。
監禁され、牢獄の中で誰にも看取られず、ひとり悲しくこの生を終える。
もう一度、やり直せたなら…
そう思いながら遠のく意識に身をゆだね……
気が付くと「最悪」の始まりだった子ども時代に逆行していた。
逆行したヴィンセントは今回こそ、後悔のない人生を送ることを固く決意し二度目となる新たな人生を歩み始めた。
自分の最悪だった人生を回収していく過程で、逆行前には得られなかった多くの大事な人と出会う。
孤独だったヴィンセントにとって、とても貴重でありがたい存在。
しかし彼らは口をそろえてこう言うのだ
「君は稀代のたらしだね。」
ほのかにBLが漂う、逆行やり直し系ファンタジー!
よろしくお願い致します!!
********************
ヤクザと捨て子
幕間ささめ
BL
執着溺愛ヤクザ幹部×箱入り義理息子
ヤクザの事務所前に捨てられた子どもを自分好みに育てるヤクザ幹部とそんな保護者に育てられてる箱入り男子のお話。
ヤクザは頭の切れる爽やかな風貌の腹黒紳士。息子は細身の美男子の空回り全力少年。
真冬の痛悔
白鳩 唯斗
BL
闇を抱えた王道学園の生徒会長、東雲真冬は、完璧王子と呼ばれ、真面目に日々を送っていた。
ある日、王道転校生が訪れ、真冬の生活は狂っていく。
主人公嫌われでも無ければ、生徒会に裏切られる様な話でもありません。
むしろその逆と言いますか·····逆王道?的な感じです。
俺は北国の王子の失脚を狙う悪の側近に転生したらしいが、寒いのは苦手なのでトンズラします
椿谷あずる
BL
ここはとある北の国。綺麗な金髪碧眼のイケメン王子様の側近に転生した俺は、どうやら彼を失脚させようと陰謀を張り巡らせていたらしい……。いやいや一切興味がないし!寒いところ嫌いだし!よし、やめよう!
こうして俺は逃亡することに決めた。
日本一のイケメン俳優に惚れられてしまったんですが
五右衛門
BL
月井晴彦は過去のトラウマから自信を失い、人と距離を置きながら高校生活を送っていた。ある日、帰り道で少女が複数の男子からナンパされている場面に遭遇する。普段は関わりを避ける晴彦だが、僅かばかりの勇気を出して、手が震えながらも必死に少女を助けた。
しかし、その少女は実は美男子俳優の白銀玲央だった。彼は日本一有名な高校生俳優で、高い演技力と美しすぎる美貌も相まって多くの賞を受賞している天才である。玲央は何かお礼がしたいと言うも、晴彦は動揺してしまい逃げるように立ち去る。しかし数日後、体育館に集まった全校生徒の前で現れたのは、あの時の青年だった──
新しい道を歩み始めた貴方へ
mahiro
BL
今から14年前、関係を秘密にしていた恋人が俺の存在を忘れた。
そのことにショックを受けたが、彼の家族や友人たちが集まりかけている中で、いつまでもその場に居座り続けるわけにはいかず去ることにした。
その後、恋人は訳あってその地を離れることとなり、俺のことを忘れたまま去って行った。
あれから恋人とは一度も会っておらず、月日が経っていた。
あるとき、いつものように仕事場に向かっているといきなり真上に明るい光が降ってきて……?
どうやら手懐けてしまったようだ...さて、どうしよう。
彩ノ華
BL
ある日BLゲームの中に転生した俺は義弟と主人公(ヒロイン)をくっつけようと決意する。
だが、義弟からも主人公からも…ましてや攻略対象者たちからも気に入れられる始末…。
どうやら手懐けてしまったようだ…さて、どうしよう。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる