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44.気づいたら溺愛されてるんですが!? *

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「まだ足りない……。もう一度したい……」
「うん……。俺もしたいと思ってた……」
「そうか……。嬉しいよ」
今度は向き合っているので、お互いの顔がよく見えた。
その状態で、王子は俺の中に挿入してくる。先ほどよりも圧迫感を感じた。
「んっ……。アルベールの、やっぱりおっきぃ……」
「そんなこと言わないでくれ……。照れるだろう?」
「あぁん……。入ってるぅ……」
「動くよ……」
王子はゆっくりと腰を動かし始める。最初は小刻みだったが、だんだんとペースが上がっていった。
「あっ!ああんっ!すごいぃ……」
「ミノル……。気持ち良いかい?」
「うん、凄く感じる……。もっとして……」
「ああ、もちろんだ……」
王子の熱く大きなモノで内壁を擦られると、堪らなく気持ちが良い。感じる所を擦られる度、俺は喘ぎ声を出していた。
「あっ、あっ……!そこ……気持ちいぃ……」
「ここが良いのか?」
「うん……。いっぱい突いて……。お願い……」
「可愛いな……」
さらに激しくなるピストン運動に、パンッ!パンッという音が部屋中に響き渡る。
「あんっ!あんっ!しゅごい……。おかしくなりゅぅ……」
「くっ……締まる……」
気持ち良くて中をきゅうきゅう締め付けていると、王子が動きを止めた。イクのを我慢しているのか、険しい表情をしている。
「アルベールも、気持ち良い……?俺の中……」
「ああ、最高だ……」
「えへへ……嬉しい……」
王子は俺の頬を撫でてくれた。それが嬉しくて、自然と笑みが溢れる。俺は王子の首に腕を回し、引き寄せた。そして、軽く触れるだけのキスをする。王子も同じようにしてくれた。
「ミノル……。愛している……」
「俺も……。ねぇ……いっぱいして……。俺のことめちゃくちゃにして……」
「わかった……。覚悟しろ……」
王子は再び動き始める。先程よりも激しくなっていた。奥を突かれるたびに頭が真っ白になる。
「あっ……!あぁっ……!」
「私も、そろそろ限界だ……」
「あんっ、出してぇ……。アルベールの、中にいっぱい欲しい……」
「あぁ……。いくぞ……」
「あああんっ!!イクゥウウッ!!」
俺は王子の背に爪を立てて絶頂を迎えた。同時に王子も俺の中で果てる。熱いものが注がれていく感覚に身体を震わせた。俺は無意識のうちに締め付けて、王子の精を残さず搾り取ろうとする。王子のものが中でビクビクと脈打っていた。
「あっ……、すごい……。まだ出てる……」
「すまない……」
しばらくしてから引き抜かれる。中から濃厚な白濁液が流れ出した。
俺は横になって息を整える。
「はぁ……はぁ……」
「大丈夫か……?」
「うん……。気持ち良すぎて意識飛びそうだったけど……」
「無理をさせてしまってすまなかったな……」
「嬉しいよ……。それだけ愛してくれてるってことだよね」
「もちろんだ……。愛しているよ、ミノル」
「俺も……。ずっと一緒だよ……」
俺たちは再びキスをした。今度は優しいキスだ。それからしばらく話をして、眠りについた。


次の日、旅館で朝食を食べてからチェックアウトする。
王子は朝食の温泉卵が気に入ったようだ。今度作ってあげよう。

そして、また新幹線に乗って戻って行く。
ソウタと魔王に合流し、今後について話し合った。ソウタは仕事に復帰して、魔王と2人で暮らしていくそうだ。
この世界でも魔法具が使えるようなので、通信魔法具で連絡が取れるようにしておくことにした。

俺と王子は、戻るために魔王の転移魔法陣に乗る。
「じゃあ、元気でな!時々連絡するよ」
「ああ、ソウタも頑張れよ!」
「おう!ミノルもアルベール王子と仲良くやってくれ!」
「ああ、もちろんだ!」

眩しい光に包まれ、ラルジュ王国に戻ってきた。
その途端、目を疑う光景を見ることになる。

「アルベール様、ミノル様、ご結婚おめでとうございます!」

国の人々が集まり、盛大に拍手をしていた。マーチングバンドが演奏を始めている。
「ええ!?一体何事!?」
「まさか……、こうなっているとは……」
「何!?どういうこと!?」
王子の顔を見ると、困ったような表情で笑っていた。

「アルベール王子とミノル様の結婚を祝うために、皆集まっているんですよ!今日はお祭りです!」
城のメイドさんが教えてくれる。
俺が呆然としていると、王子が気まずそうに口を開いた。
「父上に……、戻ったら結婚式を挙げたいと話していたんだ。しかし、まさかここまで盛大に準備してくれているとは思わなかった……」
「はぁ……。やっぱり……。そんなことだろうと思ったよ……」
俺と王子は顔を見合わせて苦笑いする。
「まぁ、せっかくだし楽しもうよ」
「そうだな!」
俺は王子の手を握った。すると、王子も同じようにしてくれる。お互いの指と指の間に手を通して握り合う。いわゆる恋人繋ぎだ。
国民に祝福されながら馬車に乗って進む。城の前には、大勢の人が待っていた。俺たちが姿を現すと歓声が上がる。みんなが祝福の言葉をかけてくれた。

兵士達に案内され、会場へ向かう。
扉が開かれて中に入ると、大きな拍手が聞こえてきた。そこには国王を始めとして、王妃や大臣、そしてリュネット姫の姿もある。
「おめでとうございます!アルベール王子、ミノルさん」
姫は満面の笑みで祝福してくれた。
「ありがとう……。リュネット姫……」
国王が一歩前に出る。
「アルベール、おめでとう!流石私の自慢の息子だな」
「ありがとうございます、父上……」
「ミノル殿も大変だったであろう。これからは夫婦として支え合っていくように」
「は、はい!」
「本当にお似合いですよ。アルベール、ミノルさん。末永く幸せになってください」
王妃も嬉しそうな表情を浮かべていた。
「はい……。母上……」
「ありがとうございます……!」

「アルベール様。誓約の指輪が完成しています」
執事が箱を持ってやって来る。その箱を開けると、美しいペアリングが入っていた。
シンプルなデザインだがとても美しく、俺が着けていた指輪の魔法石が組み込まれている。お互いの名前も刻印されていた。
「では、誓約の指輪の交換を……」
俺は左手を差し出す。王子はそっと手を取り、指輪を俺の薬指にはめた。続いて俺も王子の指に指輪を通す。サイズもピッタリだった。
「これでもう離れられないね……」
「ああ……。一生大切にするよ……」
「俺もだよ……」
俺達は見つめ合う。自然と唇を重ねていた。その様子を見ていた周囲から歓声が上がる。
「えー……、では、誓いのキスを……」
しまった、先走ってキスをしてしまった……。
やっちまった、と思っていると、王子が俺の肩を抱いて引き寄せた。俺は目を閉じる。ゆっくりと近づいてくる気配を感じて、ドキドキした。
そして、柔らかい感触がした。俺は思わずギュッと抱きつく。
「んっ……」
王子は俺の後頭部に手を回して、舌を入れてきた。俺はそれに応えて、お互いに求め合うような濃厚なキスをする。
「んっ……。んんっ……」
俺たちは長い時間キスをしていた。周りの人の声など耳に入らないほどに。
「ぷはぁっ……。あぁ……気持ち良かった……」
「ふふっ。私も同じ気持ちだ……。ミノル……」
王子は満足げな顔をしている。周りを見ると、リュネット姫や国王たちの顔が真っ赤になっていた。
やっぱりやっちまったな……。

こうして、俺と王子の結婚式パーティが始まった。
式場には沢山の花が飾られていて、美味しい料理が次々と運ばれてくる。
みんな笑顔で幸せそうな表情をしていた。

俺は改めて思う。この世界に来て、王子に出会えて幸せだと。
そして、これからはこの世界で生きていこうと。愛する人と一緒に生きていくのだと。

「ミノル。指輪は一度はずしたから、魔法石の魔力はまた空になってしまっているんだ」
「えっと……、つまり……?」
「今夜もたっぷり愛し合おうではないか」

なんか、俺……

王子に溺愛されてるんですが!?
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