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15「やっと手に入れたんだ」*

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「ま、待って、ちょっと待ってくださ……」
「もうこれ以上待てない」

国王との話が終わり、僕達は王子の部屋へ戻ってきた。
魔力が増えたことで、身体が怠い。少し休もうと思った途端、王子に抱きつかれたのだった。

「王子……んっ……ふぅ……」
抱き締められて口づけされて、ふわふわした気分に浸っていたら、いつの間にかベッドに運ばれていた。気づいた時には服を脱がされそうになっている。
「ま、待ってくださいって……」
色々なことが一度に起こりすぎて、まだ頭の整理が追いついていない。少し落ち着きたいと思っていたのだ。
なんとか阻止しようともがいてみるが、王子の鍛えられた身体に覆い被さられてしまう。
「……やっと手に入れたんだ」
耳元で囁かれた低い声に、心臓がドクッと跳ねた。その脈打つ胸を押さえ込むように、さらに体重をかけてのし掛かられる。間近にある顔を見れば、切羽詰まったような余裕のない表情だ。
普段はカッコ良くて強くて優しい王子が、僕なんかにこんなに欲情している。その事実に、さらに胸の鼓動が早まった。
「ルセット……」
「んぅ……っ」
押し倒されながら口づけをされ、そのままベッドの海底へ沈んでいくような錯覚に陥る。ムラングの小屋のとは違う、ふかふかで心地よいベッドだ。
(王子の匂いがする……)
そう思うと、急に身体中がゾクゾクしてきてしまう。絡め合う舌も、しっかり繋がれた手も、服越しに擦れ合う胸板も、全てから王子の熱を流し込まれているみたいだ。
「んん……っ」
堪らず声を漏らすと、股間をぐっと押し付けられる。固く大きなその存在は、彼がそれだけ興奮している証拠だった。その事実に、僕は嬉しくなってしまう。
「ルセット……?」
ふふっと小さく笑いを溢すと、不思議そうに声をかけられた。僕は微笑みながら、王子の背中に手を回す。
「王子の好きにしてください……」
「……ぐっ」
急に王子が固まった。どうしたのだろう、と思った瞬間、服を完全に脱がされてしまう。あまりの早業に反応が遅れ、無抵抗のまま下着まで全て取り去られていた。
「ひゃっ!?ちょっと待って……!」
「好きにして良いんだろ?」
そうだった。僕が自分でそんなことを言ってしまったんだった。
言ったことを後悔しつつも、言葉通り王子に好きにされて嬉しいなんて思ってしまっている僕は、もう手におえない……。

いつの間にか自分の服もはだけていた王子に、再度押し倒される。
肌が直接触れ合ってドキっとした。口づけをしているだけでも、肌から熱が伝わって、さっきまでより感じてしまう。
王子の唇が僕から一度離れたかと思うと、そのまま顎、首筋へと口づけを落とされていった。どの場所も丁寧に舌で舐められ、なんだか食べられてしまいそうな気がしてしまう。
その舌が胸に到達し、胸の突起を味わうように舐められた。
「んっ……」
くすぐったいようなもどかしさに、声が漏れてしまう。それに気付いたのか、王子はさらに突起を口に含んで執拗に舐めまわした。押し寄せてくる感覚に、また声が出そうになってしまう。必死で耐えていたが、強く吸われた瞬間、身体に快感が走った。
「んあぁ……っ!?」
変な声を出してしまい、僕は恥ずかしさのあまり顔を手で隠す。ふ、と息を洩らすような声が聞こえ、今度は反対側の突起を同じように吸われた。さっきまで吸われていた方は指でこねくりまわされている。
「あ……それだめです……っ」
こんなところを弄られて感じてしまうなんて、恥ずかしくて頭が真っ白になりそうだ。
逃げようと身を捩れば、余計にふかふかのベッドに沈んでしまう。ぐっと身体が密着し、僕の股間のものが王子の下腹部で擦られた。
「ひあぁ……っ!」
「ふふ、気持ち良さそうだな」
僕のものはすっかり勃ち上がり、先端からだらしなく汁を垂らしている。それをお互いの腹に塗りつけるような動きを続けられ、快感を放出したい衝動に駆られた。
「だめ、もう限界です……」
すぐに達してしまいそうになり、息を切らしながら訴える。王子は動きを止め、やっと僕の乳首を解放してくれた。
ほっとしたのも束の間、王子はまた僕の身体に口づけをし始める。胸から腹へ、徐々に下へと動いていったかと思うと、先走りでぐちょぐちょになっている僕の先端に口づけをした。
「ふあぁっ」
ちゅっちゅっと啄むような口づけだが、触れられるたびに電流が走るような刺激を感じる。
「や、待って、それはだめ……っ」
抵抗も虚しく、動きはさらに強められていき、ついに全てが温もりに包まれた。
「あああっ、だめぇ……」
じゅるじゅると卑猥な音を立てながら吸われ、聴覚まで侵食されているような気分になる。
「あっ、あっ、出ちゃ……あああっ!」
そんな状態に耐えることができるわけもなく、僕は彼の口の中であっさりと達してしまった。
ごくり、と飲み込む音が聞こえてきて、焦る。
「あっ、ダメ、飲んじゃだめぇ……!」
僕の声などおかまいなしに、びくびくしている僕のものから残さず搾り取るように吸い付いている。
僕は出し切った疲労感と、飲まれてしまったショックでぐったりと脱力した。
「ううぅ、ダメって言ったのに……」
「ルセットの、とっても美味しいよ」
そんなことを爽やかな笑顔で言わないで欲しい……。
やっと王子が離れていったので、僕はだらーん、と脱力したまま横を向く。
動けるようになったら僕もお返ししてやるんだ……なんて考えていたら、唐突にぬるっとした感触がした。
「ひっ!?」
横を向いて丸出しになっていた僕の尻に、王子が何かを塗りこんでいる。おそらく、あの小瓶に入った液体だろう。
「あ、まだ、待ってくださ……」
達したばかりで敏感になっている身体は、少しの刺激でも感じてしまうのだ。穴の入口をぬるぬると指先でなぞられ、湧き上がる感覚を押さえ込もうと浅い呼吸で耐える。
「んんっ……」
つぷっと王子の指が入り込んできた感触に、つい声が漏れてしまった。
「ルセット……」
耳元で名前を囁かれ、蕩けそうな気分の中、指を深くまで挿し込まれる。
「あぁっ……」
初めての時は媚薬で訳が分からなくなっていたが、今は意識がはっきりしている。この状態でこんなことをされるのは、恥ずかしくて堪らない。
指でナカを探られると、心の奥まで暴かれるような気がしてしまう。逃げ出したくなるが、身体に力が入らない。されるがままに、ナカで動き回る指を許していると、唐突に強烈な快感が走った。
「ひああぁ!?」
「ここがイイのか?」
確かめるように内壁の一箇所を重点的に触れられ、押し寄せる快感に目が回りそうになる。
その一点を掠めるたびに腰を浮かせてビクビクしていると、いつの間にか3本くらい入っていたらしい指が抜かれた。
急に刺激を失い、物足りなさにナカが浅ましく蠢く。
疼く身体をなんとか鎮めようと浅く呼吸をしていると、指とは違う、肉厚なものが秘部に押し付けられた。
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