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第九章 四聖祭への準備 選抜戦編
第85話 伏線?
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慰労会は何事もなく進み、時間は午後11時を回った。20人以上いたメンバーも一人、二人と自室に戻っていく者もいれば、別室で朝まで熟睡する者もいる。
今リビングにいるのは、俺、俺の両隣にイリーナとニーナ、イリーナの隣にはアリス、そして俺の真向かいにクリス先輩とアナスタシア先輩だ。
今は6人で輪になってボードゲームの『真勇すごろく』をしている。ルールは人生ゲームと同じで、先に魔王を倒した人が勝ちだ。
「ま、マグマの海に落ちて死亡。教会まで戻る・・・。ひっどーい!せっかく1番だったのに最初からじゃん!!」
「ぷぷーっ!ニーナざまぁないわね!これで私が一番乗りよ!!」
「俺は~・・・1・。しかも何も書いてないし・・。」
「私も同じなんですけど・・。」
「次は私ですね、えいっ!・・・4ですね。1、2、3、4っと。えー、貴族令嬢と婚姻を結ぶ。男性の場合、婿入りとなるので結納金として白金貨100枚を受け取る。女性の場合は貴族嫡男となり、以下同文。ですか。」
「凄いなアリス。大金持ちじゃないか!」
「お金は嬉しいのですが、知らない相手との結婚はゲームであっても嫌ですね・・。」
「ゲームなんだから尚更相手の顔なんて分かるわけないじゃない・・。」
「私はレイくんと結婚したい!!」
「こ、こらニーナ・・・」
「あの~、始めて良いですか~?」
「すみません!どうぞ・・・」
「おお~6だ。えっ、魔王軍四天王に破れ、傀儡となる。他プレイヤーがこのマスに止まるまで永遠に休み・・・。クソゲ~」
「しかも最下位だから誰も通らないね。」
「いや、ニーナが最初に戻ったのでニーナ次第ですね。」
「あ、そっか!じゃあ次は私だね。・・2か~。おっ、近くにいる異性と結婚、相手はこのマスにコマを進めるって事は・・・」
「・・俺ですね。」
ボフッ
その時、クリス先輩の顔が一気に茹で上がる。
「やったじゃ~ん?」
「しーっ、しーっ!」
「?どうかしましたか?」
「い、いや!何でもないよ!?ほら、結婚しよ!?ほらここだよ!!」
「あ、はい・・?」
俺は駒を進める。
「これってお金とかアイテムも統合するんですかね?」
「一緒に住んじゃったり~?」
「何言ってるんですか・・・」
「せっかく結婚したんだし隣行けば~?」
「いやいいよ!?このままで十分だよ!」
「でもどうせ一緒に進むんですし、折角なので・・」
俺は立ち上がるとニーナの右隣に腰を下ろす。
「これ俺のお金とアイテムです。」
「あ、ありがとう・・//」
「これで3人目ね・・・」
「「「・・・・・」」」
「レイくんはゲームでも現実でもこうなるんだね・・・」
「あははは・・・」
「いー、アハハハ~!!!!ぐぅぅ、お腹痛い~・・・!」
そう、お察しの通り、俺、イリーナ、ニーナ、クリス先輩はこれで3人の妻と一人の夫という形になってしまった。
というか結婚マス多すぎだろ!?どうなってんだ!?
そしてゴールする時には結婚していたはずのアリスでさえいつの間にか俺の奥さんとなるのだった・・・。
俺達はその後も遊び、いつの間にか寝てしまった。
(ん?なんだろう・・、イリーナかニーナかな?)
俺のお腹の上で何かがモゾモゾと動いている。
「ほ、本当にいいのかな?」
「いけいけ~、ここで逃したらもうチャンスないぞ~。」
「うぅぅ、ご、ごめんなさい!」
俺の服が捲れ、腹筋が露わになる。
「はへぇ~、よく鍛えてるわ~・・・」
「か、硬い・・」
「あの~、流石に寒いです・・」
「へっ・・・!?」
「ぐーぐー・・」
「あれ!?ラミリル!?」
「本当に何してるんですか?」
「こ、これはね!マッサージを・・・」
「マッサージですか?」
(咄嗟に誤魔化しちゃった・・、どうしよう!?でもここで頑張んなきゃ、私、勝ち目無いよ・・・?)
クリスは今年で卒業し、来年には騎士団に入る。ここを逃したらチャンスは無いのだ。だが男性経験どころか彼氏すらできたことの無い彼女にとって、告白とは至難であった。
「ぐーぐー、えいっ」
「わっ!?」
「ええっ!?」
クリスが何も出来ずにいると、突然後ろから衝撃が、なんていうやらせだろう・・・。
クリスは頭からレイに倒れる。
(あっ、唇が・・。でも、良いよね・・?)
クリスが唇を少しだけ窄め、目を瞑る。
彼らの唇が触れ・・・・・・・・る事はなかった。
レイはクリスの唇が眼前に迫るが、彼女を抱き止めることに成功、クリスの唇は残念ながらレイの肩口に・・・。ぶつかった衝撃で香水の成分が空気中へ霧散し、レイがそれを吸い込む。
(なんだろう、凄く懐かしい香りがする・・・)
今リビングにいるのは、俺、俺の両隣にイリーナとニーナ、イリーナの隣にはアリス、そして俺の真向かいにクリス先輩とアナスタシア先輩だ。
今は6人で輪になってボードゲームの『真勇すごろく』をしている。ルールは人生ゲームと同じで、先に魔王を倒した人が勝ちだ。
「ま、マグマの海に落ちて死亡。教会まで戻る・・・。ひっどーい!せっかく1番だったのに最初からじゃん!!」
「ぷぷーっ!ニーナざまぁないわね!これで私が一番乗りよ!!」
「俺は~・・・1・。しかも何も書いてないし・・。」
「私も同じなんですけど・・。」
「次は私ですね、えいっ!・・・4ですね。1、2、3、4っと。えー、貴族令嬢と婚姻を結ぶ。男性の場合、婿入りとなるので結納金として白金貨100枚を受け取る。女性の場合は貴族嫡男となり、以下同文。ですか。」
「凄いなアリス。大金持ちじゃないか!」
「お金は嬉しいのですが、知らない相手との結婚はゲームであっても嫌ですね・・。」
「ゲームなんだから尚更相手の顔なんて分かるわけないじゃない・・。」
「私はレイくんと結婚したい!!」
「こ、こらニーナ・・・」
「あの~、始めて良いですか~?」
「すみません!どうぞ・・・」
「おお~6だ。えっ、魔王軍四天王に破れ、傀儡となる。他プレイヤーがこのマスに止まるまで永遠に休み・・・。クソゲ~」
「しかも最下位だから誰も通らないね。」
「いや、ニーナが最初に戻ったのでニーナ次第ですね。」
「あ、そっか!じゃあ次は私だね。・・2か~。おっ、近くにいる異性と結婚、相手はこのマスにコマを進めるって事は・・・」
「・・俺ですね。」
ボフッ
その時、クリス先輩の顔が一気に茹で上がる。
「やったじゃ~ん?」
「しーっ、しーっ!」
「?どうかしましたか?」
「い、いや!何でもないよ!?ほら、結婚しよ!?ほらここだよ!!」
「あ、はい・・?」
俺は駒を進める。
「これってお金とかアイテムも統合するんですかね?」
「一緒に住んじゃったり~?」
「何言ってるんですか・・・」
「せっかく結婚したんだし隣行けば~?」
「いやいいよ!?このままで十分だよ!」
「でもどうせ一緒に進むんですし、折角なので・・」
俺は立ち上がるとニーナの右隣に腰を下ろす。
「これ俺のお金とアイテムです。」
「あ、ありがとう・・//」
「これで3人目ね・・・」
「「「・・・・・」」」
「レイくんはゲームでも現実でもこうなるんだね・・・」
「あははは・・・」
「いー、アハハハ~!!!!ぐぅぅ、お腹痛い~・・・!」
そう、お察しの通り、俺、イリーナ、ニーナ、クリス先輩はこれで3人の妻と一人の夫という形になってしまった。
というか結婚マス多すぎだろ!?どうなってんだ!?
そしてゴールする時には結婚していたはずのアリスでさえいつの間にか俺の奥さんとなるのだった・・・。
俺達はその後も遊び、いつの間にか寝てしまった。
(ん?なんだろう・・、イリーナかニーナかな?)
俺のお腹の上で何かがモゾモゾと動いている。
「ほ、本当にいいのかな?」
「いけいけ~、ここで逃したらもうチャンスないぞ~。」
「うぅぅ、ご、ごめんなさい!」
俺の服が捲れ、腹筋が露わになる。
「はへぇ~、よく鍛えてるわ~・・・」
「か、硬い・・」
「あの~、流石に寒いです・・」
「へっ・・・!?」
「ぐーぐー・・」
「あれ!?ラミリル!?」
「本当に何してるんですか?」
「こ、これはね!マッサージを・・・」
「マッサージですか?」
(咄嗟に誤魔化しちゃった・・、どうしよう!?でもここで頑張んなきゃ、私、勝ち目無いよ・・・?)
クリスは今年で卒業し、来年には騎士団に入る。ここを逃したらチャンスは無いのだ。だが男性経験どころか彼氏すらできたことの無い彼女にとって、告白とは至難であった。
「ぐーぐー、えいっ」
「わっ!?」
「ええっ!?」
クリスが何も出来ずにいると、突然後ろから衝撃が、なんていうやらせだろう・・・。
クリスは頭からレイに倒れる。
(あっ、唇が・・。でも、良いよね・・?)
クリスが唇を少しだけ窄め、目を瞑る。
彼らの唇が触れ・・・・・・・・る事はなかった。
レイはクリスの唇が眼前に迫るが、彼女を抱き止めることに成功、クリスの唇は残念ながらレイの肩口に・・・。ぶつかった衝撃で香水の成分が空気中へ霧散し、レイがそれを吸い込む。
(なんだろう、凄く懐かしい香りがする・・・)
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