10 / 94
第2章 いざバルウロワ学園へ
第10話 観光
しおりを挟む
俺達は今、今日泊まる予定の宿屋の一階で昼食を食べている。
「美味し~!」
「確かに、この独特な風味が癖になりそうだ」
今食べているのは、鶏を一匹丸々に、ハーブなどの香辛料をふんだんに使い、焼き上げられたローストチキンだ。村では香辛料はアクセント程度で、少量しか使われないため、こんな料理は初めてだ。
「ニーナ、午後は自由時間だけど見に行きたい場所ある?」
「んー、初めてだからよく分かんないね」
「それならこの宿を出て右に歩いていくと大賢者の像があるのじゃが、あそこは色々と売店があっていつも賑わっておる。そこに行ってみてはどうじゃ?」
「確かに、それは良いかもしれませんね」
ここで重大な事実に気付く。
「あ、お金がない‥‥」
「私持ってるから大丈夫だよ、お母さんから貰ったの!」
「それは悪いよ‥どうしよう‥」
俺はここであることを思いつく。
「神父様」
「しょうがないの~」
神父さんは腰の袋から銀貨を取り出して僕に渡そうとする。
「あっ、違うんです!この間手に入れたこのスモールボアの魔石を売ろうと思ったので、それができるお店を聞こうと思ったんです‥」
「あぁそれだったら冒険者ギルドじゃな、じゃが冒険者ギルドは明日行くんじゃ、ワシが立て替えといてあげよう」
そう言って神父様は銀貨三枚を俺にくれた。
────────────────
銅貨=100円
銀貨=1000円
金貨=10000円
白金貨=1000000円
────────────────
俺は神父さんに礼を言ってニーナと一緒に大賢者の像へ向かった。
「すっごい人だね」
「こんな光景村じゃ見れないよな」
俺達の目の前は多くの人によってごった返していた。
奥にはローブに大きな帽子を被った大賢者の像が見える。
「でかいな」
「ね!こんなのどうやって作るんだろう~」「実物はどんな人なんだろう」
今、大賢者はバルウロワ学園の学園長だ。そのうち会えるだろうか。
(この人なら勇者と会う方法を知ってるかもな)
その後俺達は売店で串焼きやクレープなる物を食べては互いに感想を言い合っていた。
今はアイスクリームを片手に観光中だ。
俺は観光しながらもこっそり町の人達を鑑定した。
(ほとんどの人がステータス上限Gだ、稀にFがいる程度か‥)
町の人の殆どは農民や平民だ。
(んー、強い人はいないみたいだな)
そんなことを考えながら歩いていると
「あいたっ!」
俺じゃなくてニーナが他人とぶつかった
「うおっ、冷てぇ!!!」
「あっ、あぁ、アイスが‥あっ、ごめんなさい!鎧が汚れちゃって‥‥」
(鎧?)
俺がその言葉に引っ掛かって顔を上げると
「‥‥」
スキンヘッドに加え、右の側頭部に大きな傷を持った、筋骨隆々のいかにもな人が立っていた。
「ボソッ)鑑定」
ライラット
人族 職業 剣士
ステータス
力 D/D 魔力 G/G 防御 D/D 俊敏 F/F
スキル
剣術Lv6 剣の扱いが上手くなる 自身の能力が微小
向上
盾術Lv6 盾の扱いが上手くなる 自身の能力が微小
向上
今日見た中で一番だ
(憂鬱だ‥‥)
「あちゃ~、お嬢ちゃん怪我は無かったかい?」
(おや?)「でも、おじちゃんの鎧が‥‥」ポロポロ
「あ~、泣くな、ほら、こんなの水で流せばすぐ落ちるさ、大丈夫だよ」
周りの大人からは
「あんな小さい子供を泣かして‥‥」「最低ね‥‥」
なんて声が聞こえてくる。
「ほら、ニーナ、食べかけだけど俺のをあげるから泣くな、このおじさんも困っちゃうだろ」
「うん‥‥」
そう言うとニーナが俺の食べかけのアイスを食べ始めた。
「すみませんでした」
「まぁ、気にすんな、足元を見てなかった俺も悪かったってことよ、アイス代、これで足りるかい?」
おじさんは銅貨5枚を俺に渡した。
「少し多いですよ」
「いいんだ、詫び料だと思ってくれ」
と言うとおじさんは歩いて行ってしまった。
「はい、ニーナ、これおじさんが返してくれたよ」
「あっ、ありがとう、でもこれはアイスくれたからレイ君にあげる!」
「別にいいのに」
日が沈み始め、辺りは少し暗くなってきた
「さて、暗くなってきたし、宿に戻るか!」
「うん!」
「あらあら」「ふふふっ、微笑ましいですね~」
「可愛らしいじゃない」
俺達は空いている手を繋いで来た道を戻った。
「美味し~!」
「確かに、この独特な風味が癖になりそうだ」
今食べているのは、鶏を一匹丸々に、ハーブなどの香辛料をふんだんに使い、焼き上げられたローストチキンだ。村では香辛料はアクセント程度で、少量しか使われないため、こんな料理は初めてだ。
「ニーナ、午後は自由時間だけど見に行きたい場所ある?」
「んー、初めてだからよく分かんないね」
「それならこの宿を出て右に歩いていくと大賢者の像があるのじゃが、あそこは色々と売店があっていつも賑わっておる。そこに行ってみてはどうじゃ?」
「確かに、それは良いかもしれませんね」
ここで重大な事実に気付く。
「あ、お金がない‥‥」
「私持ってるから大丈夫だよ、お母さんから貰ったの!」
「それは悪いよ‥どうしよう‥」
俺はここであることを思いつく。
「神父様」
「しょうがないの~」
神父さんは腰の袋から銀貨を取り出して僕に渡そうとする。
「あっ、違うんです!この間手に入れたこのスモールボアの魔石を売ろうと思ったので、それができるお店を聞こうと思ったんです‥」
「あぁそれだったら冒険者ギルドじゃな、じゃが冒険者ギルドは明日行くんじゃ、ワシが立て替えといてあげよう」
そう言って神父様は銀貨三枚を俺にくれた。
────────────────
銅貨=100円
銀貨=1000円
金貨=10000円
白金貨=1000000円
────────────────
俺は神父さんに礼を言ってニーナと一緒に大賢者の像へ向かった。
「すっごい人だね」
「こんな光景村じゃ見れないよな」
俺達の目の前は多くの人によってごった返していた。
奥にはローブに大きな帽子を被った大賢者の像が見える。
「でかいな」
「ね!こんなのどうやって作るんだろう~」「実物はどんな人なんだろう」
今、大賢者はバルウロワ学園の学園長だ。そのうち会えるだろうか。
(この人なら勇者と会う方法を知ってるかもな)
その後俺達は売店で串焼きやクレープなる物を食べては互いに感想を言い合っていた。
今はアイスクリームを片手に観光中だ。
俺は観光しながらもこっそり町の人達を鑑定した。
(ほとんどの人がステータス上限Gだ、稀にFがいる程度か‥)
町の人の殆どは農民や平民だ。
(んー、強い人はいないみたいだな)
そんなことを考えながら歩いていると
「あいたっ!」
俺じゃなくてニーナが他人とぶつかった
「うおっ、冷てぇ!!!」
「あっ、あぁ、アイスが‥あっ、ごめんなさい!鎧が汚れちゃって‥‥」
(鎧?)
俺がその言葉に引っ掛かって顔を上げると
「‥‥」
スキンヘッドに加え、右の側頭部に大きな傷を持った、筋骨隆々のいかにもな人が立っていた。
「ボソッ)鑑定」
ライラット
人族 職業 剣士
ステータス
力 D/D 魔力 G/G 防御 D/D 俊敏 F/F
スキル
剣術Lv6 剣の扱いが上手くなる 自身の能力が微小
向上
盾術Lv6 盾の扱いが上手くなる 自身の能力が微小
向上
今日見た中で一番だ
(憂鬱だ‥‥)
「あちゃ~、お嬢ちゃん怪我は無かったかい?」
(おや?)「でも、おじちゃんの鎧が‥‥」ポロポロ
「あ~、泣くな、ほら、こんなの水で流せばすぐ落ちるさ、大丈夫だよ」
周りの大人からは
「あんな小さい子供を泣かして‥‥」「最低ね‥‥」
なんて声が聞こえてくる。
「ほら、ニーナ、食べかけだけど俺のをあげるから泣くな、このおじさんも困っちゃうだろ」
「うん‥‥」
そう言うとニーナが俺の食べかけのアイスを食べ始めた。
「すみませんでした」
「まぁ、気にすんな、足元を見てなかった俺も悪かったってことよ、アイス代、これで足りるかい?」
おじさんは銅貨5枚を俺に渡した。
「少し多いですよ」
「いいんだ、詫び料だと思ってくれ」
と言うとおじさんは歩いて行ってしまった。
「はい、ニーナ、これおじさんが返してくれたよ」
「あっ、ありがとう、でもこれはアイスくれたからレイ君にあげる!」
「別にいいのに」
日が沈み始め、辺りは少し暗くなってきた
「さて、暗くなってきたし、宿に戻るか!」
「うん!」
「あらあら」「ふふふっ、微笑ましいですね~」
「可愛らしいじゃない」
俺達は空いている手を繋いで来た道を戻った。
0
お気に入りに追加
746
あなたにおすすめの小説
ゲーム内転移ー俺だけログアウト可能!?ゲームと現実がごちゃ混ぜになった世界で成り上がる!ー
びーぜろ@転移世界のアウトサイダー発売中
ファンタジー
ブラック企業『アメイジング・コーポレーション㈱』で働く経理部員、高橋翔23歳。
理不尽に会社をクビになってしまった翔だが、慎ましい生活を送れば一年位なら何とかなるかと、以前よりハマっていたフルダイブ型VRMMO『Different World』にダイブした。
今日は待ちに待った大規模イベント情報解禁日。その日から高橋翔の世界が一変する。
ゲーム世界と現実を好きに行き来出来る主人公が織り成す『ハイパーざまぁ!ストーリー。』
計画的に?無自覚に?怒涛の『ざまぁw!』がここに有る!
この物語はフィクションです。
※ノベルピア様にて3話先行配信しておりましたが、昨日、突然ログインできなくなってしまったため、ノベルピア様での配信を中止しております。
異世界あるある 転生物語 たった一つのスキルで無双する!え?【土魔法】じゃなくって【土】スキル?
よっしぃ
ファンタジー
農民が土魔法を使って何が悪い?異世界あるある?前世の謎知識で無双する!
土砂 剛史(どしゃ つよし)24歳、独身。自宅のパソコンでネットをしていた所、突然轟音がしたと思うと窓が破壊され何かがぶつかってきた。
自宅付近で高所作業車が電線付近を作業中、トラックが高所作業車に突っ込み運悪く剛史の部屋に高所作業車のアームの先端がぶつかり、そのまま窓から剛史に一直線。
『あ、やべ!』
そして・・・・
【あれ?ここは何処だ?】
気が付けば真っ白な世界。
気を失ったのか?だがなんか聞こえた気がしたんだが何だったんだ?
・・・・
・・・
・・
・
【ふう・・・・何とか間に合ったか。たった一つのスキルか・・・・しかもあ奴の元の名からすれば土関連になりそうじゃが。済まぬが異世界あるあるのチートはない。】
こうして剛史は新た生を異世界で受けた。
そして何も思い出す事なく10歳に。
そしてこの世界は10歳でスキルを確認する。
スキルによって一生が決まるからだ。
最低1、最高でも10。平均すると概ね5。
そんな中剛史はたった1しかスキルがなかった。
しかも土木魔法と揶揄される【土魔法】のみ、と思い込んでいたが【土魔法】ですらない【土】スキルと言う謎スキルだった。
そんな中頑張って開拓を手伝っていたらどうやら領主の意に添わなかったようで
ゴウツク領主によって領地を追放されてしまう。
追放先でも土魔法は土木魔法とバカにされる。
だがここで剛史は前世の記憶を徐々に取り戻す。
『土魔法を土木魔法ってバカにすんなよ?異世界あるあるな前世の謎知識で無双する!』
不屈の精神で土魔法を極めていく剛史。
そしてそんな剛史に同じような境遇の人々が集い、やがて大きなうねりとなってこの世界を席巻していく。
その中には同じく一つスキルしか得られず、公爵家や侯爵家を追放された令嬢も。
前世の記憶を活用しつつ、やがて土木魔法と揶揄されていた土魔法を世界一のスキルに押し上げていく。
但し剛史のスキルは【土魔法】ですらない【土】スキル。
転生時にチートはなかったと思われたが、努力の末にチートと言われるほどスキルを活用していく事になる。
これは所持スキルの少なさから世間から見放された人々が集い、ギルド『ワンチャンス』を結成、努力の末に世界一と言われる事となる物語・・・・だよな?
何故か追放された公爵令嬢や他の貴族の令嬢が集まってくるんだが?
俺は農家の4男だぞ?
社畜おっさんは巻き込まれて異世界!? とにかく生きねばなりません!
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
私の名前はユアサ マモル
14連勤を終えて家に帰ろうと思ったら少女とぶつかってしまった
とても人柄のいい奥さんに謝っていると一瞬で周りの景色が変わり
奥さんも少女もいなくなっていた
若者の間で、はやっている話を聞いていた私はすぐに気持ちを切り替えて生きていくことにしました
いや~自炊をしていてよかったです
寵愛のいる旦那様との結婚生活が終わる。もし、次があるのなら緩やかに、優しい人と恋がしたい。
にのまえ
恋愛
リルガルド国。公爵令嬢リイーヤ・ロイアルは令嬢ながら、剣に明け暮れていた。
父に頼まれて参加をした王女のデビュタントの舞踏会で、伯爵家コール・デトロイトと知り合い恋に落ちる。
恋に浮かれて、剣を捨た。
コールと結婚をして初夜を迎えた。
リイーヤはナイトドレスを身に付け、鼓動を高鳴らせて旦那様を待っていた。しかし寝室に訪れた旦那から出た言葉は「私は君を抱くことはない」「私には心から愛する人がいる」だった。
ショックを受けて、旦那には愛してもられないと知る。しかし離縁したくてもリルガルド国では離縁は許されない。しかしリイーヤは二年待ち子供がいなければ離縁できると知る。
結婚二周年の食事の席で、旦那は義理両親にリイーヤに子供ができたと言い出した。それに反論して自分は生娘だと医師の診断書を見せる。
混乱した食堂を後にして、リイーヤは馬に乗り伯爵家から出て行き国境を越え違う国へと向かう。
もし、次があるのなら優しい人と恋がしたいと……
お読みいただき、ありがとうございます。
エブリスタで四月に『完結』した話に差し替えいたいと思っております。内容はさほど、変わっておりません。
それにあたり、栞を挟んでいただいている方、すみません。
のほほん異世界暮らし
みなと劉
ファンタジー
異世界に転生するなんて、夢の中の話だと思っていた。
それが、目を覚ましたら見知らぬ森の中、しかも手元にはなぜかしっかりとした地図と、ちょっとした冒険に必要な道具が揃っていたのだ。
魔がさした? 私も魔をさしますのでよろしく。
ユユ
恋愛
幼い頃から築いてきた彼との関係は
愛だと思っていた。
何度も“好き”と言われ
次第に心を寄せるようになった。
だけど 彼の浮気を知ってしまった。
私の頭の中にあった愛の城は
完全に崩壊した。
彼の口にする“愛”は偽物だった。
* 作り話です
* 短編で終わらせたいです
* 暇つぶしにどうぞ
婚約者の幼馴染?それが何か?
仏白目
恋愛
タバサは学園で婚約者のリカルドと食堂で昼食をとっていた
「あ〜、リカルドここにいたの?もう、待っててっていったのにぃ〜」
目の前にいる私の事はガン無視である
「マリサ・・・これからはタバサと昼食は一緒にとるから、君は遠慮してくれないか?」
リカルドにそう言われたマリサは
「酷いわ!リカルド!私達あんなに愛し合っていたのに、私を捨てるの?」
ん?愛し合っていた?今聞き捨てならない言葉が・・・
「マリサ!誤解を招くような言い方はやめてくれ!僕たちは幼馴染ってだけだろう?」
「そんな!リカルド酷い!」
マリサはテーブルに突っ伏してワアワア泣き出した、およそ貴族令嬢とは思えない姿を晒している
この騒ぎ自体 とんだ恥晒しだわ
タバサは席を立ち 冷めた目でリカルドを見ると、「この事は父に相談します、お先に失礼しますわ」
「まってくれタバサ!誤解なんだ」
リカルドを置いて、タバサは席を立った
【完結】人形と皇子
かずえ
BL
ずっと戦争状態にあった帝国と皇国の最後の戦いの日、帝国の戦闘人形が一体、重症を負って皇国の皇子に拾われた。
戦うことしか教えられていなかった戦闘人形が、人としての名前を貰い、人として扱われて、皇子と幸せに暮らすお話。
性表現がある話には * マークを付けています。苦手な方は飛ばしてください。
第11回BL小説大賞で奨励賞を頂きました。応援してくださった皆様、ありがとうございます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる