上 下
73 / 85
小平藍

73話 キャラクター紹介

しおりを挟む
 最終章を目前に今さらですが主要キャラクター紹介をしてみたいと思います。



◎松島寛太/小田嶋麻衣

 元の人格である松島寛太は30歳のしがないサラリーマン。
 不慮の事故で失意のうちに一生を終えようとしていたところ、天使から「本気の願い事があるならば転生させてあげてもいい」と告げられる。思い付いた願いを述べるもことごとく認められず、唯一認められた願いはさして詳しくもない国民的アイドル「『WISH』のために一生を捧げる」というもの。
 気付くと寛太は小田嶋麻衣(17歳・激美少女)として転生していた。当然恵まれたルックスを生かしWISHのメンバーとなろうと意気込んでいたものの、男性恐怖症が発覚し断念。マネージャーとして「WISHのために人生を捧げる」という約束を果たすことを選ぶ。
 エース黒木希、次期エース候補の桜木舞奈のマネージャーを経て、24歳にしてメンバーに転向。遅咲きながら美貌と努力でセンターに上り詰めるかと思われたが、生来の性格なのか自分が前に出ることよりも誰かのサポートに回ることを選ぶ。
 だがそこに一人の少女が表れた。小平藍。
 彼女の登場により麻衣の運命は大きく展開する。


◎小平藍/小田嶋麻衣
 元の小田嶋麻衣とは彼女のこと。
 元々アイドルを密かに志していたが、その想いをクラスメイトたちに馬鹿にされて病んでいた。その時期に転生してきた寛太の魂が麻衣の身体に入り込んでしまい、元の麻衣の魂は弾き出される。宙ぶらりん状態となり天界に召された麻衣の魂だったが、一連の転生が問題だらけであることが発覚。元の麻衣の魂を現世に戻す際に作られたのが小平藍という人間だった。
 小田嶋麻衣(odajima mai)o a i a a i/小平藍(kodaira ai)o a i a a i……2人の名前が固い韻を踏んでいることに賢明な読者はとっくにお気付きだよね。
 ややエキセントリックだった性格は人間社会に馴染むに際してのご愛敬。麻衣とキスして自分が麻衣だった頃の記憶を思い出す。


◎神崎優里奈
 ちょっとぶっきらぼうだけど優しい麻衣の親友。転生直後の不慣れなJK生活を送る麻衣を最大限サポートしてくれた、心優しく有能な才女。
 ……だと思っていたら人間じゃなかったんかい!
 下級の天使?天界も結局は階級社会なのね。上級天使ちゃんの致命的ミスのケツ持ちを現地に来てやらされるブラック天界の悲しき労働者。
 そういったストレスもあるので、麻衣に対してやや当たりが強いのも大目に見てやってください。
 

◎社長(高木真由子)
 WISHの事務所の社長。国民的アイドルを抱えている事務所のボスなのだから相当な大物とも言えそうだが、イキの良い現場指揮官という感じは抜けない。作中で社長の本名が記載されているのもほんの数度しかない。
 策略家のやり手でもあるが情にも厚い……という性格は矛盾しているようにも思われるかもしれないが、人を扱う仕事である以上、相手の心を掴まなければならないわけで、そう考えるとそれはどちらも必要な資質なのでしょう。


◎黒木希
 WISHを国民的アイドルへと導いた功労者。初期の絶対的エース。
 どんな時も完璧なアイドルをやってみせていたが、家族に本当に認められているのかという不安を抱えてもいた。しかし麻衣の機知によりその不安が解消してからは、より完璧なアイドルになった。
 WISHを卒業し、現在はモデル・女優として活動の場をさらに広げている。
 ……希と麻衣がイチャイチャしていたのが筆者には遠い昔のように感じられます。


◎桜木舞奈
 理想的アイドルの素直な良い子ちゃんだと当初は思われていたが、被っていた猫が剝がれてからは、いちいち麻衣に突っかかてくる生意気な後輩キャラに変貌。しかしそれも全ては麻衣に対する愛情と、自分こそがWISHを背負うのだという意気込みの表れ。
 永遠の次期エースが本当にエースの座に就くことは割と稀なことです。彼女の真っ直ぐで努力家でファン想いな所をもっと描いてあげたかったと筆者は思っています。


◎天使ちゃん
 いい加減な仕事しかしない無能が権力を握ることほどの悲劇は無い……という象徴的事例。全ての元凶。人の命を何だと思っているんだコイツは!何が天使だ!
 ……とは言っても権力を握っているヤツには逆らわない方が良いでしょう。生きてゆくためには真実を口に出してはならないのです。これを教訓としてください。



 以上です。
 次話から最終章です。ぜひ最後まで物語を見届けてあげて下さい。





(つづく)
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

校長室のソファの染みを知っていますか?

フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。 しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。 座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る

蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる

フルーツパフェ
大衆娯楽
 転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。  一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。  そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!  寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。 ――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです  そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。  大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。  相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。      

異世界TS転生で新たな人生「俺が聖女になるなんて聞いてないよ!」

マロエ
ファンタジー
普通のサラリーマンだった三十歳の男性が、いつも通り残業をこなし帰宅途中に、異世界に転生してしまう。 目を覚ますと、何故か森の中に立っていて、身体も何か違うことに気づく。 近くの水面で姿を確認すると、男性の姿が20代前半~10代後半の美しい女性へと変わっていた。 さらに、異世界の住人たちから「聖女」と呼ばれる存在になってしまい、大混乱。 新たな人生に期待と不安が入り混じりながら、男性は女性として、しかも聖女として異世界を歩み始める。 ※表紙、挿絵はAIで作成したイラストを使用しています。 ※R15の章には☆マークを入れてます。

男女比1:10。男子の立場が弱い学園で美少女たちをわからせるためにヒロインと手を組んで攻略を始めてみたんだけど…チョロいんなのはどうして?

ファンタジー
貞操逆転世界に転生してきた日浦大晴(ひうらたいせい)の通う学園には"独特の校風"がある。 それは——男子は女子より立場が弱い 学園で一番立場が上なのは女子5人のメンバーからなる生徒会。 拾ってくれた九空鹿波(くそらかなみ)と手を組み、まずは生徒会を攻略しようとするが……。 「既に攻略済みの女の子をさらに落とすなんて……面白いじゃない」 協力者の鹿波だけは知っている。 大晴が既に女の子を"攻略済み"だと。 勝利200%ラブコメ!? 既に攻略済みの美少女を本気で''分からせ"たら……さて、どうなるんでしょうねぇ?

[完結済み]男女比1対99の貞操観念が逆転した世界での日常が狂いまくっている件

森 拓也
キャラ文芸
俺、緒方 悟(おがた さとる)は意識を取り戻したら男女比1対99の貞操観念が逆転した世界にいた。そこでは男が稀少であり、何よりも尊重されていて、俺も例外ではなかった。 学校の中も、男子生徒が数人しかいないからまるで雰囲気が違う。廊下を歩いてても、女子たちの声だけが聞こえてくる。まるで別の世界みたいに。 そんな中でも俺の周りには優しいな女子たちがたくさんいる。特に、幼馴染の美羽はずっと俺のことを気にかけてくれているみたいで……

[完結]異世界転生したら幼女になったが 速攻で村を追い出された件について ~そしていずれ最強になる幼女~

k33
ファンタジー
初めての小説です..! ある日 主人公 マサヤがトラックに引かれ幼女で異世界転生するのだが その先には 転生者は嫌われていると知る そして別の転生者と出会い この世界はゲームの世界と知る そして、そこから 魔法専門学校に入り Aまで目指すが 果たして上がれるのか!? そして 魔王城には立ち寄った者は一人もいないと別の転生者は言うが 果たして マサヤは 魔王城に入り 魔王を倒し無事に日本に帰れるのか!?

幼馴染の彼女と妹が寝取られて、死刑になる話

島風
ファンタジー
幼馴染が俺を裏切った。そして、妹も......固い絆で結ばれていた筈の俺はほんの僅かの間に邪魔な存在になったらしい。だから、奴隷として売られた。幸い、命があったが、彼女達と俺では身分が違うらしい。 俺は二人を忘れて生きる事にした。そして細々と新しい生活を始める。だが、二人を寝とった勇者エリアスと裏切り者の幼馴染と妹は俺の前に再び現れた。

分析スキルで美少女たちの恥ずかしい秘密が見えちゃう異世界生活

SenY
ファンタジー
"分析"スキルを持って異世界に転生した主人公は、相手の力量を正確に見極めて勝てる相手にだけ確実に勝つスタイルで短期間に一財を為すことに成功する。 クエスト報酬で豪邸を手に入れたはいいものの一人で暮らすには広すぎると悩んでいた主人公。そんな彼が友人の勧めで奴隷市場を訪れ、記憶喪失の美少女奴隷ルナを購入したことから、物語は動き始める。 これまで危ない敵から逃げたり弱そうな敵をボコるのにばかり"分析"を活用していた主人公が、そのスキルを美少女の恥ずかしい秘密を覗くことにも使い始めるちょっとエッチなハーレム系ラブコメ。

処理中です...