かくまい重蔵 《第1巻》

時は江戸。

寺社奉行の下っ端同心・勝之進(かつのしん)は、町方同心の死体を発見したのをきっかけに、同心の娘・お鈴(りん)と、その一族から仇の濡れ衣を着せられる。

命の危機となった勝之進が頼ったのは、人をかくまう『かくまい稼業』を生業とする御家人・重蔵(じゅうぞう)である。

ところがこの重蔵という男、腕はめっぽう立つが、外に出ることを異常に恐れる奇妙な一面のある男だった。

事件の謎を追うにつれ、明らかになる重蔵の過去と、ふたりの前に立ちはだかる浪人・頭次(とうじ)との忌まわしき確執が明らかになる。

やがて、ひとつの事件をきっかけに、重蔵を取り巻く人々の秘密が繋がってゆくのだった。

強くも弱い侍が織りなす長編江戸活劇。
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