レディース異世界満喫禄

新しい店の為に王都に行ってるんだった！！

アレックスの言葉の後にエリアルさんが口を開く。



「その指導員候補として連れて来たのがここに居る４人という訳」



エリアルさんの言葉を聞きその４人に視線を向けると真剣な顔であたしを見ている。

あたしはその４人から視線を逸らさずに口を開く。



「優秀な討伐者ってギルドが雇うんじゃないの？」



あたしがそう言うとエリアルさんが真剣な顔で口を開く。



「確かに引退した討伐者を雇う事もあるわ、でも引退した討伐者全員を雇う事は出来ないのよ。ギルドにもギルド員の適正人数ってのがあってあまりそれを見て超える事はしないのよ」



人が多すぎても問題があるって事なんだろう。



「なのでここに居る４人が訳ありって訳じゃないから安心して」



あたしはそれをききエリアルさんに視線を向けて口を開く。



「何であたしにその話を持ってきたのさ？エルスさんに話を持って行った方が早くね？」



武道館の運営に関してもエルスさん任せになってるんだよね、だからエルスさんに話を持って行った方が二度手間にならずに済むと思うんだよね。



あたしがそう言うとアレックスとエリアルさんが苦し始める。



「え？何さ？何か変な事言った？」



あたし別に変な事言ってないよね？と思っていたらエリアルさんが苦笑しながら口を開く。



「レン？貴女一応【カグヤ商会】の商会長なのよ？だったら重要な事はまずはトップである商会長に話を持って行った方がするべきでしょう？」



そう言えばそんな事になってるんだっけ！！



「うーん・・・あたしは別にいいと思うけどエルスさんはどうなんだろう？」



あたしがそう言うとエリアルさんが口を開く。



「エルスさんは今何処に居るの？」



そう聞かれたけどあたしはエルスさんのスケジュールを把握していないので首を傾げて口を開く。



「あたしはエルスさんが今何処に居るかがわかんないんだよね、カナデ？今エルスさんが何処に居るかわかる？」



護衛をする関係上、もしかしたらカナデ達は把握してるのかも？と思ってそう聞くとカナデが嬉しそうに頷き口を開く。



「エルスさんは今メイシェル王国の王都に行ってます」



・・・・・・・・・あ！！新しい店の為に王都に行ってるんだった！！すっかり忘れてたよ！！



「って事らしいから返事はもう少し待ってもらっていいかな？」



あたしがそう言うとエリアルさんが真剣な顔で頷く。



「それで参考までにここに居る４人を紹介しておくわ」



それを聞いてあたしは頷く。



「彼等は【ソーサリアス】というパーティーの討伐者だったの、先ずはリーダーのシャルム・ホーシア」



エリアルさんに名を呼ばれて席からがっちりとした体形の男性が立ち上がり一礼する。



「彼は剣士で腕前はブロードと同レベルよ」



へえそれはかなり強いんじゃない？



「次にシーフル・サーキットス」



エリアルさんに呼ばれるとひょろっとした長身の男性が立ちあがる。



「彼は短剣使いで、トラップ解除や索敵が得意よ」



ゲーム的には盗賊みたいな感じかな？



「ガッチノ・テッスタァー」



シャルムって男性よりもがっちり・・・と言うか筋肉の鎧を着こんでんじゃね？って位の体形をした男性が立ちあがる。



「彼は壁役としてパーティーを支えて来たわ、剣の腕前も中々よ」



それは凄いねあたしが攻撃してもビクともしなそうだべ。



「そして最後はルルシニア・リッテンハイガ・・・・魔法使いよ」



立ち上がったルルシニアさんは美人とは言えないけど愛嬌のある顔であたしを微笑みながら見ていた。



「武道館で様々な若者を鍛えるのであれば彼等が最適だと思うわ」



エリアルさんが真剣な顔でそう言ってきた。