レディース異世界満喫禄

『悪い顔』って言わないで！！

セイ達が部屋に入って1分もしないうちにセイ達が部屋から出て来た。



「安全は確保しました皆様お入りください」



セイ達がそう言ったのであたしは部屋に入った。



「へ？」



部屋に入って右側を見ると簀巻きにされて転がされてる騎士がいてびっくりし、左側を慌ててみると左側にも簀巻きにされて転がっていた。



「２人供気絶しておりますのでお気になさらず」



セイが後ろからそう言って来たので思わず苦笑してしまう。



「これはこれは・・・・・お爺様と兄上・・・・元気なようで何よりです」



簀巻き騎士やセイ達に気を取られて奥にいた男に気が付かなかったのだけど向こうからそう言って来たのであたし達はその男に視線を向ける。

ソファーに座り『ニヤニヤ』って言葉が相応しい顔であたし達を見ている１５歳位の男の子。

金髪長髪を後ろで縛って見た目が『チャラ男』って感じの男の子・・・・・こいつが第三王子のダサーノって奴なのだろう。



「ようやく会えたなダサーノ、貴様に聞きたい事があったのだ」



コーリアスさんがダサーノを睨むように見ながらそう口を開いた。



「何でしょうかお爺様？俺の女性の好みですか？」



コーリアスさんがその言葉を聞き目を細めながら口を開く。



「何故バーズをその手にかけた？貴様の父だろうに」



まあそれは気になる所だよね、あたしも知りたいわ。



「気にくわなかったからですよ」



は？



「何？」



コーリアスさんもその言葉の意味が分からず怪訝な顔でそう口にしていた。



「キルアス枢機卿がこの話をもっ来た時、俺は父上と話したんだけど断られたから殺す事に決めたんだよ」



つまらなそうにそう言うダサーノを信じられないような物を見る目で見たままコーリアスさんは口を開く。



「何を・・・・・断られたのだ？」



縛りだすような問いを口にしたコーリアスさんを馬鹿にしたように見ながらダサーノは信じられないような事を口にした。



「俺を王にする事をだよ、キルアスの話に乗る事にはしたけどんだけど出来るだけ争いたくなかったからオヤジに『俺に王位を譲ってくれ』って言ったんだよ、そしたら『王位はラスターに譲るつもりだ』って言われたから殺す事にしたんだよ、あ！兄貴達も安心して死んでくれ」



・・・・・・・・・・・・・・・コイツ本当に頭大丈夫か？まるで我儘な子供だね！！あ！子供なのか！！



「なんという・・・・愚かな」



コーリアスさんがそう言いながらダサーノを睨み口を開く。



「お前にこの国は治められぬ、貴様がこの国の王となれば国は亡ぶ。ならせめてもの情けだ私がそなたを打ち取ろう」



コーリアスさんが腰から剣を引き抜きそう言うとダサーノはニヤニヤしながら口を開く。



「それは無理なのをお爺様は知っているでしょう？ここに居れば俺は誰にも負けない、此処で仲間の到着をのんびりと待たせてもらう」



・・・・・・・・・ん？『仲間の到着』？まだ味方がいるって事？ならあたし達も油断しないようにしないとね。



「貴様にまだ協力者がるのか？」



コーリアスさんもさっきの言葉が気になるのかそう訊ねていた。



「俺はこの国の王なんだぜ？王都の外で戦ってる部下だっているし、教会だって味方だ、王宮が襲われればすぐにでも戻って来るさ」



「くくくく！！」



その言葉にあたしは思わず笑いだした。



「そこの貴様！何が可笑しい？」



いきなりあたしが笑い出したのが気に入らなかったのかチャラ男はあたしに向かい怒鳴って来た。



「此処まであたしの思い通りになるとは思わなかったのさ」



あたしはチャラ男に向かいそう言った後思わずニヤリとしてしまった。



「悪い顔してるわよ」



アリーヌさんあたしの『決め顔』を『悪い顔』って言わないで！！