レディース異世界満喫禄

また厄介な！！

あたしはアリーヌが提案してくれたことを早速実行する為に建物の窓がある場所まで歩いて行き窓の中を覗いてみる。

窓の中の見える場所には誰もいなかったのであたしは一緒にいる皆に視線を向けて一度頷きそれから【転移魔法】を使い建物の中へと転移した。

そして転移後に周りを見渡してから口を開く。



「カナデ、ルミナリアさん達は何処に居るかわかる？」



ここに居るみたいだからもうカナデの『風』でも居場所は判ると思いそう聞いてみた。



「・・・・・・・・・この建物の地下に３人いますね・・・・たぶんこの４人がルミナリアさん達だと思われます、ですが地下へ行く階段の前の部屋に１０人ほど待機しています」



見張りと世話役って所かな？



「なら行ってみようか」



先頭にカナデが立ち歩きだし、その後をその後をあたし達がついて行く。

そして5分くらい歩いた所でカナデが足を止めて横へと移動したのであたしはカナデの前を通り過ぎて通路先を見てみた。



「ドアを開けたままにしてるね」



そう呟くとカナデが口を開く。



「レン様、私達が移動中に２人が下へと降りて行きました」



また厄介な！！めんどくさくなってるじゃん！！



「アリーヌ、あの部屋の連中を魔法で眠らせておいて」



このままスルーして地下へ行ってもいいけどあたし達が地下へ降りた後にこの部屋の連中が地下に来たらさらにめんどくさい事になるからね！！



「わかったわ・・・・・・・【スリーブ】」



アリーヌの魔法を受けて声を出す事も無く眠りにつく兵士達を見た後にあたし達は地下へと降りて行く。



「誰だ？」



下へ降りてみたら武器を構えた兵士があたし達を見ていた。

え？見えてないんじゃなかったの？と思って驚いたけど、兵士達は武器を構えたままずっとあたし達ではなく階段の上の方に視線を向けていた。



「誰も降りてこないぞ？足音はしたのに？」



あ！地下だから小さな足音でも響くんだ！だから誰かが降りて来たんだと思ったんだね！！



あたしは気がつかれてないのを確認した後兵士の後ろにまわり【スリーブ】をかけて兵士を眠らせた。

兵士達が眠りに落ちたのを確認した後にあたし達も地下へと降りてルミナリアさん達が捕らわれている牢へと向かおうと思ったらすぐにルミナリアさん達が入れられている牢が見えた。



「何者か？」



ルミナリアさんがこっち・・・・って言うか上へ上がる階段を睨みながらそう言って来たのであたしは口を開く。



「迎えに来たよ」



と声を掛けたら辺りを見渡した後に困ったような顔になるルミナリアさん。



「蒼天、見えるようにしてくれるかな？」



「クワッ！」



あたしの肩にとまってる蒼天が両羽を広げながらそう鳴くとルミナリアさんが驚いた顔で固まった。



「さっきも言ったけど迎えに来たよルミナリアさん」



固まるルミナリアさんを見た後他の牢を見てみると同じようにあたしを見て固まるレリッサさんと知らない高齢の男性２人が同じように固まっていた。

あたしは固まったままのルミナリアさん達を放っておいて牢の入り口を見る。



「さてどうするか」



思ってたように牢には鍵がかかっていた。



「メンドクサイ」



鍵を探すのはめんどくさかったので少し【考えて】使える魔法を探す。



「あ！なるほど」



あたしの【考え】に一つの魔法が思い浮かんだのでルミナリアさんを見て口を開く。



「ルミナリアさん少し牢から離れてくれるかな？」



あたしの言葉を聞き現実に戻ってきたルミナリアさんが数歩後ろに下がったのを見てあたしは口を開く。



「【ファイアウォール】」



あたしが使った魔法は【ファイアウォール】、炎の壁を丁度鉄格子と重なる場所で発動させる。

すると炎の高熱で鉄が溶け始めて暫くすると鉄格子は無くなる。