レディース異世界満喫禄

このワイン欲しいかも！！

あたし達は【アルセム】で２週間過ごした後【ウルステア】の拠点へと転移してその日一日のんびりと過ごし翌日城へと赴いた。

そして城へ着いて城門を守る騎士に声を掛けようとしたら城門から見える詰所から1人の男性が出てきて微笑みながら口を開く。



「ようこそいらした、歓迎いたしまず」



あたし達を出迎えたのは宮廷魔法団の団長バーキットさんだった。



「バーキットさん久しぶり、今日の食事会を楽しみにしてたんだ」



あたしがそう言うとバーキットさんも微笑みながら口を開く。



「陛下も楽しみにしていましたよ、今から陛下のお持ちになっている場所へご案内します」



そう言って歩き出すバーキットさんについて行くようにあたし達も歩きだし城の中へと入る。



「そう言えば聞いたよ、この前何とか侯爵を捕まえたんだって？」



歩きながらバーキットさんにそう言うとバーキットさんが苦笑しながら口を開く。



「ええ、そのおかげで今宮廷内は大騒ぎですよ」



まあ国の上位貴族が犯罪者として捕まったんだから騒ぎにもなるか。



「大変だねぇ」



まああたしはそんな事しか言えないけどね！！



「全くだ、お陰で俺も休みなしで働きずめだ」



まあ宮廷魔術師のトップだから仕方ないよね、頑張れ！！



「ここです」



バーキットさんはそう言って大きな扉の前で足を止めてあたしを見た。



「此処で陛下達はレン殿をお待ちになってます」



へ？陛下『達』？って事は王族がこの中で揃って待ってるっての？聞いてないんだけど！！

あたしがそんな事を考えてるとバーキットさんが扉をノックして扉に向かい声を掛ける。



「陛下、レン様をお連れしました」



バーキットさんがそう言うと扉の向こうから聞いおぼえのある声が聞こえた。



「入ってもらってくれ」



その言葉を聞きバーキットさんが扉を開け脇へと移動して頭を下げて口を開く。



「レン殿、どうぞお入りください」



そう言われてあたしが中へと入るとこの前の『食事会』に参加していたウルステア王の家族とその後ろに控えるメイドさん達がそろってあたしを待っていた。

あたしが中へと入るとウルステア王とその家族全員が立ち上がり、ウルステア王が口を開く。



「レン殿よく来てくれた、今日は楽しんで行ってくれ」



微笑みながらそう言うウルステア王にあたしも微笑み口を開く。



「お招きありがとう、今日は楽しみにしてたんだ、礼儀作法に関しては目を瞑ってね？」



あたしは平民だから礼儀作法何で物には縁が無いんだよね！



「そんな事は気にしなくてもいい、今日は我が国の料理を堪能して行ってくれ。其方の店より上とは言えないが中々美味いぞ」



あたしはその言葉に首を左右に振り口を開く。



「料理に上も下も無いさ」



それに王城勤めの料理人がまずい物を出すとは思えないからね！！



「では座ってくれ」



ウルステア王の後に控えていたメイドさん達がウルステア王の言葉を聞き終えると一斉に動き出しあたし達を席へとエスコートしてくれた。



「レン殿、お酒は呑まれますか？」



あたしが座ったのを見てウルステア王がそう声を掛けてきたのであたしは頷き口を開く。



「もちろん呑めるよ」



むしろウェルカムだよ！！



「では食前酒として我が国自慢のワインを出させて頂こう」



おお！！ウルステア自慢のワイン？楽しみだ！！

ウルステア王の言葉を聞きメイドさん達がボトルとグラスともってあたし達の所にきてグラスを置きワインを注ぐ。



「白なんだね」



ワインを注いでもらったグラスを持ち一口呑むと爽やかな味わいが口の中を支配した。



「これ・・・・いいね」



このワイン欲しいかも！！