レディース異世界満喫禄

日の丸

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ご褒美がお酒とは思わなかったよ!!

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「あら?レンさん?今日もお祈りですか?今日はご姉妹もご一緒ですね。お祈りをする事はいい事ですよ。神様もしっかりと見ていらっしゃいますよ」



あたしはリステアに起こされた後に朝食を済ませてから教会に向かい、教会の中に入ると顔見知りの神官さんにそう言われたので、あたしは頷く。



「まあそんな感じかな?入るよ?」



「はい、私は奥にいますので何かあったら言ってくださいね」



そう言って神官さんは奥へと歩いて行った。



神官さんがいなくなったのを確認した後にリステアに視線を向けて口を開く。



「んじゃそろそろ行こうか?」



「はい」



あたし達は目をつぶりジェネリアの事を考えた。







「よく来てくれたわレン」



眼鏡をくいっとあげながらそう言って来るジェネリアにあたしは口を開く。

どうやら今日はジェネリア一人だけのようだね。



「うん、まあ・・・・・・ね」



そんなあたしを見てジェネリアは『クスクス』と笑い出す。



「怒ってないから安心して」



あ!そういえば考えてる事がわかるんだったね!!



「そうなの?ならなんかあったの?」



またどこかで【スタンピード】が起きた!!とか『予想外の事が起きたから手伝って』とか?



「それでもないわ今日来てもらったのはこの前レスティオールの件で手伝ってもらってお礼もしてなかったから来てもらったのよ、まあ座って」



いつの間にか用意してある椅子に視線を向けたので、あたしは頷きその椅子に座る。



「まあこれでも吞んで」



テーブルの上にいきなりグラスが現れその中には薄く黄色い液体が入っていたのでそれを一口呑むと思わず目を見開く。

口の中に凄い香が広がる・・・・・これは木の香り?の後に強烈に喉を焼くような辛さが来る。



「これも面白いね」



ウイスキーの一種かな?美味いんだけど!し神酒は爽やかな感じだけどこの酒は体を奥底から燃やすような感じの酒だ。



「気に入った?それは『火神酒』と呼ばれてるお酒よ、もちろん今あなたがいる世界のお酒ではないわ」



「え?マジ?これ欲しいかもとか思ったのに」



あたし達の世界にないのであればもう吞めないじゃん!!



「気に入ったのならあげるわ、神酒と同じように何時でも飲めるようにしておくわ」



おおお!!それはありがたい!!やっぱりうまい酒はいつでも飲みたいもんね!!



「ありがとう!!とても嬉しいよ!!」



まさかレスティオールの件のご褒美がお酒とは思わなかったよ!!



「まあレン呑んで」



ジェネに進められて、ジェネと一緒に呑んでいるとジェネが口を開く。



「そう言えばレン」



「ん?」



あたしが視線を向けるとジェネは真剣な表情で口を開く。



「また【渡り人】が来たわ」



・・・・・・・・・・・・・・・え?

その言葉で一瞬で酔いが醒めたあたしは立ち上がりジェネをガン見する。



「座ってレン。これから話す事は世間話よ?」



微笑んだ後にジェネはそう言いい続ける。



「落ちた先は【ウルステア】の王都ね、名前は音無春香と言う女の子ね」



知り合いじゃないみたい、けど向こうから【渡り人】がきすぎじゃね?



「我々もそう思いグリスナとメルヴィーラが調べに行ってるわ」



「だからいつもいるメルヴィーラがいないんだ?」



あたしがそう言うとジェネは苦笑し頷く。



「メルヴィーラはレンの事を物凄く気に入ってるから『来るときは絶対に顔を出す』と言ってるくらいだから」



そこまで好意を持ってもらえるのは素直に嬉しいね。



「もちろん我々全員が貴女を気に入ってるわ、そこは忘れないでね」



「ありがとう」



本当にありがたい事だね。

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