レディース異世界満喫禄

日の丸

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知らん!!

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スタッフがセレーナに話しかけている中、一人の高齢のダンディな髭を生やしたおじさまが歩きて来てセレーナの前で止まりセレーナの右手を握りしめて微笑む。



「今日の試合はとても素晴らしかったです、貴女の戦いを見れて私は感動しました」



「ありがとうございます運営長、でもできれば勝ちたかったです」



おお!このダンディなおっさ・・・・おじ様が運営委員会の長なんだね!!確かに貫禄があるね!!!



「それで申し訳なのだが、セレーナ嬢が治療をしている間に閉会式も終わらせてしまってね。すまないがこれを今渡させて下さい」



ダンディなおじ様が何かが入っている袋をセレーナに渡して、セレーナがそれを覗いた後におじ様を見る。



「準優勝の賞金です、優勝出来なかったとは言え準優勝だって凄い事です胸を張りなさい」



真剣な表情でセレーナを見ながらそう言われた後にセレーナが少し涙を浮かべてから頷いた。



「判りました、でも優勝できなかったのは悔しいのでまた参加したいと思います」



セレーナの言葉を聞きおじ様が嬉しそうに笑う。



「それは楽しみだ」



セレーナは思いっきり笑った後におじ様に一礼した後にあたしに視線を向ける。



「行きましょうお姉さま、エルスさんが待っています」



「あいよ」



あたしも一応おじ様に一礼した後に部屋を出た。









「あ!!セレーナお姉ちゃん!!凄かったよ!!」



「もう痛くない?大丈夫なの?」



「かっこよかったけど少し悔しいね!」



客席に戻ると子供達はセレーナに駆け寄りそれぞれが声を掛けていた。



「心配かけてごめんね、それとせっかく応援してくれたのに勝てなかったわ・・・・ごめんなさい」



皆に向かい頭を下げたセレーナに子供達が否定の声を掛ける。



「そんなことないよ!!」



「セレーナお姉ちゃんが怪我をして無ければそれでいいんだよ!」



「勝てなくてもかっこよかったよ!!」



と真剣にセレーナに言っている子供達を見て思わずほっこり。

キチンとセレーナの心配をしているのがとても嬉しい。真っ直ぐに育ってくれて嬉しいべさ!!

あたしがほっこりとした顔でセレーナや子供達を見ているとエルスさんがあたしに声を掛けて来た。



「レン様、大会は終わりましたけどこれからどうするのですか?」



「ん?とりあえずマリーナ達と街を歩きながら家具屋があれば寄ろうと思ってる」



確か表通りに家具屋は無かった気がするんだけど見逃している可能性もあるからマリーナを案内しながら探そうと思っている。



「そうですか、では私とカロラは別行動をとってもいいですか?商会関係でしなければならない事がありまして」



「もちろんいいよ?」



レスティオールに店を出すんだから忙しいに決まってる。

でもセレーナの戦いを見るために2人は此処に来てくれた、本当にありがたい。



「アストレイ様申し訳ありませんが我々これにて失礼します」



「仕事頑張ってくれ」



あたし達に見送られてエルスさんとカロラは離れて行った。



「で?この街にも【カグヤ商会】を出すのだな?何店舗目だ?」



あたしは腕を組み胸を張って堂々と言い放った。



「知らん!!」



あたしが知らないにうちに出来た店もあるっぽいし、知っていても何店舗あるのかなんて覚えてないのだよ!!



「・・・・・・・・・お前一応【カグヤ商会】のオーナーなんだよな?」



呆れた顔でアストレイがそう言って来たけどあたしは肩をくすめる。



「たぶんね」



一応オーナーだった気がするけど、本当の責任者はエルスさんだからね!

って言うかエルスさんがオーナーでもよくね?って思い始めてるんだ!だってエルスさんが目を輝かせて『全国展開』って言ってやる気になってるから!

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