レディース異世界満喫禄

日の丸

文字の大きさ
上 下
921 / 1,656

アンヌシアさんが聞いたら怒るかもね!!

しおりを挟む
舞台上に上がって睨み合う2人に審判さんが声を掛ける。



「お互い殺しは無しだという事をしっかりと覚えておくように!!では・・・・・始め!!」



その言葉を聞きセレーナが動き、踏み込んで下から上へと掬い上げる一撃を放つ。



「しっかりと考えてるね」



「はい」



バッカス選手が前の試合で槍使いの一撃を下からの攻撃で槍を無力化したのをしっかりと見ていて初手を掬い上げるような攻撃にしたのだろう、あれなら前の試合でやったような事はでいいないからね。

その一撃をバックステップで躱されてセレーナは踏みこみながら体を横に回転させて薙ぎ払い、その後に突きを放ち、その後に両足を開きどっしりと構える。



「撃って来いって誘ってるね」



「はい」



バッカス選手がそれを見て踏み込み・・・そのまま転ぶよう前に転がりその勢いを利用したかかと落としを放ってきたのを、セレーナが槍を横にして上に掲げ受け止めた。



「やっぱり動きがトリッキーすぎて何が来るかわかんないね」



「はい、こうして離れた場所から見れば何が起きてるのかが判りますが、実際に向かいい合っていると何をされるのか分からないでしょうね」



シンとそんな話をしていたらバッカス選手がまたもしかけた。

今度は直線的な踏み込み・・・・からのサイドステップで右に移動してからのハイキック。

そこから流れるように掌打を叩き込む・・・・が!セレーナは全て槍を使い防いでいた。



今度はセレーナから仕掛けた、踏み込んで下段への3段突き・・・を躱されるも手を止めずにもう一歩踏み込んで下から掬い上げる。



「あ」



掬い上げる瞬間にバックステップで後ろに下がり槍が通り過ぎた瞬間にステップインしそのままセレーナの胸へ掌打を放ち、それを受けたセレーナが後ろに少し飛ばされて止まる。



「驚いた・・・あの子当たる瞬間に後ろに飛んで衝撃を逃がしてたよ」



此処からだとはっきり見えたけどあの子がそんな器用な事をするとは思わんかった!!



「あれは私が教えました、シンにコテンパンにやられていたので対策として」



「ミズキよくやったね、ミズキが教えてなかったらあれで決まっていたよ」



あの掌打の威力は前の試合で見たけど、セレーナがもろにくらったら終わっていたよ。



「セレーナが動くよ」



此処で初めて5段突きを使い攻め始める。

けどバッカス選手の速さはその上を行く、体捌きとステップワークで全部躱して転がるように懐に入り下から蹴り上げる。

その蹴りを槍を使い防ぎ押し返しながら横へと払う。



「思ったより戦えてるね」



あたしの当初の予想はもって数分だったんだけどこれは予想外。



「本当に強くなったね」



あたしは試合を見ながら呟いた。







「ねえセレーナ嬢負けを認めないかな?君は勝てないし俺は疲れたんだよ」



睨み合いをしていたたバッカス選手がそう言って来た。



「何をいってる?私はまだ負けてないし、此処でそれを認めたら師匠達に怒られるわ」



まああたし達はともかくアンヌシアさんが聞いたら怒るかもね!!



「仕方ないなぁ・・・んじゃあそろそろ終わらせるか」



そう言った後バッカス選手は踏み込んで下から右手で顎を跳ね上げるような掌打を放つがセレーナはそれを一歩後ろに下がり躱す・・・・・がその時に左手でボディーに掌打を放ちセレーナを吹き飛ばした。



「ぐっ!!」



思いっきり吹きとばされて舞台端で何とか止まることが出来たセレーナの前にバッカス選手が迫っていた。

え?もろに受けたのに耐えた?すごくね?



「この!!」



向かってくるバッカス選手にセレーナが苦し紛れに水湖をおもいっきり振り下ろし、バッカス選手に槍が当たる前に地面に叩きつけてしまったが、そのことによって氷の小さな壁がセレーナの前に出来上がる。



「あ」



そう言えばあたしセレーナに【水湖】にした付与の説明をしてなかったよ!!

しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

異世界改革〜女神さまに頼まれたので味方を作って国を改革しちゃいます!!〜

ゆずこしょう
ファンタジー
北郷彩芽(30歳)は階段から滑って落ちて呆気なくこの世を去った。 去ったのだ。 しかし、目を開けると現れたのは女神と名乗る人。 なんと異世界に行ってほしいという。 しかしその世界は色々問題がある世界で…

あやかし居酒屋「酔」

キャラ文芸
|其処《そこ》は人に似て、人とは異なる者たちが住まう世界。ある日、気づくと|其処《そこ》にいた。 “綾”という名前以外、自身の記憶を全て失くして。記憶も、|還《かえ》る場所も失くした綾を鬼の統領・|羅刹《らせつ》は「異界の迷い人」とそう呼んだ。恐ろし気な肩書と裏腹に面倒見のいい羅刹に保護され、なんだかんだですっかり世界に馴染んだ綾は店をはじめた。その名も あやかし居酒屋「|酔《すい》」。個性豊かでギャップ強めのあやかしたち相手に今日も綾は料理を振る舞う。◆料理はおつまみ、ガッツリごはん系メイン。繋がりのある話もありますが、単体でもサクっと読めるのでお好きなメニュー部分だけでもお読み頂けます!ひとまず完結です。……当初の予定まで書ききったのですが、肉祭りや女子会も書きたいのでストックができればいつか復活する、かも?(未定)です。

冤罪で婚約破棄され、隣国に嫁がされそうです。そのまま冷遇されるお飾り王妃になるはずでしたが、初恋の王子様に攫われました。

櫻井みこと
恋愛
公爵令嬢のノエリアは、冤罪によって王太子から婚約破棄を告げられる。 どうやらこの婚約破棄には、国王陛下も関わっているらしい。 ノエリアを、隣国に嫁がせることが目的のようだ。 だが夫になる予定の国王にはもう妻がいて、ノエリアは血筋だけを求められるお飾りの王妃になる予定だった。 けれど結婚式直前に、ノエリアは忍び込んできたある男に攫われてしまう。 彼らの隠れ家に囚われているうちに、ノエリアは事件の真実を知る。

異世界テイスト ~宿屋の跡継ぎは、転生前の知識とスキルで女性と客をもてなす~

きーす
ファンタジー
介護職の椎名守24歳が交通事故に巻き込まれたが、女神の計らいで宿屋を経営する両親を亡くした少年シーマへと転生することに。 残された宿屋と大切な女性たち?を守るために、現代の知識とスキルを駆使して異世界を魅了していく物語。 よくある異世界転生のチーレムもので、飯テロ要素も加えてます。 出来るだけですが、週4回くらいのペースで更新していく予定ですので、末永くご愛顧くださいますようお願いいたします。 ※この作品は小説家になろう、カクヨムなどにも投稿されております。

聖女の紋章 転生?少女は女神の加護と前世の知識で無双する わたしは聖女ではありません。公爵令嬢です!

幸之丞
ファンタジー
2023/11/22~11/23  女性向けホットランキング1位 2023/11/24 10:00 ファンタジーランキング1位  ありがとうございます。 「うわ~ 私を捨てないでー!」 声を出して私を捨てようとする父さんに叫ぼうとしました・・・ でも私は意識がはっきりしているけれど、体はまだ、生れて1週間くらいしか経っていないので 「ばぶ ばぶうう ばぶ だああ」 くらいにしか聞こえていないのね? と思っていたけど ササッと 捨てられてしまいました~ 誰か拾って~ 私は、陽菜。数ヶ月前まで、日本で女子高生をしていました。 将来の為に良い大学に入学しようと塾にいっています。 塾の帰り道、車の事故に巻き込まれて、気づいてみたら何故か新しいお母さんのお腹の中。隣には姉妹もいる。そう双子なの。 私達が生まれたその後、私は魔力が少ないから、伯爵の娘として恥ずかしいとかで、捨てられた・・・  ↑ここ冒頭 けれども、公爵家に拾われた。ああ 良かった・・・ そしてこれから私は捨てられないように、前世の記憶を使って知識チートで家族のため、公爵領にする人のために領地を豊かにします。 「この子ちょっとおかしいこと言ってるぞ」 と言われても、必殺 「女神様のお告げです。昨夜夢にでてきました」で大丈夫。 だって私には、愛と豊穣の女神様に愛されている証、聖女の紋章があるのです。 この物語は、魔法と剣の世界で主人公のエルーシアは魔法チートと知識チートで領地を豊かにするためにスライムや古竜と仲良くなって、お力をちょっと借りたりもします。 果たして、エルーシアは捨てられた本当の理由を知ることが出来るのか? さあ! 物語が始まります。

よくある婚約破棄なので

おのまとぺ
恋愛
ディアモンテ公爵家の令嬢ララが婚約を破棄された。 その噂は風に乗ってすぐにルーベ王国中に広がった。なんといっても相手は美男子と名高いフィルガルド王子。若い二人の結婚の日を国民は今か今かと夢見ていたのだ。 言葉数の少ない公爵令嬢が友人からの慰めに対して放った一言は、社交界に小さな波紋を呼ぶ。「災難だったわね」と声を掛けたアネット嬢にララが返した言葉は短かった。 「よくある婚約破棄なので」 ・すれ違う二人をめぐる短い話 ・前編は各自の証言になります ・後編は◆→ララ、◇→フィルガルド ・全25話完結

噂好きのローレッタ

水谷繭
恋愛
公爵令嬢リディアの婚約者は、レフィオル王国の第一王子アデルバート殿下だ。しかし、彼はリディアに冷たく、最近は小動物のように愛らしい男爵令嬢フィオナのほうばかり気にかけている。 ついには殿下とフィオナがつき合っているのではないかという噂まで耳にしたリディアは、婚約解消を申し出ることに。しかし、アデルバートは全く納得していないようで……。 ※二部以降雰囲気が変わるので、ご注意ください。少し後味悪いかもしれません(主人公はハピエンです) ※小説家になろうにも掲載しています ◆表紙画像はGirly Dropさんからお借りしました (旧題:婚約者は愛らしい男爵令嬢さんのほうがお好きなようなので、婚約解消を申し出てみました)

最低の屑になる予定だったけど隣国王子と好き放題するわ

福留しゅん
恋愛
傲慢で横暴で尊大な絶世の美女だった公爵令嬢ギゼラは聖女に婚約者の皇太子を奪われて嫉妬に駆られ、悪意の罰として火刑という最後を遂げましたとさ、ざまぁ! めでたしめでたし。 ……なんて地獄の未来から舞い戻ったギゼラことあたしは、隣国に逃げることにした。役目とか知るかバーカ。好き放題させてもらうわ。なんなら意気投合した隣国王子と一緒にな! ※小説家になろう様にも投稿してます。

処理中です...