レディース異世界満喫禄

触り心地が最高なんですよ！！

「ギンガ？」



お姉さまの問いに答える代わりにギンガに声を掛けるとギンガがお姉さまの所まで歩いていきお座りをしてお姉さまを見上げる。

・・・・・・・・めっちゃ可愛い！！少し離れた場所で見ていたんだけどめっちゃ可愛いべさ！！



「いいの？・・・・・うわぁ・・・・すごくいい毛並みね・・」



うっとりとしてギンガを撫でるお姉さまを見ながらあたしは頷く。

だって毎日お風呂に入って綺麗にしているもの！！ギンガだけじゃなくてアニマルズ全員がお風呂好きで触り心地が最高なんですよ！！



「あらあら？あなたも触っていいのかしら？」



ギンガを撫でていたお姉さまの近くにシリウスもお座りをしたのでシリウスも撫で始めた。

やっぱり可愛いね！！



あたしは撫でられている２匹を見ながら席に着くと同じ席の向い側に座ったローブの子がフードを取ったのを見て驚く。



「へ？」



あたしが驚いたのを見てローブの子が笑う。



「悪いわね、家訓で修行中の旅では素顔を見せてはいけないのよ」



そう目の前のローブの子の顔には鼻まで覆われた仮面をつけていて素顔が判らないようになっていた。



「大変だねそりゃ」



あたしがそう答えるとローブの子が笑い出す。



「え？あたし変なこと言った？」



あたしがそう言うとローブの子が首を左右に振る。



「私の仮面姿を見て『大変だね』と言ったのは貴女が初めてよ、大体の人は『変人』とか『ダサい』とかなのよ」



「だってそんな仮面をつけてると視界が狭まるしお風呂とかはいる時大変だべよ」



「ぶっ！！」



あたしがそう言うとローブの子がツボに入ったのか大笑いし始めた。



「流石にお風呂に入るときは仮面は取るわよ、一人でお風呂に入ればいいだけだしね」



「あっ！！そうか！！」



うっかりだよ！流石に仮面をつけたままだと子が顔が洗えないからね！！



「満足しました！！それでは注文をお受けいたします」



ギンガとシリウスを撫でて満足したお姉さまが注文を取りに来たのであたしはローブの子を見る。



「レステ―ナとパレッサを人数分お願い」



ローブの子がそう注文したのを聞いてお姉さまが笑顔で頷く。

その２つがどんなものかしらないけどあたしは口を開く。



「あの、あたし達に持ってくる飲み物の方を３０人前で食べ物の方を５０人前にしてくれますか？」



「「は？」」



まあこのやり取りはお約束になっているのでキチンと説明すると納得してもらえた。



「それで貴女の弟と知り合いはどうなったの？」



注文し終えてさっきの話を振って来たのであたしはしっかりと答える事にする。



「弟は予選落ちに知り合いは本戦出場になったよ」



「そう・・・・弟さんは残念だったわね」



その言葉にあたしは首を左右に振る。



「あの子はいい経験をしたって言ってるよ、何が足りなくて負けたとかしっかりと理解したみたいで今日も頑張って訓練しているよ」



まあセレーナと一緒にだけどね。



「貴女の弟さんはかなりの資質を持っているわね、腐らずに強くなるため頑張る・・・・当たり前だけど難しい」



その言葉にあたしは頷く。



「こればっかりは本人のやる気だからね、周りが言ってどうにかなる物じゃないしね」



「そうね」



その会話中にお姉さまが笑顔でお盆の上に人数分グラスを乗せてやって来た。



「お待たせしました、まずはレステ―ナです」



グラスを見ると薄緑の液体が並々と入れられていていい香りがする。

その香りはぶどうの香り・・・・もしかしてぶどうジュースかな？と思って飲んだら濃厚なぶどうジュースだった。



「うっま！！」



子供達も気に入ったのか嬉しそうに飲んでいる。



「気に入ってもらってよかったわ、パレッサは少し待っていてくださいね」



そう言ってお姉さまが笑顔で去って行ったのであたしはローブの子を見て気になっていたことを聞くことにする。



「ねえ」



「なにかしら？」



「名前教えてくんない？」



「あ」



いつまでも『ローブの子』ってい言うのもどうかと思ったんだよ。