レディース異世界満喫禄

日の丸

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閑話  決戦前夜

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「ミレーヌさん少しいですか?」



義勇軍の集まってるテントがある広場で談笑しているミレーヌさんに声を掛ける。



「あ!ライ様!!私に会いに来てくれたんですね!!!」



声を掛けたとたん立ち上がり私の腕に抱きついてきた。



「少し話があるんです、お時間をいただけませんか?」



「私の一生を捧げます!!」



「いえそこまではいりませんよ?話がしたいのです」



そう言って離れた場所まで移動した。

此処に誰もいない事を確認した後ミレーヌさんに視線を向ける。



「ミレーヌさん、私の正直な気持ちを話します」



明日の事もありレン様にとあることを話してもいいとの許可も得た。



「私は好きとか愛とかがわかりません、なので貴女の気持ちにこたえることはできません」



私の言葉にミレーヌさんは俯き何も言わない。



「ですが貴女には死んで欲しくない・・・・これだけは言えます。そして貴女は私を見限り他の人を愛した方がいい、それが貴女の為だ」



その一言でミレーヌさんが顔を上げて口を開く。



「何をもって私の為と言うのですか?私の気持ちは変わりません!!」



やはりこうなりましたか・・・・・レン様に許可を得てきてよかった。



「ミレーヌさん、私が言う『貴女の為とは』こういう事です」



私は自身を武器に変えミレーヌさんの目の前に漂い・・・・そしてまた人型に戻る。



「私は人間ではありません、私はレン様のお力により生み出されたのです・・・・ですからあなたの為に私の事はお忘れください」



私は人間ではない・・これが一番の理由、彼女もこれなら納得してくれるだろ・・・・・



「ぐはっ?」



殴りたいくらい怒ったのだろう、いきなり殴られた・・・・いきなりすぎて対応が出来なかった。



「ふざけるな!!私は貴方が『人間』だから好きになったんじゃない!『ライ様』だから好きになったんだ!見損なわないで!!」



・・・・・・・・・・・・え?



「好きとか愛がわからない?『あなたに死んで欲しくない』・・・これは私を気にしての言葉・・・・少しは好きだから出てくる言葉でしょ?」



そうなのだろうか?この気持ちが『好き』と言う感情なのだろうか?



「わからなければ私が教えます、貴方が人間じゃなくても私の気持ちは変わりません!」



真剣な顔でそう言い切るミレーヌさんを見て深いため息をつく。



「後悔しますよ?」



「まさか!私はライ様といれるだけでも幸せですから!!」



にこやかな顔で胸を張るミレーヌさんをみて苦笑してしまう。



「それとライ様!私の事はミレーヌと呼んでください!私は貴方の奥さんなのです!!呼び捨てで!!!」



・・・・・・・・正直な話今はまだ好きも愛もわからない・・・・でもミレーヌと一緒に居ればわかるかもしれない・・・・と思ってしまった。



「ミレーヌ、私はレン様の従者をやめる気はありません」



これは絶対に譲れない。



「わかっています、ですから私もあの方の従者となります」



「その言葉は本気だったのですね」



驚いたように言えばミレーヌが悪戯っ子のように笑ってから口を開く。



「貴方への気持ちも本気、その為にやる事があるのなら本気で挑みますわ!!」



・・・・・・・・・・これは私の負けですか・・・・・・・・・・



「ミレーヌ、今からレン様に会いに行きますついて来て下さい」



「はいっ!!」



とびっきりの笑顔で返事した後に私の腕に抱きつくミレーヌ。



「まさかこんな事になるとは思いませんでした」



「私はこうなると思ってました」



私はミレーヌと共にレン様のいるテントに向かい歩いていく。

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