レディース異世界満喫禄

それはあたしのセリフだべ！！

「で？何で手を出さなかった？見ていて心臓に悪かったぞ」



あたしを睨むようにしてブロードが聞いてきたので少し考えた後に口を開く。



「ギンガの知り合いかもしれなかったから戦いたくなかった」



「馬鹿たれが！」



ブロードがあたしの頭にゲンコツを落とし・・・・・・・・あたしとブロードは蹲る。

ブロードはゲンコツを落とし右手を抱え、あたしはゲンコツをされた頭を抱えて・・・・・・・・・・・・・・すんげぇ痛ぇ！！



「「おおおおおおおおおおお」」



２人で蹲り変な呻き声をあげながら悶絶してるとカレンが呆れたように口を開く。



「何やってるのよ二人共？何かの喜劇でも始めたの？って冗談はここまでにして今のはレンが悪いわよ？

何もぜず魔物に襲われるんだもの私達はレンが死んだと思ったわ」



「それは本当にごめんなさい！！」



まああたしの特攻服が特別製なのは誰も知らない事だから驚いても仕方ないね。



「レン今回貴女は間違ってるの、今見逃したエレメンタルウルフが他の所で誰かを殺すかもしれないのよ？それを理解してる？魔物を全部倒せとは言わないけど、襲って来た魔物は必ず倒しなさい、襲ってきた魔物はもう人を襲う事を躊躇わなくなってくるから、それに今は【大災害】が起きてる魔物達は普段よりも狂暴化してるの、エレメンタルウルフは普段なら理性的なんだろうけど今回はそれが通用しないと思っていいわ」



言われて初めてその可能性に気がつく。

確かにその通りだ、考えなしのあたしの行動が誰かを殺すかもしれない。



「ごめんなさい」



「まあ終わっちまったのは仕方ない、これから気を付けてくれ」



「うん」



ブロードの言葉にあたしは素直に頷き、そして立ち上がる。



「姉御助かったテントに戻って休んでくれ、他の連中は魔物が来たらそれぞれに対応してくれ」



「「「「「「「「「おう」」」」」」」」」



あたし達ｈさっきのテントに戻りテントの中で【アイテムボックス】からクーロムとシャドースネーク丼を取り出して夜食を取りながらのんびりすることにした。



「散々だったねぇ、まあ今回はあたしの失敗だね」



今度から気を付けようと思っていたら外からブロード声がきこえてきたので。



「姐御お客さんが来たから出てきてくれ」



そう言われてテントから出てみっればまたも他の討伐者達が武器を手に取り緊張した顔で前を向いていたのであたしも視線を向けてみるとエレメンタルウルフが４匹離れた場所で座ってこっちを見ていた。



「増えてる！！」



え？お礼参りに来たの？あたし手を出してないよね？



「姐御」



パニくってたあたしはブロードの声で我に返り前に進みエレメンタルウルフ達の前に立ち止まる。



「どうした？あたしとやり合いに来たの？」



あたしをじっと見ているエレメンタルウルフ達にそう聞いても、ただ見ているだけで襲い掛かってきそうにないから戦いに来たわけじゃないようだ。

そしてしばらく見つめ合った後に不意にエレメンタルウルフが動いたと思ったら、森から出て来たオーガに襲い掛かっていった。



「あれ？手伝ってくれるの？それはありがたいね」



敵対じゃなくて手助けする為に来てくれたみたいでかなり驚いた。

だって仲間になってくれるようなことは何もしてなかったのに手伝ってもえらえるとは思わなかった。



「ブロード、なんか知らないけど手助けしてくれるらしいからあの子達を攻撃いちゃだめだよ？」



「はぁぁぁぁ」



何でそんな深いため息をするのかな？あたしは何もやってないよ？何であたしの顔を見て溜息をつくのかが理解できん！！



「わかった皆に伝えておこう、まさかこんな事が起こるとは思わなかった」



それはあたしのセリフだべ！！