レディース異世界満喫禄

閑話 従者達の戦い

「さて皆さんこれからの事は聞いていますね」



私は目の前に集められた森林戦の得意な２００人の前に立ち皆の顔を見渡す。



「今回私達に求められてるのは二つです」



横に立つライが一歩前に出て口を開く。



「まずはこの先にある森に潜む敵の無力化か殺傷、もう一つが皆さんの生還です、特に二つ目・・・皆さんの生還をジャンヌ様は望んでおられますのでそれをお忘れなきよう」



ライの言葉に全員が真顔で頷く。



「それで作戦なのですが私とライで二部隊作ります、１００人ずつそれぞれの傘下に入ってもらいます、先ずは全員で移動し、森の前の道で二手に別れて両側へと強襲をかけます」



策と言ってもシンプルなものだ。

それを説明すると一人の騎士が手を挙げたので質問を聞いてみる。



「我々が攻撃を仕掛ける前に、向こうから仕掛けてきませんか？」



なるほど・・・・・・そう言う事もあり得るかもしれない、けど今回は可能性は低いと思う。



「確かににありそうですが今回は無いと考えます、理由は森に潜む敵はおそらく物資部隊も狙っているため我々の事は先行部隊と認識し見逃す可能性が高いと考えます、２００人しかいないので」



馬車もつれずに歩兵で進む相手に『自分たちが此処で隠れています』と後から来る部隊に知らせるなんて浅はかな事はしない・・・・と信じたい。







「ライそっちは任せる！！」



予想通り仕掛けてくなかったので二手に分かれて森に突入した、、、途端に矢が私の頭目がけ飛んできた・・・・やはりかなりの腕を持ついてがいるようだ。

向こうの兵も武器を手に向かってきたのでエビヨンの剣の刃の付いていない腹の部分で相手を無力化していく。

しかもその間休みなく急所目がけて矢が飛んでくる、本当にいい腕だ。



「けどそれだけ連続で矢を放てば居場所は分かります」



そう言って思いっきりジャンプして木の枝の上に移動・・・そして切りかかる。



「くっ！」



慌ててÞよけたがÞ弓の弦を切る事だ出来た・・・・そして啞然とする男に一撃を入れ意識を刈り取り木から落ちる男をキャッチした後に下に降り男を寝かせる。

その後すぐに乱戦化している場所に突入し敵兵を無力化していき約２０分くらいで戦闘は終了した。



「皆さん、生き残っている者の捕縛を・・・ロープはこれを使ってください、私はむこう側に行ってきます」



仲間に後は任せてライたちの方に行くと向こうはもう終わっており全員が捕縛されていた。





「ご苦労様ライ」



「そちらもお疲れでした、そちらの怪我人は？」



お互いに自分側の情報を話して情報をすりわせた後に捕らえた兵達を一か所にまとめ意識を取り戻した兵に話しかける。



「貴方達は誰の命であそこに隠れていたのですか？」



誰も何も言わないのでもう一度同じ事を問う。



「貴方達は誰の命であそこに隠れていたのですか？」



やはり答えが返ってこないので溜息を一つついた後口を開く。



「本来ならなたたちの命は無かったのを理解していますか？貴方達が生きているのは私達の利になると思い生かしてあるのです、何も言わないのであれば生かしておく理由は無いのですよ？」



これは本音ではない、レン様は敵兵であろうと殺すことを躊躇われるほどの人だ、なので出来るだけ生かして捕らえたのだ、でも情報を得るために脅迫まがいの事を言って相手を揺さぶる事が必要なのでそう口にした。



「・・・・・あんた等が噂の【灼熱の聖騎士団】でいいんだな？」



私が捕らえた弓使いが私を真剣な顔で見ながら問いただしてきたので頷きながら答える。



「その通りです」



なんて良い名なのでしょうね【灼熱の聖騎士団】、考えた者に賞賛を送りたいくらいです。



「頼みがある」



捕虜からの頼みとは珍妙な。