レディース異世界満喫禄

日の丸

文字の大きさ
上 下
709 / 1,656

哀れだべよ!!

しおりを挟む
「ライ―ドで暗殺者達に襲われたよ」



エルスさんの仕事部屋でミズキが紅茶を用意してくれ紅茶を楽しみながら話をすることとなった。

そしてあたしがそう言うとミズキの目が細くなりあたしを睨むようにして聞いてきた。



「レン様、その者はどうしましたか?まさか逃げ延びたのでしょうか?」



ミズキさん視線が怖いです!!



「あたしが逃がす思うかい?っていうかアリーヌが暗殺者達を無力化しちゃったんだよ」



それを聞いたミズキがアリーヌに視線を向け一礼した。



「アリーヌさんありがとうございます」



「気にしないで、あいつ等が皆のおやつタイムを邪魔したのが悪いんだから」



え?おやつタイムの為なの?そんな扱い余りにも暗殺者達が哀れだべよ!!



「ご無事で何よりですわレン様」



ほっとした顔であたしを見てエルスさんがそう言うとあたしは一口紅茶を飲んだ後に話を続ける。



「こっちは?暗殺者達が来た?」



ミズキに視線を向けて聞いてみると首を左右に振る。



「いいえ、まだお客様いらしてません」



どうやらまだ暗殺者達は来ていないようだった、あたしはライ―ドで得た情報を話しておくことにした。



「暗殺者達から得た情報でターゲットはあたし、3領主、エルスさんらしい、此処はまだ来ていないから警戒はしておいて」



「「畏まりました」」



ん?カロラは?出かけてるのかな?



「カロラは?」



あたしがエルスさんに聞くと一つの書類を取りあたしに渡してくるので受け取り読んでみる。

内容はライ―ドに送る食糧のリストだった。



「【エルセア王国】に仕入れに行っています、数が数ですからカロラ自ら行ってくれてます」



「カロラには苦労をかけてるね・・・後で何かお礼をしなきゃ」



そんなあたしをエルスさんが苦笑しながら見ている。



「どうしたのさ?」



「レン様、我々は貴女の願いを叶える為にここに居るのです、ですからお礼は無用なのですよ?私達は私達の意思で行動を起こしているのですから」



「でもお世話になっているのだから感謝する事は当然でしょ?」



『それは人として当然でしょ?』と言ったらなんか生暖かい目で見られたよ?何でさ?



「そう言えばオルシアとテレシアは元気にしてる?」



砦を落とした関係で4ヶ月アズエルに戻れていないので新しい家族がどうなってるのかが気になった。



「もう馴染んでいますよ、ガイル君がお兄さんとしてしっかりと見てくれていますから」



「おお!ガイルが!!」



あの子討伐者になって色々経験したから、かなり大人っぽくなったんだよね!お姉ちゃんとして嬉しい限りだべよ。



「なら安心だね」



「でも子供達がレン様に会いたがっていましたからたまには顔を出してあげてください」





エルスさんにそう言われて素直にうなずいた。



「うん・・・・・・・んじゃ今日これから会いに行こうかな?」



「それはいい考えですね、カロラが戻ってきたら皆でアズエルに戻りましょう」



あたしの提案にエルスさんにが賛同してくれたのでカロラが戻るまでティータイムにして待つ事にし約1時間後にカロラが戻って来た。



「これはレン様、ようこそいらっしゃいました、丁度いいですレン様に頼まれた物も追加で仕入れてきましたよ」



「へ?」



あたしが頼んだ物で追加で買って来たって何か頼んだかな?覚えてない!!



「ククルですよ」



あたしは必死に思い出そうとしてるのを見て苦笑しながらそう言ってきたので『あ!』と思い出した。

前にカロラにククルの仕入れを頼み買ってきてもらった全てのククルをあの店に渡してしまい、自分のぶんを確保するのを忘れたため頼んでいたのだ!!



「助かるよ!!」



これでククルをモンドに渡して研究してもらい美味しいククル煮を作る事が出来ると思うし新しい料理が生まれるかもしれないね、すごい楽しみだねよ!!
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

【本編完結】さようなら、そしてどうかお幸せに ~彼女の選んだ決断

Hinaki
ファンタジー
16歳の侯爵令嬢エルネスティーネには結婚目前に控えた婚約者がいる。 23歳の公爵家当主ジークヴァルト。 年上の婚約者には気付けば幼いエルネスティーネよりも年齢も近く、彼女よりも女性らしい色香を纏った女友達が常にジークヴァルトの傍にいた。 ただの女友達だと彼は言う。 だが偶然エルネスティーネは知ってしまった。 彼らが友人ではなく想い合う関係である事を……。 また政略目的で結ばれたエルネスティーネを疎ましく思っていると、ジークヴァルトは恋人へ告げていた。 エルネスティーネとジークヴァルトの婚姻は王命。 覆す事は出来ない。 溝が深まりつつも結婚二日前に侯爵邸へ呼び出されたエルネスティーネ。 そこで彼女は彼の私室……寝室より聞こえてくるのは悍ましい獣にも似た二人の声。 二人がいた場所は二日後には夫婦となるであろうエルネスティーネとジークヴァルトの為の寝室。 これ見よがしに少し開け放たれた扉より垣間見える寝台で絡み合う二人の姿と勝ち誇る彼女の艶笑。 エルネスティーネは限界だった。 一晩悩んだ結果彼女の選んだ道は翌日愛するジークヴァルトへ晴れやかな笑顔で挨拶すると共にバルコニーより身を投げる事。 初めて愛した男を憎らしく思う以上に彼を心から愛していた。 だから愛する男の前で死を選ぶ。 永遠に私を忘れないで、でも愛する貴方には幸せになって欲しい。 矛盾した想いを抱え彼女は今――――。 長い間スランプ状態でしたが自分の中の性と生、人間と神、ずっと前からもやもやしていたものが一応の答えを導き出し、この物語を始める事にしました。 センシティブな所へ触れるかもしれません。 これはあくまで私の考え、思想なのでそこの所はどうかご容赦して下さいませ。

婚約破棄されたので暗殺される前に国を出ます。

なつめ猫
ファンタジー
公爵家令嬢のアリーシャは、我儘で傲慢な妹のアンネに婚約者であるカイル王太子を寝取られ学院卒業パーティの席で婚約破棄されてしまう。 そして失意の内に王都を去ったアリーシャは行方不明になってしまう。 そんなアリーシャをラッセル王国は、総力を挙げて捜索するが何の成果も得られずに頓挫してしまうのであった。 彼女――、アリーシャには王国の重鎮しか知らない才能があった。 それは、世界でも稀な大魔導士と、世界で唯一の聖女としての力が備わっていた事であった。

【完結】婚約破棄されて修道院へ送られたので、今後は自分のために頑張ります!

猫石
ファンタジー
「ミズリーシャ・ザナスリー。 公爵の家門を盾に他者を蹂躙し、悪逆非道を尽くしたお前の所業! 決して許してはおけない! よって我がの名の元にお前にはここで婚約破棄を言い渡す! 今後は修道女としてその身を神を捧げ、生涯後悔しながら生きていくがいい!」 無実の罪を着せられた私は、その瞬間に前世の記憶を取り戻した。 色々と足りない王太子殿下と婚約破棄でき、その後の自由も確約されると踏んだ私は、意気揚々と王都のはずれにある小さな修道院へ向かったのだった。 注意⚠️このお話には、妊娠出産、新生児育児のお話がバリバリ出てきます。(訳ありもあります)お嫌いな方は自衛をお願いします! 2023/10/12 作者の気持ち的に、断罪部分を最後の番外にしました。 2023/10/31第16回ファンタジー小説大賞奨励賞頂きました。応援・投票ありがとうございました! ☆このお話は完全フィクションです、創作です、妄想の作り話です。現実世界と混同せず、あぁ、ファンタジーだもんな、と、念頭に置いてお読みください。 ☆作者の趣味嗜好作品です。イラッとしたり、ムカッとしたりした時には、そっと別の素敵な作家さんの作品を検索してお読みください。(自己防衛大事!) ☆誤字脱字、誤変換が多いのは、作者のせいです。頑張って音読してチェックして!頑張ってますが、ごめんなさい、許してください。 ★小説家になろう様でも公開しています。

好きな人に『その気持ちが迷惑だ』と言われたので、姿を消します【完結済み】

皇 翼
恋愛
「正直、貴女のその気持ちは迷惑なのですよ……この場だから言いますが、既に想い人が居るんです。諦めて頂けませんか?」 「っ――――!!」 「賢い貴女の事だ。地位も身分も財力も何もかもが貴女にとっては高嶺の花だと元々分かっていたのでしょう?そんな感情を持っているだけ時間が無駄だと思いませんか?」 クロエの気持ちなどお構いなしに、言葉は続けられる。既に想い人がいる。気持ちが迷惑。諦めろ。時間の無駄。彼は止まらず話し続ける。彼が口を開く度に、まるで弾丸のように心を抉っていった。 ****** ・執筆時間空けてしまった間に途中過程が気に食わなくなったので、設定などを少し変えて改稿しています。

だから聖女はいなくなった

澤谷弥(さわたに わたる)
ファンタジー
「聖女ラティアーナよ。君との婚約を破棄することをここに宣言する」 レオンクル王国の王太子であるキンバリーが婚約破棄を告げた相手は聖女ラティアーナである。 彼女はその婚約破棄を黙って受け入れた。さらに彼女は、新たにキンバリーと婚約したアイニスに聖女の証である首飾りを手渡すと姿を消した。 だが、ラティアーナがいなくなってから彼女のありがたみに気づいたキンバリーだが、すでにその姿はどこにもない。 キンバリーの弟であるサディアスが、兄のためにもラティアーナを探し始める。だが、彼女を探していくうちに、なぜ彼女がキンバリーとの婚約破棄を受け入れ、聖女という地位を退いたのかの理由を知る――。 ※7万字程度の中編です。

【完結】公爵家の末っ子娘は嘲笑う

たくみ
ファンタジー
 圧倒的な力を持つ公爵家に生まれたアリスには優秀を通り越して天才といわれる6人の兄と姉、ちやほやされる同い年の腹違いの姉がいた。  アリスは彼らと比べられ、蔑まれていた。しかし、彼女は公爵家にふさわしい美貌、頭脳、魔力を持っていた。  ではなぜ周囲は彼女を蔑むのか?                        それは彼女がそう振る舞っていたからに他ならない。そう…彼女は見る目のない人たちを陰で嘲笑うのが趣味だった。  自国の皇太子に婚約破棄され、隣国の王子に嫁ぐことになったアリス。王妃の息子たちは彼女を拒否した為、側室の息子に嫁ぐことになった。  このあつかいに笑みがこぼれるアリス。彼女の行動、趣味は国が変わろうと何も変わらない。  それにしても……なぜ人は見せかけの行動でこうも勘違いできるのだろう。 ※小説家になろうさんで投稿始めました

《勘違い》で婚約破棄された令嬢は失意のうちに自殺しました。

友坂 悠
ファンタジー
「婚約を考え直そう」 貴族院の卒業パーティーの会場で、婚約者フリードよりそう告げられたエルザ。 「それは、婚約を破棄されるとそういうことなのでしょうか?」 耳を疑いそう聞き返すも、 「君も、その方が良いのだろう?」 苦虫を噛み潰すように、そう吐き出すフリードに。 全てに絶望し、失意のうちに自死を選ぶエルザ。 絶景と評判の観光地でありながら、自殺の名所としても知られる断崖絶壁から飛び降りた彼女。 だったのですが。

前世は婚約者に浮気された挙げ句、殺された子爵令嬢です。ところでお父様、私の顔に見覚えはございませんか?

柚木崎 史乃
ファンタジー
子爵令嬢マージョリー・フローレスは、婚約者である公爵令息ギュスターヴ・クロフォードに婚約破棄を告げられた。 理由は、彼がマージョリーよりも愛する相手を見つけたからだという。 「ならば、仕方がない」と諦めて身を引こうとした矢先。マージョリーは突然、何者かの手によって階段から突き落とされ死んでしまう。 だが、マージョリーは今際の際に見てしまった。 ニヤリとほくそ笑むギュスターヴが、自分に『真実』を告げてその場から立ち去るところを。 マージョリーは、心に誓った。「必ず、生まれ変わってこの無念を晴らしてやる」と。 そして、気づけばマージョリーはクロフォード公爵家の長女アメリアとして転生していたのだった。 「今世は復讐のためだけに生きよう」と決心していたアメリアだったが、ひょんなことから居場所を見つけてしまう。 ──もう二度と、自分に幸せなんて訪れないと思っていたのに。 その一方で、アメリアは成長するにつれて自分の顔が段々と前世の自分に近づいてきていることに気づかされる。 けれど、それには思いも寄らない理由があって……? 信頼していた相手に裏切られ殺された令嬢は今世で人の温かさや愛情を知り、過去と決別するために奔走する──。 ※本作品は商業化され、小説配信アプリ「Read2N」にて連載配信されております。そのため、配信されているものとは内容が異なるのでご了承下さい。

処理中です...