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閑話 今後の為の話合い
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「んじゃ任せたよ」
レン様が私達にそう言った後にケネスダスへと転移して行った。
「テレスとポーラはいつでもケネスダスに行けるよう家の仕事を済ませてください、私は陛下に会ってきますので」
「「畏まりました」」
2人に見送られて私は王都の家へと転移し、そのまま王城に向かう。
「これはエルス殿、お久しぶりですな」
入場門を守る顔なじみの騎士にそう言われ、一礼したあと声を掛ける。
「今日は陛下に面談したいのですが城におられますか?」
宣戦布告を受けた為陛下も忙しいはずだ、軍部関係で城を留守にしていてもおかしくはない。
「おられます、先触れを出しましょう、ゆっくりと城にお向かい下さい」
「ありがとうございます」
私はゆっくりと進み城に入ると王宮メイド長のミランダが私の事を待っていた。
「エルスさん、陛下がお待ちですのでご案内いたします」
「忙しい所を助かります、では陛下の所までの案内をお願いします」
ミランダに引き連れられて案内された所は王族のプライベートエリアのリビング。
そこに設置されているソファーに座り紅茶を飲んで寛いでおられた。
どうやらお休みになってる所に来てしまったようで、もうし訳ない気持ちになるのですが今はレン様の望みを実現させる事を優先させていただきます陛下。
「お休みなっている所を申し訳ございません陛下」
頭を下げ謝罪をしその後陛下に視線を向ける。
「かまわぬさ、それでどうした?そなたが此処に来るという事はまたレンに何かあったのか?」
そう言えば私が単独で此処に来るのはレン様が何かあった時でしたね、今回も間違ってはいませんが。
「何かあったと聞かれればあったとしか言えませんね」
レン様には口止めをされていましたが今後の事を考えると今レン様がおられる状況を話すしかないので仕方がないのです。
「なんだその言い方・・・・・・・厄介事か?」
陛下がかなり顔を強張らせながら私を見ている。
わかります、【アラビータ】との戦で頭が痛く、やっと休みが取れた所にこの話・・・・・・本当にレン様の事で頭を抱える事となり申し訳ございません。
「レン様が【アラビータ】に行かれました」
「は?」
「レン様が【アラビータ】に行かれました」
現実を認めましょう陛下行ってしまったのです、それにこれから更なる衝撃が貴方様を待っているのですよ?
「なんだと!!国境からレンが【アラビータ】に向かったとは報告が来てないぞ?それにお前が居ながら何故行かせた!!」
「きちんと御止めはしましたがあの方が私の進言で留まると思いますか?」
「・・・・・・・すまぬ・・・・言い過ぎた、許してくれ」
「お気になさらず」
私は陛下の向かい側のソファーに座り口を開く。
「国境から何も報告が無かったのはレン様が『空』から【アラビータ】へと向かった為です、国境警備隊を責めないで上げてくださいませ」
あの方がやったことで他の方が責められるのは、あの方も良しとしないし私も良しとしない。
「『空』?・・・・・・ウインドドラゴンか」
私の言葉に少し考え答えを口に出した陛下に私は頷く。
「はい、しかも隠蔽魔法を使っての移動ですから見つかる事はまずないかと」
「なるほど・・・・・・ならば報告がなくても不思議ではないな」
どうやら納得してもらえたらしいのでほっとしました。
「しかしあいつめ・・・危険だから【アラビータ】に行かせないために話をしなかったのに、俺の気持ちも知らずに【アラビータ】に行きおって」
ぼやく陛下にレン様から聞いた話をする事にする。
「陛下、これはレン様から聞いた話なのですが」
神様から聞いた話、精神支配に関する情報、レン様にしか対応できない事などを陛下に話すと陛下は顔をしかめる。
「つまりは俺達にその【渡り人】への対応策がないという事か・・・・・・・・・レンにはかなりの負担をかける事となるな、後で詫びねばなるまい」
「あの方は負担とは思ってませんよ、それで今回この場に来た件ですが」
「ん?この話を伝えに来たのではないのか?」
首を傾げて聞いて来る陛下に私は左右に振る。
「いいえこれまでの話は前座です、レン様が【反国家組織】を【アラビータ】で作りました」
「何をやってんだあいつは!!」
陛下が立ち上がり叫ぶように言った一言に私も同意します。
レン様が私達にそう言った後にケネスダスへと転移して行った。
「テレスとポーラはいつでもケネスダスに行けるよう家の仕事を済ませてください、私は陛下に会ってきますので」
「「畏まりました」」
2人に見送られて私は王都の家へと転移し、そのまま王城に向かう。
「これはエルス殿、お久しぶりですな」
入場門を守る顔なじみの騎士にそう言われ、一礼したあと声を掛ける。
「今日は陛下に面談したいのですが城におられますか?」
宣戦布告を受けた為陛下も忙しいはずだ、軍部関係で城を留守にしていてもおかしくはない。
「おられます、先触れを出しましょう、ゆっくりと城にお向かい下さい」
「ありがとうございます」
私はゆっくりと進み城に入ると王宮メイド長のミランダが私の事を待っていた。
「エルスさん、陛下がお待ちですのでご案内いたします」
「忙しい所を助かります、では陛下の所までの案内をお願いします」
ミランダに引き連れられて案内された所は王族のプライベートエリアのリビング。
そこに設置されているソファーに座り紅茶を飲んで寛いでおられた。
どうやらお休みになってる所に来てしまったようで、もうし訳ない気持ちになるのですが今はレン様の望みを実現させる事を優先させていただきます陛下。
「お休みなっている所を申し訳ございません陛下」
頭を下げ謝罪をしその後陛下に視線を向ける。
「かまわぬさ、それでどうした?そなたが此処に来るという事はまたレンに何かあったのか?」
そう言えば私が単独で此処に来るのはレン様が何かあった時でしたね、今回も間違ってはいませんが。
「何かあったと聞かれればあったとしか言えませんね」
レン様には口止めをされていましたが今後の事を考えると今レン様がおられる状況を話すしかないので仕方がないのです。
「なんだその言い方・・・・・・・厄介事か?」
陛下がかなり顔を強張らせながら私を見ている。
わかります、【アラビータ】との戦で頭が痛く、やっと休みが取れた所にこの話・・・・・・本当にレン様の事で頭を抱える事となり申し訳ございません。
「レン様が【アラビータ】に行かれました」
「は?」
「レン様が【アラビータ】に行かれました」
現実を認めましょう陛下行ってしまったのです、それにこれから更なる衝撃が貴方様を待っているのですよ?
「なんだと!!国境からレンが【アラビータ】に向かったとは報告が来てないぞ?それにお前が居ながら何故行かせた!!」
「きちんと御止めはしましたがあの方が私の進言で留まると思いますか?」
「・・・・・・・すまぬ・・・・言い過ぎた、許してくれ」
「お気になさらず」
私は陛下の向かい側のソファーに座り口を開く。
「国境から何も報告が無かったのはレン様が『空』から【アラビータ】へと向かった為です、国境警備隊を責めないで上げてくださいませ」
あの方がやったことで他の方が責められるのは、あの方も良しとしないし私も良しとしない。
「『空』?・・・・・・ウインドドラゴンか」
私の言葉に少し考え答えを口に出した陛下に私は頷く。
「はい、しかも隠蔽魔法を使っての移動ですから見つかる事はまずないかと」
「なるほど・・・・・・ならば報告がなくても不思議ではないな」
どうやら納得してもらえたらしいのでほっとしました。
「しかしあいつめ・・・危険だから【アラビータ】に行かせないために話をしなかったのに、俺の気持ちも知らずに【アラビータ】に行きおって」
ぼやく陛下にレン様から聞いた話をする事にする。
「陛下、これはレン様から聞いた話なのですが」
神様から聞いた話、精神支配に関する情報、レン様にしか対応できない事などを陛下に話すと陛下は顔をしかめる。
「つまりは俺達にその【渡り人】への対応策がないという事か・・・・・・・・・レンにはかなりの負担をかける事となるな、後で詫びねばなるまい」
「あの方は負担とは思ってませんよ、それで今回この場に来た件ですが」
「ん?この話を伝えに来たのではないのか?」
首を傾げて聞いて来る陛下に私は左右に振る。
「いいえこれまでの話は前座です、レン様が【反国家組織】を【アラビータ】で作りました」
「何をやってんだあいつは!!」
陛下が立ち上がり叫ぶように言った一言に私も同意します。
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