レディース異世界満喫禄

日の丸

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全然分かんないんだけど!!

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「お父様、お母様、おふざけそのくらいになさいませ」


冷や汗を流す二人にプレシアがニコリと言う。


「別にふざけてはいないよ?プレシァーナはこの方については聞いているかい?」


「はいAランカーの上位でAランクの魔物を個人で倒せる方たちが集うパーティーと伺ってます」


プレシアの言葉に思案顔になるプリシア父、その後すぐに笑顔に戻りリビングのソファーに座る。


「皆さんも座ってください、で?プレシァーナの話は何かな?」


「お判りになっているのでしょう?」


二人が話合ってるのを用意された紅茶をのみながら見守る。


「プレシアのお父さんいいかな?」


「ああ!すまぬ!まだ自己紹介をしていなかったね!私はアイゼル・モーリッツ、モーリッツ家の当主でプレシァーナの父親だ、以後よろしく」


「私はフルミアーナ・モーリッツ、プレシァーナの母です」


美男美女の家族って・・・・羨ましいよね!まるで漫画みたいだべさ!!


「よろしくお願いいたします、で?アイゼルさん、あんた今回の【バイダスターナ】勝つ気無いだろう?」


あたしの言葉にニコニコと笑顔を浮かべていたのが真顔になり視線が鋭くなる。


「何故そう思う?」


あたしはその視線を受け止めながらあたしの考えを話す。


「あたし達の情報を集める手際の良さ、監視を付けて、その先の予想までしっかりできる人間が【バイダスターナ】という試練で派閥を作るための情報戦で負ける?後れを取る?あり得ないだろう?アンタは情報の大切さを知ってる人間なんだろう?」


「私だってミスをするよ?」


「それは護衛騎士の件だけだろうさ」


あたしの言葉にしばらく見つめ合いふと笑顔に戻る。


「その通り我が一族から女王を出す気はなかった、少し話を聞いてくれるかい?」


「ん?いいよ?」


「わが国には何故3王族あるのか不思議に思わないかい?」


いきなりの質問にえ?と思ってしまうこの世界に来て一年経つけど国政とか全然分かんないんだけど!!とか言えず取り敢えずわからないと答えておく。


「建国の時、その当時の王が三つに自分の家族を分けたのだよ、国政、騎士・衛兵などの武力の取纏め、そして情報を収集しそれを生かし陰から支える暗部、その三つを安定して取りまとめるためにね」


巨大な組織を三つに分けて管理した方がしやすいって事だったらしい、今までそれで国が回っていたのだからいい方法なんだろう。


「我がモーリッツ家は暗部を管理する一族、だからこそこの国の歴史上数人しか女王を出してはいないのだよ、裏・・・暗部を知りすぎているとあまり良くないからね」


え?知ってるからこそなった方がよくない?色々な事を考えるとき、いい方と悪い方考えることが出来そうだけど。


「プレシアも、もう暗部の仕事はしてるの?」


「してないわ、と言うか家が暗部のトップなんて初めて知ったんだけど?」


プリシアがアイゼルさんを睨みながら尋ねると肩を竦めるアイゼルさん。


「うち一族は必ず留学することになっている、何故かわかるかい?」


「外の世界を知るため?」


「そうだよ、この国は武に頼る事が多いが情報の大切さを分からない傾向が強い、だから学び帰ってきて初めて暗部に関する話をする事となるんだよ、留学先の【エルセア王国】には情報の大切さを教えてもらえるよう頼んであるからね」


なるほど【バイダスターナ】で暗部ことを教える暇はなかったって事だね?


「だから今回も【バイダスターナ】に出るだけで勝つ気は無かったんだよ・・・・・・二日前まではね」


・・・・・ん?二日前?


「まさか・・・・・うちの可愛い娘に刺客を送るとは思わなかったよ・・・・・・・安心していいよプリシアーナ、刺客を送った貴族はもうこの世にはいないから」


は?何いきなり物騒な事を言い出すのさ?


「うちの娘の手を出すとは許すまじ!!」


拳を握りしめ叫ぶアイゼルさんを奥さんが『あらあら』と言いながら微笑んでみているのを見てフルミアーナも怒ってるのが分かる。


「世界一可愛い娘に余計な虫は近づけん!!」


これって娘を溺愛する親バカじゃないのかな?

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