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 レイナード殿下は、一人納得するように頷く。

「僕は、あなたを守りたいと思い続けてきた。あなたを閉じ込めて、僕があなたに降りかかる問題、全てを解決すればいいと思っていた。……けれど、あなたがそれを望まないのならば……それは、あなたを支配しているのと同じ事ですね」
「全てを解決しようとしてくださるのは嬉しいです。もちろん。でも……」
「いえ、わかりますよ」

 彼は首を横に振る。

だって、守られるだけではいたくなかった。アスリア様という、助けてくれた女神様の役に立ちたかった。それと同じだ。あなたも同じ気持ちを、僕に抱いてくれていると……そういうことですね?」
「はい、そうです」

 私は頷いた。彼はうん、と頷く。

「明日から、少しずつあなたの世界を広げましょう、アスリア様。城の中を案内しましょう、義姉と会う機会も増やしましょう。義姉ならば、あなたが貴婦人たちの社交界に入っていくのに必要な知識を与えてくれるはずです。ああ、でも……」
「でも?」
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