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「どうですか? アスリア様が僕をレイナードって呼んで、微笑んでくれるなら僕も敬語をやめます」
「そんな……恐れ、多いです」
「どうして? 僕がそうしてほしいのに。それに僕だってそう大していい出自でもいないんですよ?」
そして彼は私に婚外子であったこと、認知されるまでしばらく時間がかかったことを明かす。
私は意外で、思わず上から下までしげしげと見てしまう。
どう見ても生まれながらの王子様、といった風貌にしかみえないからだ。
「だから僕としては、生まれながらにご令嬢だったあなたのほうにこそ、敬意を払わなくっちゃって思うのです」
「そう……ですか……」
敬語を使うなと言われるのなら、かえって敬語に固執するほうが失礼なのかもしれない。
私は口の中で練習してみる。けれど、どうしても難しかった。
そもそも男性に対して敬語以外で接した事なんて、一度も経験がないのだから。
「申し訳ありません」
私は頭を下げた。
「もう少し、慣れてからで……練習してからでよろしいでしょうか」
「はい、もちろんそれでいいですよ。それまでは僕も、あなたに敬語を使うことを許してください」
「そんな……恐れ、多いです」
「どうして? 僕がそうしてほしいのに。それに僕だってそう大していい出自でもいないんですよ?」
そして彼は私に婚外子であったこと、認知されるまでしばらく時間がかかったことを明かす。
私は意外で、思わず上から下までしげしげと見てしまう。
どう見ても生まれながらの王子様、といった風貌にしかみえないからだ。
「だから僕としては、生まれながらにご令嬢だったあなたのほうにこそ、敬意を払わなくっちゃって思うのです」
「そう……ですか……」
敬語を使うなと言われるのなら、かえって敬語に固執するほうが失礼なのかもしれない。
私は口の中で練習してみる。けれど、どうしても難しかった。
そもそも男性に対して敬語以外で接した事なんて、一度も経験がないのだから。
「申し訳ありません」
私は頭を下げた。
「もう少し、慣れてからで……練習してからでよろしいでしょうか」
「はい、もちろんそれでいいですよ。それまでは僕も、あなたに敬語を使うことを許してください」
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