死ぬために向かった隣国で一途な王弟に溺愛されています

「死んでこい。お前はもう用済みだ」

 男子しか魔術師になれないハイゼン王国に生まれたアスリアは、実家の別邸に閉じ込められ、規格外の魔力を父の出世の為に消費され続けていた。18歳になったとき、最後に与えられた使命は自爆攻撃だった。
 結局アスリアは自爆に失敗し、そのまま隣国で解呪のため氷漬けにさせられる。
 長い眠りから目を覚ましたアスリアの前に現れたのは、美しい金髪の王弟殿下レイナードだった。

「新たな人生をあなたに捧げます。結婚してください、僕の憧れの人」

 彼はアスリアに何か恩があるらしく、敵国テロリストだったアスリアを大切に扱う。
 アスリアはまだ知らない。氷漬けで10年の時が経ち、故郷はもう滅びていること。
 ――そして彼がかつてアスリアが保護していた、人攫いに遭った少年だということに。

<生きる意味を見失った令嬢×年齢逆転の王弟殿下×囲い込み愛>
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