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第二部/1組目・淫魔殺しの聖職者
閑話:改良!エロトラップダンジョン!
しおりを挟む……キーランがフロイドを連れてダンジョンを出てから数時間。
ーートン テン カン
ーーギュイイイイン
ーーーーチュドーン!
ダンジョン中に響くのは釘をうちつける音、ドリルのようなものが高速回転する音、そして謎の爆発音。
未だかつて無い賑わい(?)の中、ダンテは1人で黙々と『ダンジョンの改造』に励んでいた。
ギュイイイイ……ィィン
「……ふぅ。この辺りの改良はこれで良いだろう。最後は管理人室のモニターを……」
やけに重厚な工具を片手にため息をついて額の汗を拭うダンテ。
やや上機嫌で転移用の魔法陣に乗り込み最後の目的地、管理人室へと足を運んだが……その瞬間、眉間に皺を寄せた。
「ひぇっ!だ、ダンテさま……」
「…………随分と遅かったな、キール」
管理人室に居たのはダンテの使い魔・キール。
半日ほど前、対フロイドのテコ入れのためキーランを呼びに行かせてからダンジョンへと戻って来なかったのだが……やけに怯えたその様子を見るに、それはどうやらわざとだったようだ。
「キーランが1人でこちらに来た時は何かあったのかと思ったが…事故にでもあったのか?」
「い、いや…その、ですね…なんというか……」
端的に言えば『サボり』であることをちくちくと追及され、思わず後ずさりするキール。
そんな使い魔の姿にダンテはまた大きなため息を吐くと、手にしていた工具を机に置いた。
「…キーランから『うちのどヘタレバカ息子をよろしく』と頼まれていたが……これは少々手厳しく行かねばならないようだな」
「え゛」
ーーパチンッ
そしてダンテが指を弾いた瞬間、ほぼ同じタイミングで逃げ出そうとしたキールの四肢を真っ黒な触手状の『影』が捕らえる。
「ちょうどダンジョンの改造が済んだところだ。…『実験』1回で許してやろう」
「ゆ、許してくださいダンテさま!さ、サボったのは結果論といいますか…そのっ…お、親父とダンテさまが揃ってると、息苦しいのが分かってたんで……」
ダラダラと冷や汗をかきながら弁明するキールだが、ダンテの表情は1ミリも変わらない。
「御託はいい。……ほら、新しくなったダンジョンを堪能してくるといい」
「ご、ごめんなさい!ごめんなさい!お願いだからそれだけはっ…ぁ…ら、らめぇぇえええ!!!」
………………
……………………
ーードサッ
『うぐぇ』
勢いよくダンジョン内の一室に放り込まれたキール。
砂埃を払いながらゆっくりと立ち上がると、そこにはいつもと同じ…石造り風の見慣れたダンジョンの姿。
(……改造って言ってた割には何も変わってないな…)
きょろきょろと辺りを見回しながら警戒する使い魔の様子を、ダンテは管理人室から今しがた改良したばかりのモニター越しに観察していた。
「さて、パラメータの方はちゃんと機能しているかな…」
軽く指を動かせば、モニターの上に映し出される挑戦者の情報。
----------------------------
キール インキュバスロード・使い魔
Lv.75 性別:男 年齢:180
HP:320/320
MP:620/620
絶頂回数:0
感度:等倍
状態:非処女、非童貞
----------------------------
……それは以前のものより情報が拡張されており、『ダンジョン内での絶頂回数』、『現在の感度』、『処女・童貞』の項目が追加されていた。
「ふむ、キーランから提供された精力を織り込んだのは正解だったな」
淫魔としては最上位ともいえる実力者のキーラン。
その力を借り、挑戦者の『性的な要素』をも見抜けるように改造したのだ。
その出来栄えに満足したダンテだが『試運転』はまだ始まったばかり。
ダンジョン内部で待機するキールの姿に改めて視線を向けると、トラップ起動のスイッチに手を伸ばした。
ーーカチッ
『ん…?』
僅かに聞こえた音に警戒して動きを止めるキール。
何かの仕掛けが作動したことに気付き、即座に走り出そうとしたが……
シュルッ
ーーギシッ!
『んなっ!は、はや…!』
床下から現れ、キールの四肢を拘束したのはオーソドックスな触手。
しかしそのスピードは過去類を見ないほど早く、これまで『優秀な冒険者なら回避出来るトラップ』を基本としてきたダンテのダンジョンでは考えられない捕捉力だった。
「各階層ごとにトラップの捕捉力を高めて確実に精力を搾り取れるように改良。その分トラップ一つ一つの搾精力を弱めて即堕ちしないように調整……これでより効率の良いダンジョン運営が可能となるだろう」
ダンテはモニターに映るトラップの稼働状況、集めた精力量、被験者のパラメータを観察しながら楽しそうに微笑む。
その頃、画面の中では触手に拘束されたキールの下半身に新たに『コブの付いた触手』が近付いていた。
『ひっ…!ま、さか…』
よくよく見れば新手の触手に付いたコブはブルブルと震えていて……
その用途を察したキールは思わず息を飲み、脚を必死に閉じようとしたが四肢を拘束する触手の力に負け、逆に大股開きの状態にされてしまう。
……そして……
ーーブブブブブ!
『んぉぉおぉお♡♡♡♡』
敏感な股間に押し付けられたコブ付きの触手。
それはにゅるにゅるとキールの股間を滑り、その凹凸が振動しながら敏感な尻穴や玉袋、竿を容赦なく嬲る。
にぢゃっ ぐちゅっ
ブブブブブ!
『おひっ♡や、やめへぇ♡♡い、イク♡イグぅぅう♡♡♡♡』
びゅくびゅくっ!
そのまま触手からの攻めに耐えきれず黒いボンテージ衣装の中で射精したキール。
その瞬間、パラメータに記載されていた『絶頂回数』の項目が0から1へと加算された。
「絶頂回数のカウントも問題ないな。さてこちらは……」
想定通りのモニターの動作に満足気に頷いたダンテだが、キールを解放する気はないようでそのまま踵を返して別の作業を始めてしまう。
『らめ♡らめぇ♡♡も、イグ♡イッてるからぁあぁあ♡♡♡』
魔物も眠る丑三つ時。
新しくなったダンジョンの中にキールの甲高い悲鳴が響き渡っていた。
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