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第一部/2組目・ギルドからの調査員

後日談

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ルーカスとシルバーがダンジョンの調査に向かってから数日。

ブラスレッタの冒険者ギルドはいつものように仕事を求める冒険者達で賑わっていた。



「薬草採取、野犬退治…どれもイマイチパッとしねぇなぁ…」
「つーか、どんな仕事でも野郎だけのパーティじゃ華がなくてやる気が出ねえよなぁ」

依頼書が貼られた掲示板を見上げながらボヤく冒険者達。

パーティに華がないことを嘆きながらもその日の食い扶持をあげるために仕事を見繕っていたが、不意に扉が開く音が聞こえて振り返る。

「お。あれ見てみろよ」
「……あれは…エルフ、だよな?」

…扉から入ってきたのは金色の髪を靡かせた、美しい顔立ちのエルフ。

その傍らには銀色の毛並みを持つ狼が寄り添っていた。

「すっげぇ美人だな…」
「アホか。あれ男だぞ。…まぁ、でも…あれだけ美人なら男でもいいかもって思っちまうよな…」

コソコソとそんな話をしていた冒険者2名。

しかしその話が聞こえたのか、エルフ…ルーカスの傍らに居た狼・シルバーが唸り声をあげる。

『ウウゥ…』
「ひっ…!」
「シルバー、やめなさい」

思わず竦み上がった冒険者達にルーカスは軽く頭を下げると、その場にしゃがみこんでシルバーを優しく撫でる。

「……大人しく出来たら、あとでをあげますから」
『…ワフ』
「ん。いい子ですね」

そしてルーカスは立ち上がると、シルバーを伴ってギルドのカウンターへと向かった。


「あ!ルーカスさん!…例のダンジョン調査、終わりましたか?」

カウンターにやってきたルーカスを出迎えたのは、ダンジョン関連の情報管理を担当する歳若い受付嬢。

顔見知りであるルーカスに笑みを浮かべ、報告用紙と羽根ペンを並べていく。

「はい。完璧…とまでは行きませんでしたが、凡そは把握出来ました」
「凡そ、ですか?珍しいですね…そんなに大規模なダンジョンでしたか?」
「いえ、あのダンジョンは………」


そしてルーカスは受付嬢にダンジョンの概要を説明した。

よくある迷宮型ダンジョンではなく、転移の魔法陣により移動していくため地図師マッパーがあまり役に立たないこと。

魔物とトラップの比率がおよそ五分五分で、通常のダンジョンよりもトラップの比率がかなり大きいこと。

魔物の強さは中級程度。
しかし部屋の広さが限定されるため、大人数での攻略は向かないこと。

そして……


「…おそらく、ですが…あのダンジョンに、冒険者の命を奪う要素はほぼありません」
「えっ…ダンジョンなのに、ですか?魔物も出たんですよね?」
「はい。ですがあの魔物の目的は冒険者の命ではなく……」

そこまで語ったところで、ルーカスは口を閉ざしてしまう。

「…ルーカスさん?」
「……いえ、憶測で語るのはよくありませんね。忘れてください」

苦笑して首を横に振るルーカスに受付嬢は思わず見とれてしまい、それ以上追及することは出来なかった。

そしてルーカスの証言を元にダンジョンの詳細を記し、ギルドの印を押す。

「あまり詳細な報告が出来ずに申し訳ありません」
「いえ!調査のためとはいえ、未知のダンジョンに単身で挑むなんて…大ベテランのルーカスさんぐらいにしか出来ませんよ!」
「ふふっ、そう言っていただけるとありがた……おや?」

不意に違和感を感じたルーカスが足元を見れば、そこにはグイグイと袖を引っ張るシルバーが。

更には尻尾をルーカスの足に絡ませるなどして、気を引こうとしていた。

「ごめんなさいシルバー。…しちゃいましたか?」
『ワウ!』
「あらら…ごめんなさいね、シルバーくん。…ルーカスさん、最後にご署名頂けますか?」
「ええ。………はい、これで問題ありませんか?」

調査報告書の最下部に名前を記したルーカス。

今回の報告で件のダンジョンは脅威度C+…すなわち、『中の上程度の危険度』と認定されたこととなる。

受付嬢は完成した報告書を一通り見直すと、大きく頷いて微笑んだ。

「はい!これで問題ありません。…ルーカスさん、今回はありがとうございました。こちら、調査の謝礼金です」

そうして受付嬢から差し出された袋。
その中には1枚の金貨と幾つかの銀貨が入っていた。

…枚数こそ少ないが金貨の価値はかなり高く、1枚の金貨で平均的な農家の1家族が丸1年暮らしていけるほどだ。

「では頂戴致しますね。…シルバー、行きますよ」
『ワン!』

謝礼金の入った袋を受け取り、シルバーを優しく撫でたルーカス。

シルバーと共に踵を返すと、多くの冒険者…そしてギルドスタッフに羨望や尊敬の眼差しを受けながら、悠々とその場を立ち去るのであった。



……………………………



…………………………………



…ギルドへの報告を終えたルーカスは、シルバーと共にブラスレッタの中心部へと向かう。

目的は街の象徴である聖樹をおがむ位置に建つ宿屋。
獣の連れにも宿泊許可を出してくれる、数少ない宿屋だ。


「すみません、部屋をお借りしたいのですが…シルバーこの子も一緒に、2泊ほど」
「はい、お2人ですね。……こちらの鍵をお使いください」
「ありがとうございます」

先に料金を払い、鍵を受け取ったルーカス。

獣OKの宿だけあって普通の宿屋よりも料金は高めだったが、ベテラン冒険者であるルーカスにとっては高くはない金額だ。

「部屋は…ここですね」

2階の最奥。
最も眺めの良い上質の部屋に、ルーカスは満足そうに頷く。

(窓からは聖樹がよく見えますし…それに、最奥の部屋ならも低いですね)

シルバーを先に部屋に入れて自分も部屋に入ると、ルーカスは荷物を置いてドアの鍵を閉める。

ーーガチャッ

「……消音サイレンス

そして更には『防音の魔法』を使用すると、口角を上げて振り向いた。


「………シルバー♡お待たせしました♡」

『ワウ!』

振り向き、ベッドに乗ったシルバーを見つめるその顔は既にベテラン冒険者のものではなく…1に変貌していた。

そしてルーカスは服を脱ぎながらベッドに歩み寄ると…淫靡な笑みでシルバーを見下ろし、その毛並みを優しく撫でる。

「あぁ…♡ダンジョンであんなにいっぱい出したのに、もうこんなに溜まったのですか?」

硬く勃起し肥大化した竿とパンパンに膨れた玉を見据え、ぺろりと舌なめずりするルーカス。
ベッドにお座りするシルバーの下半身に顔を埋めると、そのオスの象徴にねっとりと舌を這わし始めた。

「んっ…れろ♡あぁ…おちんちんの、濃い匂いが…♡♡」
『ハッハッハッ…!』
「あ♡また大きくなりましたね?…ふふ♡なら少し、激しくしましょうか♡」

ルーカスは口を大きく広げると、シルバーのいきり立った性器を喉奥まで飲み込んでしまった。

ーーじゅぽっ じゅぽっ

「ん♡んぶぅ♡♡む、ぁ♡ひふぉひいいれふ、ふぁ?♡♡」
『っ…グルル…』
(…ふふ♡シルバーの目、ギラギラしてますね…♡)

目の前のを孕ませたい。

シルバーのそんな思いが見えるようで、ルーカスは嬉しそうにほくそ笑んだ。

「んっ♡んっ♡……ぷはぁ♡あんっ♡シルバー、急かしたらダメですよ♡」
『ハッハッ…!』

口を離し、体を起こしたルーカスを押し倒すようにして体を押し付けるシルバー。
長大な性器をルーカスの下腹部に擦り付けながら、ザラザラとした舌で執拗に胸元を舐める。

「あっ♡あぁん♡シル、バー♡そんな、とこぉ♡♡」

ルーカスはシルバーの『愛撫』に身悶えし、悦びの声をあげる。

そして次第に我慢出来なくなったのか、シルバーの性器に視線を向けると1度体を起こした。

「はぁ…はぁ…♡シルバー、そろそろ…本番、しましょう♡」

ベッドの上に四つん這いになり、すっかり獣姦の虜となった尻穴を向けるルーカス。

シルバーを誘うようにその白い尻を上下左右に振り乱し、荒く息をつく。

『グルル…』
「シルバー♡はやく♡はやく、その極太おちんちんくださ……あっ♡き、たぁ♡すご♡ふ、とぉ♡♡♡」

ぬぷっ…ズルッ…

挑発に乗り、シルバーはルーカスに覆い被さるようにしてその太く長い性器を挿入していく。

熱い剛直に刺し貫かれたルーカスは嬉しそうに声を上げ、淫らなトロ顔を晒していた。

「はぁ…はぁ…し、シルバー…♡また、おっきく…♡」
『…バウ!!』

パァンっ!!

「おほぉぉおおお♡♡♡」

息を整えようとしていた所を激しく突かれ、ルーカスは甲高いメス声を響かせる。

ーーパンッ!パンッ!パンッ!パンッ!

「ひ、ぐぅ♡♡しる、ばぁ♡♡らめ♡らめれしゅ♡♡しょんにゃ♡はげしくぅ♡♡♡♡」

ギシギシと軋むベッドの音、身体をうちつけ合う音。

防音の魔法を使っているとはいえ、宿屋で獣との交尾に及ぶ行為にルーカスは大いに興奮し、四つん這いのまま自らの性器を扱き始める。

「はぁ♡あぁん♡♡こうび、しながら♡おちんちん、シコシコするの♡気持ちいいのぉ♡♡♡」
『ハッハッハッ…ワウ!』
「あ♡シルバーのおちんちん、おっきく、なったぁ♡♡だして♡濃ゆいの、たっぷりそそいでぇ♡♡♡」

シルバーの性器の根元が膨らみ、射精の兆候を見せるとルーカスはそれに応えるようにナカを締める。

そして……


『ハッハッ…っ、アォォオォオン!!!!』

ーービュクビュクッ!!

「きゃうぅぅうん♡♡♡♡♡」

遠吠えと同時に放たれた大量の精液。

本物の雌犬のような声を上げながら、ルーカスはその迸りを受け入れる。

(あぁ…♡交尾、さいこう…♡♡)


数々の依頼をこなし、ベテラン冒険者として名を馳せたルーカス。

しかしその正体は交尾狂いの雌犬だと誰が予想しただろうか?


「はぁ…はぁ…シルバー♡もっと…いっぱい交尾しましょうね♡♡」

そして相棒…いや、『伴侶』と口付けを交わしながら、ルーカスは自ら腰を揺らすのであった。

 
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