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41話〜ノインドラ
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「バンさんよ、どうするつもりなんだ?」
カルバンがバーンダーバに話しかける。
ロゼに乗ってアビーが逃げてきた国、小国家・ノインドラへと向かっている。
龍に変化したロゼを見たアビーは開口一番に「綺麗な赤」と言った。
それに気を良くしたロゼがアビーを先頭に乗せて、今も上機嫌にロゼは何事かをアビーに話しかけている。
「どうとは?」
「行ってどうする? 奴隷を買うつもりか?」
「もちろんだ」
バーンダーバの迷いない答えにカルバンはそれ以上何も言わなかった。
小一時間もしない内に城壁にぐるりと囲まれた街が見える、中心には城が鎮座している。
「ロゼ、直接行けば騒ぎになるだろう。 近くで降りて歩いていこう」
バーンダーバの言葉に《わかってるよ》と返事をしてロゼがゆっくりと下降を始める。
降り立った後はアビーの足に足取りを合わせて進んだ。
城壁近くまで来るとアビーが目に見えて緊張しだした。
恐らく、命からがら逃げ出したのだろう。
「大丈夫ですよ、私達がついていますから。 お母さんと兄弟を助けに行きましょう」
フェイの言葉にアビーはコクリと頷いた。
近づいて見たノインドラの城壁はダイナスバザールの城壁と高さは同じくらいだが、ダイナスバザールの城壁の方が立派に見える。
あちこちがひび割れ、所々に崩れた跡があるせいだろう。
城壁の上には武装した兵士の姿があちこちに見える。
気付いた兵士がこちらを指さして何事かを話している。
「随分と物々しいな、なにかあったのか?」
「この小国家、ノインドラは近くにある同じような小国家のルイズベルとシュルスタで三国間同盟を結んで西の帝国・ダンシュタールからの侵略に対抗してたんだが。 何を思ったのかシュルスタが急に三国間同盟を破ってノインドラに戦争を仕掛けたんだ」
「まだ戦争中なのか?」
「いや、戦争は終わった。 シュルスタは王の悪政もあってほとんどまともな戦争にもならなかった、すぐにノインドラとルイズベルの二国にシュルスタは攻め落とされた。 だが、問題は帝国の方だ。 いつ帝国が攻めてくるか分からんからな、そのせいで今この国は殺気立ってる」
「そうか」
カルバンの話が終わった頃に門の前についた。
「貴様らどこから来た! 冒険者か?」
「そうだ、旅の途中でこの少女に出会ってな。 この街から逃げてきたらしいんだ」
「奴隷の返還の報奨金か」
兵士が納得したようにアビーに歩み寄る。
アビーがフェイの後ろに隠れた。
「ん? 首輪が無いな」
「私が外した、少女を返還したいのでは無く、少女の家族がいるそうなので迎えに来たのだ」
「買い付けか、いいだろう。 通れ」
バーンダーバの言葉に納得した門番は道を譲る。
門を潜った、街の中はそこらの地べたに座り込んでいる人が多い。
「これだけ肥沃な大地の広がる現界にも、こんなふうに貧しい場所もあるんだな」
「戦争の直後だからな、戦争は人も土地も疲弊させる」
「なら、なんで戦争をするんだ?」
「勝てば儲かるからさ、上の連中がな」
そう言ってカルバンは城を指さした。
バーンダーバはカルバンの指さしたノインドラの城を訝しそうな顔で眺める。
「バン、今はアビーの家族を優先しましょう」
フェイに言われて「そうだな」と、小さく返事をした。
アビーの案内で街中を進んでいく、周りの雰囲気はどんどんと悪くなっていく。
汚れが目立つようになり、座り込む人間が増え、人相の悪い人間がそこかしこにいる。
アビーの足がだんだんと早くなる。
早くなり、いつの間にか走っていた。
アビーの走っていく先には両手を縄に結ばれて前後の人間に繋がれ、列になった人達がいる。
皆、俯いて瞳に生気がない。
アビーを追い掛けるバーンダーバ達も走る、アビーが列の女性に抱きついた。
「お母さんっ!」
「アビー! どうしてここへ!?」
抱き合う2人に棒を持った男が近寄り、棒を頭上に掲げる!
男に気付いたアビーの母親がアビーを抱え込んで庇う!
だが、棒はアビー親子に当たることなく中空で止まった。
「なんだ? 奴隷を躾ける邪魔をするな!」
棒を掴んだバーンダーバに向かって棒男が怒鳴る。
「殴る必要はないだろう?」
「黙れ! 貴様には関係無い!」
棒男はバーンダーバの手を振り払おうとして棒を持つ手に力を入れるがぴくりとも動かない。
「手を離せっ!」
「親子を殴らないならすぐにでも離そう」
「だから! 貴様には関係無いと言ってるだろ!」
「そうはいかんな」
「待て待て、バン、離せ」
カルバンがやれやれという顔で間に入ってくる。
棒男は今度はカルバンを睨みつける。
「そう怖い顔をしなさんな、我々はこの逃げた奴隷の少女をここまで連れてきたんだ。 今、アンタにこの子を殴られたんじゃ我々が傷を付けたと思われる。 だから殴られるのは困るんだ」
棒男はカルバンを見て、アビーに視線に向ける。
「なぜ首輪をしていない?」
「傷の手当のために外したんだ、ここにある」
カルバンは自分のカバンからアビーの付けていた首輪を出して見せた。
「壊して済まなかったな。 何せ、ゴブリンに襲われている所を助けたんだ。 治癒魔術をかけておいた、いやなに、治療費を寄越せなんて言わんよ」
また棒男がカルバンとアビーを交互に見る
「なんだ! なんの騒ぎだ!?」
そこへでっぷりと太った男が汗を拭いながらやって来た。
「あぁ、貴方がこの奴隷市場の責任者ですか?」
カルバンがにこやかに話しかける。
「いかにも、ん? そいつは2~3日前に逃げ出した小娘じゃないか?」
奴隷商人の男がアビーを見る。
「そうです、旅の途中で拾ったので連れてきました」
「そうか、本来なら報奨金を渡すところなんだが。 この奴隷達は戦災奴隷でな、国の管轄だから大した額は出せん」
バーンダーバが険しい顔で奴隷達を見ている、その顔を見てカルバンは嫌な予感を感じながらも奴隷商人と笑顔で話す。
「えぇ、ここノインドラとシュルスタの戦争は聞き及んでいます。 今日はこの奴隷の買取をさせて頂こうと参ったのです」
「あぁ、情が移りましたかな? 構いませんよ、お代は10イマ銀貨3枚でどうでしょう? わざわざ連れて来て頂いきましたからね」
本来なら奴隷は金貨1枚以上はする。
カルバンは目の前の奴隷商人がそんなに悪い奴ではないなと見た。
「他の奴隷達はどうなるんだ?」
バーンダーバがカルバンと奴隷商の話に割って入る。
その顔は憤懣に満ちている。
「こちらは?」
「あー、私の雇い主だ、彼がこの奴隷を買いたいそうなんだが・・・」
(おいバン、他の奴隷までどうするつもりだ?)
カルバンが小声でバーンダーバに話す。
バーンダーバが奴隷達を見る、全員が生気の無い虚ろな顔をしている。
痩せこけて、まったく食事を取っていないらしく頭が回っていないのか、目には知性の色がない。
まるで家畜のようだ・・・
傍目に見て、彼ら奴隷達がこの先良いように扱われるようには見えない。
「聞かせてくれ、彼らはこの先どうなるんだ?」
カルバンの問いに答えずにバーンダーバは奴隷商人に話す。
「あー、戦災奴隷だからな。 分かるだろう? 行き場がない、このまま売れなく、国の人夫にもならなかったら飢えて死ぬだけだ」
「なんだとっ!!」
声を荒らげる。
アビーと母親も不安そうに成り行きを見守っている。
「バンっ、よせ、仕方ないだろう。 国が無くなったんだ、彼らには行き場が無い。 どうしようもないだろう!」
「ならば私が全員引き取ろう!」
「そんな金がどこにある!」
「コレだ!」
バーンダーバが腰の剣を外して見せた。
カルバンがバーンダーバに話しかける。
ロゼに乗ってアビーが逃げてきた国、小国家・ノインドラへと向かっている。
龍に変化したロゼを見たアビーは開口一番に「綺麗な赤」と言った。
それに気を良くしたロゼがアビーを先頭に乗せて、今も上機嫌にロゼは何事かをアビーに話しかけている。
「どうとは?」
「行ってどうする? 奴隷を買うつもりか?」
「もちろんだ」
バーンダーバの迷いない答えにカルバンはそれ以上何も言わなかった。
小一時間もしない内に城壁にぐるりと囲まれた街が見える、中心には城が鎮座している。
「ロゼ、直接行けば騒ぎになるだろう。 近くで降りて歩いていこう」
バーンダーバの言葉に《わかってるよ》と返事をしてロゼがゆっくりと下降を始める。
降り立った後はアビーの足に足取りを合わせて進んだ。
城壁近くまで来るとアビーが目に見えて緊張しだした。
恐らく、命からがら逃げ出したのだろう。
「大丈夫ですよ、私達がついていますから。 お母さんと兄弟を助けに行きましょう」
フェイの言葉にアビーはコクリと頷いた。
近づいて見たノインドラの城壁はダイナスバザールの城壁と高さは同じくらいだが、ダイナスバザールの城壁の方が立派に見える。
あちこちがひび割れ、所々に崩れた跡があるせいだろう。
城壁の上には武装した兵士の姿があちこちに見える。
気付いた兵士がこちらを指さして何事かを話している。
「随分と物々しいな、なにかあったのか?」
「この小国家、ノインドラは近くにある同じような小国家のルイズベルとシュルスタで三国間同盟を結んで西の帝国・ダンシュタールからの侵略に対抗してたんだが。 何を思ったのかシュルスタが急に三国間同盟を破ってノインドラに戦争を仕掛けたんだ」
「まだ戦争中なのか?」
「いや、戦争は終わった。 シュルスタは王の悪政もあってほとんどまともな戦争にもならなかった、すぐにノインドラとルイズベルの二国にシュルスタは攻め落とされた。 だが、問題は帝国の方だ。 いつ帝国が攻めてくるか分からんからな、そのせいで今この国は殺気立ってる」
「そうか」
カルバンの話が終わった頃に門の前についた。
「貴様らどこから来た! 冒険者か?」
「そうだ、旅の途中でこの少女に出会ってな。 この街から逃げてきたらしいんだ」
「奴隷の返還の報奨金か」
兵士が納得したようにアビーに歩み寄る。
アビーがフェイの後ろに隠れた。
「ん? 首輪が無いな」
「私が外した、少女を返還したいのでは無く、少女の家族がいるそうなので迎えに来たのだ」
「買い付けか、いいだろう。 通れ」
バーンダーバの言葉に納得した門番は道を譲る。
門を潜った、街の中はそこらの地べたに座り込んでいる人が多い。
「これだけ肥沃な大地の広がる現界にも、こんなふうに貧しい場所もあるんだな」
「戦争の直後だからな、戦争は人も土地も疲弊させる」
「なら、なんで戦争をするんだ?」
「勝てば儲かるからさ、上の連中がな」
そう言ってカルバンは城を指さした。
バーンダーバはカルバンの指さしたノインドラの城を訝しそうな顔で眺める。
「バン、今はアビーの家族を優先しましょう」
フェイに言われて「そうだな」と、小さく返事をした。
アビーの案内で街中を進んでいく、周りの雰囲気はどんどんと悪くなっていく。
汚れが目立つようになり、座り込む人間が増え、人相の悪い人間がそこかしこにいる。
アビーの足がだんだんと早くなる。
早くなり、いつの間にか走っていた。
アビーの走っていく先には両手を縄に結ばれて前後の人間に繋がれ、列になった人達がいる。
皆、俯いて瞳に生気がない。
アビーを追い掛けるバーンダーバ達も走る、アビーが列の女性に抱きついた。
「お母さんっ!」
「アビー! どうしてここへ!?」
抱き合う2人に棒を持った男が近寄り、棒を頭上に掲げる!
男に気付いたアビーの母親がアビーを抱え込んで庇う!
だが、棒はアビー親子に当たることなく中空で止まった。
「なんだ? 奴隷を躾ける邪魔をするな!」
棒を掴んだバーンダーバに向かって棒男が怒鳴る。
「殴る必要はないだろう?」
「黙れ! 貴様には関係無い!」
棒男はバーンダーバの手を振り払おうとして棒を持つ手に力を入れるがぴくりとも動かない。
「手を離せっ!」
「親子を殴らないならすぐにでも離そう」
「だから! 貴様には関係無いと言ってるだろ!」
「そうはいかんな」
「待て待て、バン、離せ」
カルバンがやれやれという顔で間に入ってくる。
棒男は今度はカルバンを睨みつける。
「そう怖い顔をしなさんな、我々はこの逃げた奴隷の少女をここまで連れてきたんだ。 今、アンタにこの子を殴られたんじゃ我々が傷を付けたと思われる。 だから殴られるのは困るんだ」
棒男はカルバンを見て、アビーに視線に向ける。
「なぜ首輪をしていない?」
「傷の手当のために外したんだ、ここにある」
カルバンは自分のカバンからアビーの付けていた首輪を出して見せた。
「壊して済まなかったな。 何せ、ゴブリンに襲われている所を助けたんだ。 治癒魔術をかけておいた、いやなに、治療費を寄越せなんて言わんよ」
また棒男がカルバンとアビーを交互に見る
「なんだ! なんの騒ぎだ!?」
そこへでっぷりと太った男が汗を拭いながらやって来た。
「あぁ、貴方がこの奴隷市場の責任者ですか?」
カルバンがにこやかに話しかける。
「いかにも、ん? そいつは2~3日前に逃げ出した小娘じゃないか?」
奴隷商人の男がアビーを見る。
「そうです、旅の途中で拾ったので連れてきました」
「そうか、本来なら報奨金を渡すところなんだが。 この奴隷達は戦災奴隷でな、国の管轄だから大した額は出せん」
バーンダーバが険しい顔で奴隷達を見ている、その顔を見てカルバンは嫌な予感を感じながらも奴隷商人と笑顔で話す。
「えぇ、ここノインドラとシュルスタの戦争は聞き及んでいます。 今日はこの奴隷の買取をさせて頂こうと参ったのです」
「あぁ、情が移りましたかな? 構いませんよ、お代は10イマ銀貨3枚でどうでしょう? わざわざ連れて来て頂いきましたからね」
本来なら奴隷は金貨1枚以上はする。
カルバンは目の前の奴隷商人がそんなに悪い奴ではないなと見た。
「他の奴隷達はどうなるんだ?」
バーンダーバがカルバンと奴隷商の話に割って入る。
その顔は憤懣に満ちている。
「こちらは?」
「あー、私の雇い主だ、彼がこの奴隷を買いたいそうなんだが・・・」
(おいバン、他の奴隷までどうするつもりだ?)
カルバンが小声でバーンダーバに話す。
バーンダーバが奴隷達を見る、全員が生気の無い虚ろな顔をしている。
痩せこけて、まったく食事を取っていないらしく頭が回っていないのか、目には知性の色がない。
まるで家畜のようだ・・・
傍目に見て、彼ら奴隷達がこの先良いように扱われるようには見えない。
「聞かせてくれ、彼らはこの先どうなるんだ?」
カルバンの問いに答えずにバーンダーバは奴隷商人に話す。
「あー、戦災奴隷だからな。 分かるだろう? 行き場がない、このまま売れなく、国の人夫にもならなかったら飢えて死ぬだけだ」
「なんだとっ!!」
声を荒らげる。
アビーと母親も不安そうに成り行きを見守っている。
「バンっ、よせ、仕方ないだろう。 国が無くなったんだ、彼らには行き場が無い。 どうしようもないだろう!」
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