忘愛症候群

夢月

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病名

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誕生日おめでとう。

あ、ありがとう!すごく嬉しい!





遙ちゃん!メリークリスマス♡
大好きだよ

俺も......。大好き♡




だ~れだ!

え?!は、遙ちゃん?

正解♡









遙ちゃん!!ねぇ!死んじゃヤダ!!!!!
ねぇ!!!遙ちゃん!!!遙ちゃ......

――――――――――

-----------------------

.............................


目が覚めるとそこは病院だった、、、

「瀬戸口さん!目が覚めましたか?今先生を呼んできますね!」

俺がむくりと起き上がったのに気付いた看護師さんがパタパタと小走りで部屋を出て行った...。

病院の人が走っていいのかよ...

「瀬戸口さん!気が付きましたか!」

「え、えぇ...」

そこに来たのは若い男の先生でとても息切れしていた...。
だから病院の人間が走っていいのかよって(二回目)
そんな俺なんかのために全力疾走してこなくても...

「えぇ~...少しお待ちくださいね」

そういうと先生はカルテをパラパラとめくり、「あ、あった」と言って俺にいくつか質問をした。

「念のためいくつか質問に答えてください」

「名前・誕生日・今現在の日付と年・ご両親の状況・自分のご職業・年齢・どうしてここにいるのかを答えてください」

「はい。
瀬戸口 遙
誕生日は8月15日
今日は2050年の7月13日だったかな、?
両親は2年前に死にました。
カフェのアルバイトやってます。
年は19、
ここにいる理由は薬の飲みすぎで倒れたのが原因だと思います。」

俺が言い終わると先生は微笑みながら「特に異常なしですね」といった。

「にしてもここにいる原因が自分でわかるってすごいね!」

「あ、あはは~...」

適当に言っただけなんだけどなぁ、、、

「もうすぐご友人と彼女さんが来ると思うので少しお待ちください。」

〝ご友人〟...?

俺は高校も単位を取るために仕方なくいってたくらいだから友達はいない、、、
それに俺は......

彼女いない歴=年齢だ馬鹿野郎ぉぉぉぉおお!!!!!!!!!!!!!!

昔っから男にばかり――いや、男にしかモテなかった。
告白も100回はされてるし
ラブレターももう何通もらったことか...

この先生もしかして俺のこと馬鹿にしてるんじゃ...

俺と先生が話していると扉がぶち破れそうな勢いで開き、「遙ちゃぁぁぁああん!!!!!!!!」と大男が抱き着いてきた。

「っぅうおおああああ!!!」

「あ、きましたね」

「大丈夫!?!?怪我無い???記憶喪失とか起こしてない⁈気分悪くない???大丈夫?」

「あ、あの友達って...」

俺がそう聞くと満面の笑みで「えぇ。一ノ瀬さんですよ」と言われた、、

「すみません。この人友達じゃないです(  ˙-˙  )」

「え?!友達じゃん!幼馴染じゃん!!...はっ、もしかして記憶喪」

「違います~💢
第一俺らは友達じゃない!!ただの腐れ縁だ!!!!!!」

「酷っ!」

医者「.........。(仲良すぎだろ...)」

「ってか薬の飲みすぎで倒れるとかやばいでしょ。ほどほどにしないと~...薬って怖いんだから」

「はいはい。悪かったって、、、」

「まあ反省してるし元気そうだからいっか、っじゃあマジカルバナナしようぜ~☆」

「は?何言ってんだよここ病い」

「お!いいですね~♪やりましょう!」

「はい?、え、いやでも先生?ここ病院ですよ?」

「え~いいじゃん遙ちゃんのケチ~」

「そうだそうだ~!」

いやいやいや はぁあ?!?
病院の先生が言ったらダメなセリフ!
貴方は注意する立場!!
ってかなんでこの病院はうるさいやつとか走ってるやつを注意しないの?!

「高倉先生?何してるんですか...?一ノ瀬さんも。」
俺が心の中で突っ込んでいると高倉先生?と鈴の後ろに若い女の先生がやってきて、笑顔で怒りながら高倉先生の肩をギリギリと掴んだ。
「あ、あぁ~柚木先生...えとあのこれはぁ...何と言いますか、、あ、あはは~ぁ」

「あはは~じゃないでしょ!!騒いだらダメとか走ったらダメとか何回言えばお分かりになるんですか! こ・こ・は・病・院 です!!!一ノ瀬さんも!!!!!!」

そういうと柚木先生は二人の頭のこめかみをグリグリとした、

「いだだだだ!!!ご、ごめんってぇええ」

「あだだだだっ!!柚木ちゃんいたっいたいからあぁ!
ってか高倉先生いつもこんなことされてるんですかっ?!!」

「だ~れ~が~〝柚木ちゃん〟だってぇ?」グリグリ


「う’’あ’’ぁぁごめんなさいぃああ」


「もう...一ノ瀬さんも常連さんだし顔なじみだから許すけど...高倉先生は後でまた来てくださいね」

「(先生これ以上何されるんですかっ)」

「(お説教だよ...(^^;)」

「(な、なるほど...(悲))」

意思疎通してる...(多分)

「もうすぐ橘さんも来るんですから...静かにしてください」

「え~......楽しい方が...ってかここ個人病院だしいいじゃ」

「橘さんは女の子です。そんな子供っぽいところ見られたらモテませんよ?」

「さぁ君たち!静かにしようじゃないかぁ↝☆」さわやか―――☆

ちょろすぎだろ...

「ねえねえ遙ちゃん」

「ん?」

「トランプしよ」

「おまえ...高倉先生の話聞いてたか?」

「まぁまぁ、トランプくらいなら大丈夫でしょ!」

「はぁ...仕方な」

コンコン

俺が了承しようとしたとき部屋にノックが響き扉が開いた、、

「あ、あの、ここって瀬戸口さんの部屋で間違いないでしょうか、?」

「え、ええ」

「あ!花恋ちゃん!!」

「!、遙ちゃん!それに鈴君も!」

「は、は?おい鈴、この女知り合いなのか?」小声

「え?知り合いも何も...遙ちゃんの彼女じゃん」

「よかった...遙ちゃん元気そうで...あ!私なし持ってきたの!食べる?」

そう言いながら見知らぬ女が俺に近づいてきて「?、どうしたの?」と俺の手に触れた、、

「さ、触るなっっ!!!」

「え、?なん」

「うるさい!!!大体お前誰なんだよ!!!気安く名前呼ぶんじゃねぇよ!!」

「ちょっと遙...」

「鬱陶しいんだよ!!あ’’ぁ’’~~お前を見てるとイライラする!〇ね!!!」

そういうと女はボロボロと泣き「ご、ごめんね、、」と言って走り去っていった...。
まぁ当たり前か、、、

「遙!!!」

「っ、」

「なんでそんなこと言うんだ!!!」

「だっ」

「だってじゃないだろ!?花恋ちゃんがどれだけ遙のこと思ってたか知ってるのか?!第一花恋ちゃんを誰よりも愛してた遙がなんでそんなこと言うんだよ!!」

鈴が俺を呼び捨てにした、、
俺はよっぽど悪いことをしたんだろう...
鈴は本気で怒るとき以外に呼び捨てにすることなんて今までなかったから...。
でもどうしてだろう...
あの女のことを考えるとイライラする...それにあの女とは初対面なはずなのに、、、

「...瀬戸口さん」

「は、はい」

「少しある病気の可能性が出てきたのでいくつかの質問に答えてください」

「わかりました」

「まず...あの女性とは以前からあっていたりしていましたか?」

「いえ。初対面です、、」

「その人を見ているとどんな感情がわきますか?」

「正直もう会いたくもないし...と、とにかくイライラします。」

「で、では最後の質問です。今までに付き合った経験は一度でもありますか?」

「いえ。彼女いない歴=年齢です」

そういうと先生は少しうつろな表情で「あなたの病名がわかりました。」といった。

「それは」


            「〝忘愛症候群〟です」
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