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番外編

神の居ぬこの国で1

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「おいおい、こんな時もお祈りか?」
 
「いつも太陽神スルンセに見守ってもらってますから」
 
 無宗教者の言葉をものともせず、愛しい恋人は外套のフードをとると、今年初めての日の出に祈りを捧げた。

 その後ろ姿をバルナバーシュはぼんやりと眺める。
 三つ編みにした薄茶の髪が朝日に照らされ、輪郭だけがまるで金糸みたいに発光していた。

「全知全能の神のくせして、スルンセ教の国の方がこっちよりも戦争ばっかりしてるじゃねえか」
 
 あまりにも祈る姿が神々しく、バルナバーシュはつまらないことを言って恋人を俗な世界へと引き摺り下ろしたくなる。
 半分人ではない血がそうさせるのだろうか、そのまま自分を置いて遠い世界に行ってしまいそうな錯覚を覚えた。

「あなたたちの国の神と違って人間を見放して去って行ったりしません。太陽神は一日たりともこの地から消えたことがない」
 
 邪魔をするなと言わんばかりにツンとした目でこちらに振り返る。
 さっきから当てつけなのか、わざとらしく敬語を使う。

 ルカの言う通り、このドロステア王国に神は居ない。
 レロ、セキア、ドロステアの三国が一つの国だった古代王朝時代、最後の王の死と共に神々はこの地を去って行ったとされる。
 癒しの神ゾタヴェニを残して。

 そして癒し手を除く、全ての者たちから神の恩恵である魔力が失われた。

 癒しの神が見守るシエトはドロステア王国の中にありながら独立国として存在する。
 だからルカの言うように、この国に神は居ないことになる。
 
「ふん。じゃあ全知全能の神といっておきながら、なぜあのとき敵に捕まったお前を助けなかったんだ?」
 
 思わず後ろから愛しい存在を抱きしめる。
 きっとルカは何度も神の名を呼んだはずだ。

 心と身体に痛々しい傷痕を残す前に戻りたいと何度も思った。
 だが結ばれた今では、全く考えが変わった。
 苦労の道を歩んできた現在のルカの存在そのものを否定することになってしまう。
 傷付きながらも強くあるからこそ輝く美しさがある。
 自分を選んでこの国について来てくれたルカが愛おしい。

「太陽神は人間の世界には干渉しません。天に帰ったとき、優しく迎えに来てくれる。だからコジャーツカの男たちは死を恐れず勇猛に戦えるのです。一国を滅ぼすほどの恐ろしい力を、愚かな人間に貸したりはしません」

 ルカは仕事を離れている時なのに、敬語を崩そうとしない。
 きっと恋人と言えども、信仰心の欠片もないバルナバーシュとは相いれないのだろう。
 このままでは水掛け論になりそうなので、バルナバーシュが折れることにした。
 せっかく二人っきりで過ごす休みなのにこんな話題で言い争いたくはない。

「そうだな。こっちに居た神様はお前のとこの神様と違って人間っぽいのかもな……」


 そう譲歩している間に、少し離れた場所から、馬の嘶きが聴こえた。

馬鹿馬ルーニャがチェルナにちょっかい出してやがる……」
 
 ルカの愛馬のルーニャは日頃から厩舎で一緒に暮らす他の馬とも折り合いが悪い。
 それにルカに抱き付くバルナバーシュを見てイラついているに違いない。
 バルナバーシュとルーニャは犬猿の仲だが、ルーニャの考えていることは他の馬よりもわかり易い。

「昼までには着きたいからな、さっさと出発しよう」
 
 目的地には馬で一日かかるが、できるだけあっちでゆっくり過ごしたいので、養子たちとしめやかに年明けを祝うと、まだ暗いうちからメストを出発した。

 一年最後の仕事を終わらせ、新年五日間だけ、リーパ護衛団も休業する。
 新年の五日間は、ドロステア国王が国民全員に与えた休日なので、仕事をしてはいけない決まりになっていた。
 短い休みだが、それに合わせ団員たちはそれぞれ里に帰る。

 毎年恒例のように使用人もいなくなった私邸で、帰る里のない団員たちと一緒に年越しを過ごすのだが、今回は初めてルカと二人っきりでバルナバーシュの所有するザトカの別荘で過ごすことにした。

 休みの時は温暖な港町でゆっくり過ごすのもいいかもしれないと、数年前、売りに出ていた物件を買ったものだ。
 年末のうちに別荘の管理人に手紙を送り、水や食料など滞在する準備だけはやっておいてもらった。
 
 休日四日目には新年の準備でメストに戻るので、ゆっくりできる時間は少ないが、誰にも邪魔されず恋人と二人っきりで過ごすことなど初めてで、実は秋の終わりから計画してこの時をずっと心待ちにしていた。

 誰も邪魔する者はいない。

 いや……隣でルカを背中に乗せて上機嫌の馬鹿馬ルーニャはいるが、馬小屋に繋いでいれば二人っきりだ。
 チェルナはあんな奴と二頭だけで迷惑だろうが、ここは主のために我慢してほしい。


 夜も明けぬうちから出て来た甲斐があり、昼前には海とオレンジ色の屋根と白壁が見えてきた。

「こっちまで来ると寒さが緩むな」
 
 ルカが白壁の街を眺めながら、海の青よりも美しい瞳を眩しそうに細める。
 なんでもない仕草の一つ一つにバルナバーシュは胸を打たれる。
 
 そんなに離れていないのに、南海から暖かい海流が入り込むブロタリー海の港町は冬でも温暖だ。
 暖かい潮風に吹かれ、常に仕事で重責を背負っているバルナバーシュの肩も脱力してゆく。

 
◆◆◆◆◆

 
 ザトカはその昔、軍港として発展した街で、港がある旧市街はぐるりと要塞で囲まれている。
 街道は山間を抜け海岸線に向かい、美しい街を見下ろしながら緩やかな九十九折を下りてゆく。

 見晴らしのいい高台にある土地は、貴族や裕福な商人たちの別荘地となっていた。
 メストに近いせいもあってか、ザトカは冬の保養地として温泉街のテプレ・ヤロと共に昔から根強い人気がある。



 バルナバーシュの別荘は要塞の外にある、街道から少し入った西向きの斜面にあった。
 
「ここだ」
 
「……うわ……凄いとこにあるんだな……」
 
 ルカは思わず本音を漏らす。
 ご多分に漏れずその建物も、漆喰で塗った白い壁とオレンジ色の屋根をしていた。
 斜面に貼り付くように建っているので玄関しか見えない。

「馬小屋はこの先だ」
 
 玄関を素通りし、そのまま道を海の方へと下って行く。
 道はすぐにくの字に曲がっており曲がった先に馬小屋が建っていた。

 馬小屋の先には狭いが、柵に囲まれた運動スペースがある。
 そしてその先には葡萄棚を持つ庭があり、美しい大理石の建物が見える。

「え? まさか土地が繋がってるのか?」
 
 馬を置いて道を戻り玄関に戻るのかと思っていたら、くの字道に挟まれるよう上と下の土地がそのまま繋がっているではないか。
 坂の上の玄関が建物の二階にあり、ぐるりと曲がって坂を下りた所に庭と建物の一階がある。
 玄関は漆喰の壁でそこらの民家と変わらない作りだったのに、庭から見ると大理石造りの優美な建物だ。
 半円形のバルコニーの下にある一階部分はサンルームのように全面がガラス張りになっていた。
 
(裏から見るとぜんぜん違う!?)

「どうだ? 気に入ったか?」
 
「……いつの間にこんなとこ買ってたんだよ……」
 
 脳筋だとばかり思っていた恋人の意外な趣味の良さにルカは驚く。

 とりあえずルーニャとチェルナから荷物を下ろし、馬小屋に入れ、水と持って来ていた人参を与える。
 管理人が前もって入れておいてくれたのか、小屋にはふかふかの干し草が入れてあった。
 これなら馬たちも心地よく過ごすことができるだろう。

「屋敷というほどでもないが、二人で過ごすにはちょうどいいだろ? 中に入るともっと驚くぞ」

 思わず殴ってやりたくなるほど、完璧な笑顔をルカに向けて、庭から建物の中へと入って行く。

(クソっ……あまりにもでき過ぎていて悔しい……)

 喜びが過ぎるとどうやら不可解な感情が湧いてくるらしい。

 一階には台所と食堂、そしてサンルームへと続く広いリビングがあった。
 メストにあるレンガ造りのどっしりとした私邸とは違い、ここは白を基調とした女性的な優美さがある。

「前の持ち主は、病弱な妻が冬を過ごすためにこの家を建てたそうだ」
 
「だからこんなに繊細な作りなんだな」
 
 とりあえず目立つように贅を凝らした貴族のド派手な屋敷はいくつも見てきたが、家具一つとっても誰かのために選び抜かれた拘りが感じられ、心地よさに思わず溜め息が漏れる。

「昼飯は持って来たパンと干し肉でいいな」
 
 台所に運んであった食材を確認して、バルナバーシュはリビングの暖炉に薪を入れ火を付ける。
 わかり易い所にティーセットが置いてあったので、ルカも湯を沸かす準備をしているとバルナバーシュから呼び戻される。

「湯が沸く間に、二階に荷物を運ぶぞ」
 
 そんな急がなくてもいいのに、ここに来てからバルナバーシュは、子供みたいに落ち着きがない。

 ルカはバンドゥーラのケースを背負い、私物の入った荷物を手に持ち、バルナバーシュの後に続いて大理石の階段を上って行く。
 階段を上がるとすぐに右に玄関があり、続く廊下の左側にはドアが二つ並び、手前がゲストルームで、奥の扉が主寝室のようだ。

 バルナバーシュがその扉を開くと、背中越しに中を覗いたルカは絶句する。

「…………」

「凄いだろ?」

「海が……」

 いざ絶景を目の前にすると気の利いた言葉の一つも浮かんでこない。

 壁一面の広い窓からは青いブロタリー海が見えた。
 窓際まで進むにつれてザトカの旧市街が眼下に広がる。

「ベッドの上からは海しか見えないんだぜ? ほら、来いよ」
 手を引かれて、一緒にベッドに腰掛ける。

「——ほんとだ……」
 
 バルナバーシュの部屋にある大きさと変わらないベッドからは、人工物は一切見えない。
 まるで海と、この建物しかないかのような錯覚に陥る。

「ずっとお前と二人でここに来ることを夢見てた」
 
 肩を抱かれ口付けされた。

「バル……幸せ過ぎてなんかよくわかんねえ……」
 
 月並みだが、あまりにもでき過ぎていて夢みたいだ。

「ったく語彙力のねえ吟遊詩人だな……」 
 
 口ではそう言いながらも満足そうな笑みを浮かべ、今度は深く唇を合わせるとそのままベッドに押し倒された。
 そして絶妙のタイミングで、ヤカンが鳴いて湯が沸いたことを知らせる。


 一階に下りて簡単な昼食を済ませ、バルナバーシュが用意してあった食材で簡単にできる夕食を仕込み始めると「湯ももう沸いているだろ。旅の汚れを落としてこい」と先に風呂へ入るようにルカを促した。
 ルカは長風呂なので、きっと待つのが面倒なのだろう。
 情事の後は一緒に入る時もあるが、バルナバーシュは長い時間、湯へ浸かるのに耐え切れなくなりいつも先に上がってしまう。

 ルカは主寝室の奥にある、これまた眺望の良い浴室から海を眺め、湯船にゆっくりと浸かる。
 気の利く管理人なのか、浴槽のサイドテーブルにはラベンダーの香りの石鹸と、ハーブ入りのバスソルトまで用意してあった。

 休みを取ってバルナバーシュと二人っきりで旅したことなんて、今までない。
 オゼロからドロステアにやって来たとき以来だ。
 
 ひと月前に『年始はザトカの別荘でゆっくり過ごそう』と言われた時は、あまりのうれしさに舞い上がってしまった。
 ルカはバルナバーシュがこんな所に別荘を持っているなんて、今まで一度も聞いたことがなかったので、初めて聞かされた時は本当に吃驚した。

 それに恋人がこんなに趣味のいい男だったなんて……十年以上一緒に過ごしてきたのに知らなかった。
 誰にも邪魔されずに、これから二人っきりで過ごす時間を思うと、ルカの口元は自然に綻ぶ。


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