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11章 金鉱山で行方不明者を捜索せよ
20 代償(2)※注意書きあり
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◆注意◆ モブ相手の回想シーンが続きます。
読み飛ばしても、話の内容は解るようになっていますので苦手な方は読み飛ばして下さい。
「班長、俺たちもいいですかい?」
「ああ。俺も男にはまったく興味がなかったが、こいつが犯されているとこは見てみたい」
「こんな上物が抱けるなんて信じられねえ」
「お前たち二人は、この前デカイ金塊を見つけたからな。その褒美だ」
喉の違和感が収まらず、身体を丸めて咳をするレネの頭上で信じられない会話がなされている。
「……っはぁ……約束がっ違うぞっ……」
まだ呼吸も整わず、まともに声も出ないが、見過ごせない会話にレネは反論する。
「違うもなにも、やることは一緒だ。今度は下の口でしゃぶれって言ってんだよ」
班長のなんてことでもないような言いようにレネは苛立ちを募らせる。
髭の男や管理棟の事務員が、この班長のことを曲者だと言っていた理由がよくわかる。
(クソったれがっ!)
八班の男たちは敷地内に閉じ込められたまま、ペニーゼで女を抱くことさえも許されていない。
そんな彼らにとって、自分は格好の性のはけ口なのだろう。
男たちはレネの腕を片方ずつ持ったまま服を脱がせにかかる。
今度はやることを終わらせた班長が机に腰掛けたまま、ナイフを持ってレネに突きつけた。
「ふあっ……見ろよこのイヤラシイ色……」
「ガリガリかと思ったら、そうでもない。おっぱいだけ少しふっくらしてるじゃねえか」
シャツのボタンを外して胸を露わにされると、一人の男が片手で乳房でも揉むかのように揉みしだかれる。
「こんなピンク色なんて珍しいな。花の色みたいだ」
班長は感心すると、乳輪との色の境目の所に刃先を当てた。
うっすらと付いた筋肉に刃先が埋まっていく。
「……っ…」
刃を離すと、ぷっつりと紅い球体が浮き上がる。
「おっ……すまねえな。思ったより切れるなこのナイフ」
班長は自分の力加減ではなく、ナイフの切れ味のせいにする。
「なんか勿体ねえな」
血が流れた方にいた男が信じられない言葉とともに、いきなり血を舐め、乳首を啜りだした。
「やめろっ……っ……」
止めようとしたら、逆にもう片方の乳首にまでもうひとりの男が吸いつき、歯を立ててきた。
「……っ……ぐッ……」
その悍《おぞ》ましい感覚に声が漏れそうになるが、声なんか出したら男たちを喜ばせるだけだと、グッと歯を食いしばる。
「どうだ? 女みたいに乳首を吸われる感想は? 男でも気持ちいいいのか?」
班長が横にしたナイフの刃先でレネの顎を持ち上げると、興味深げにレネの顔を覗き込む。
「んなワケねえだろ……クソがっ!」
悪態を吐いて、憎たらしい男を睨み返した。
「顔に似合わず強気だな。でもそうじゃねえとこんなとこ一人で来ねえな」
そんなやり取りをしている間も、男の手がレネのズボンのベルトに手を掛けられ、金具を外して遂には下着の中にまで入ってきた。
「やめろッ……ぐっ……」
舌が這いまわっていた肌には、今度は歯を立てられる。
欲望を剥き出しにした男たちは、相手のことなど考える余裕はない。まるで獲物にでも食いつくかのように噛みつき、レネの白い肌には、次々と赤い歯型の跡が残っていく。
今まで何度か貞操の危機はあったが、ここまでされたのは初めてだ。
レネはいつになく焦っていた。
遂にには下着ごと膝下まで下ろされてしまう。
「おい……こんなのアリなのかよ?」
「これだったら喜んでしゃぶってやるぜ」
容赦なく急所を掴まれ、まるで家畜の性別でも確かめるかのように、三人の男たちから性器を観察される。
「ピンク色のサクランボみてえだな」
引っ張られ、先端を完全に露出させられると、そこをザラザラとした指の腹で撫でられた。
「……やめろっ……触わんじゃねえっ……うっ……」
知らない男から性器を弄られる恐怖に、レネは身震いする。
「はなせっ!」
たまらなくなって、身を揺すって暴れだした。
「おいおい、余計縮こまってんじゃねーか。そんなんじゃ触ったって無理だ。後ろの穴はどうなってんだよ。床に押さえつけて足を開かさろよ」
最初は興味はないと言っていたくせに、今度は早く進めろと、そんな気変わりなど起こさないでほしい。
レネは、床に押下押すために班長が一度ナイフの刃を首筋から離したのを見逃していなかった。
手首を一纏めにされ頭上で一人の男から床に押さえつけられ、もう一人がレネの足首を持って胸の方に折り曲げるようとしたその時——
「……ガッ……」
下半身に覆いかぶさる顔を思いっきり蹴り上げると、男は机に身体を打ち付けズルズルと倒れる。
手首を押さえていたもう一人の男も驚いて思わず手を離す。
レネは瞬時に身を起こし身体を反転させて、今度は手首を押さえていた男のこめかみを殴り付ける。
「……お前は……」
一瞬のうちに、二人の屈強な男を気絶させたレネの変貌ぶりに班長は言葉を失う。
このまま班長も殴り付けてやりたかったが、マルツェルのことを考え思いとどまる。
「……もうやることはやったからな。文句は言わせねえぞ」
乱れた服装を直すと、自分のナイフを奪い返し、鍵を開けて部屋を出て行く。
班長はそれをただ呆然と見送った。
宿舎の入口の段差を下りていると、あの髭の男が声をかけてくる。
「どうやら無事だったみたいだな」
「……まあな。でも二度とここには来ねえよ」
そう吐き捨てて、レネは宿舎を後にした。
足早に管理棟の近くまで来ると、レネはもう一度自分の服装を見て、乱れを直す。
顔と髪も整えて、宿舎の班長室で行われた行為の残り香を少しでも残さないように消した。
そして先ほどのことは、すべて忘れてしまおう。
本人はそのつもりだった。
読み飛ばしても、話の内容は解るようになっていますので苦手な方は読み飛ばして下さい。
「班長、俺たちもいいですかい?」
「ああ。俺も男にはまったく興味がなかったが、こいつが犯されているとこは見てみたい」
「こんな上物が抱けるなんて信じられねえ」
「お前たち二人は、この前デカイ金塊を見つけたからな。その褒美だ」
喉の違和感が収まらず、身体を丸めて咳をするレネの頭上で信じられない会話がなされている。
「……っはぁ……約束がっ違うぞっ……」
まだ呼吸も整わず、まともに声も出ないが、見過ごせない会話にレネは反論する。
「違うもなにも、やることは一緒だ。今度は下の口でしゃぶれって言ってんだよ」
班長のなんてことでもないような言いようにレネは苛立ちを募らせる。
髭の男や管理棟の事務員が、この班長のことを曲者だと言っていた理由がよくわかる。
(クソったれがっ!)
八班の男たちは敷地内に閉じ込められたまま、ペニーゼで女を抱くことさえも許されていない。
そんな彼らにとって、自分は格好の性のはけ口なのだろう。
男たちはレネの腕を片方ずつ持ったまま服を脱がせにかかる。
今度はやることを終わらせた班長が机に腰掛けたまま、ナイフを持ってレネに突きつけた。
「ふあっ……見ろよこのイヤラシイ色……」
「ガリガリかと思ったら、そうでもない。おっぱいだけ少しふっくらしてるじゃねえか」
シャツのボタンを外して胸を露わにされると、一人の男が片手で乳房でも揉むかのように揉みしだかれる。
「こんなピンク色なんて珍しいな。花の色みたいだ」
班長は感心すると、乳輪との色の境目の所に刃先を当てた。
うっすらと付いた筋肉に刃先が埋まっていく。
「……っ…」
刃を離すと、ぷっつりと紅い球体が浮き上がる。
「おっ……すまねえな。思ったより切れるなこのナイフ」
班長は自分の力加減ではなく、ナイフの切れ味のせいにする。
「なんか勿体ねえな」
血が流れた方にいた男が信じられない言葉とともに、いきなり血を舐め、乳首を啜りだした。
「やめろっ……っ……」
止めようとしたら、逆にもう片方の乳首にまでもうひとりの男が吸いつき、歯を立ててきた。
「……っ……ぐッ……」
その悍《おぞ》ましい感覚に声が漏れそうになるが、声なんか出したら男たちを喜ばせるだけだと、グッと歯を食いしばる。
「どうだ? 女みたいに乳首を吸われる感想は? 男でも気持ちいいいのか?」
班長が横にしたナイフの刃先でレネの顎を持ち上げると、興味深げにレネの顔を覗き込む。
「んなワケねえだろ……クソがっ!」
悪態を吐いて、憎たらしい男を睨み返した。
「顔に似合わず強気だな。でもそうじゃねえとこんなとこ一人で来ねえな」
そんなやり取りをしている間も、男の手がレネのズボンのベルトに手を掛けられ、金具を外して遂には下着の中にまで入ってきた。
「やめろッ……ぐっ……」
舌が這いまわっていた肌には、今度は歯を立てられる。
欲望を剥き出しにした男たちは、相手のことなど考える余裕はない。まるで獲物にでも食いつくかのように噛みつき、レネの白い肌には、次々と赤い歯型の跡が残っていく。
今まで何度か貞操の危機はあったが、ここまでされたのは初めてだ。
レネはいつになく焦っていた。
遂にには下着ごと膝下まで下ろされてしまう。
「おい……こんなのアリなのかよ?」
「これだったら喜んでしゃぶってやるぜ」
容赦なく急所を掴まれ、まるで家畜の性別でも確かめるかのように、三人の男たちから性器を観察される。
「ピンク色のサクランボみてえだな」
引っ張られ、先端を完全に露出させられると、そこをザラザラとした指の腹で撫でられた。
「……やめろっ……触わんじゃねえっ……うっ……」
知らない男から性器を弄られる恐怖に、レネは身震いする。
「はなせっ!」
たまらなくなって、身を揺すって暴れだした。
「おいおい、余計縮こまってんじゃねーか。そんなんじゃ触ったって無理だ。後ろの穴はどうなってんだよ。床に押さえつけて足を開かさろよ」
最初は興味はないと言っていたくせに、今度は早く進めろと、そんな気変わりなど起こさないでほしい。
レネは、床に押下押すために班長が一度ナイフの刃を首筋から離したのを見逃していなかった。
手首を一纏めにされ頭上で一人の男から床に押さえつけられ、もう一人がレネの足首を持って胸の方に折り曲げるようとしたその時——
「……ガッ……」
下半身に覆いかぶさる顔を思いっきり蹴り上げると、男は机に身体を打ち付けズルズルと倒れる。
手首を押さえていたもう一人の男も驚いて思わず手を離す。
レネは瞬時に身を起こし身体を反転させて、今度は手首を押さえていた男のこめかみを殴り付ける。
「……お前は……」
一瞬のうちに、二人の屈強な男を気絶させたレネの変貌ぶりに班長は言葉を失う。
このまま班長も殴り付けてやりたかったが、マルツェルのことを考え思いとどまる。
「……もうやることはやったからな。文句は言わせねえぞ」
乱れた服装を直すと、自分のナイフを奪い返し、鍵を開けて部屋を出て行く。
班長はそれをただ呆然と見送った。
宿舎の入口の段差を下りていると、あの髭の男が声をかけてくる。
「どうやら無事だったみたいだな」
「……まあな。でも二度とここには来ねえよ」
そう吐き捨てて、レネは宿舎を後にした。
足早に管理棟の近くまで来ると、レネはもう一度自分の服装を見て、乱れを直す。
顔と髪も整えて、宿舎の班長室で行われた行為の残り香を少しでも残さないように消した。
そして先ほどのことは、すべて忘れてしまおう。
本人はそのつもりだった。
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