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3章 宝珠を運ぶ村人たちを護衛せよ
エピローグ
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◆◆◆◆◆
次の日の夜、中に入って行った巫女を、男たちは遺跡の外から見守っていた。
結界を解ける巫女しか遺跡の中には入ることができない。
大きな柱が斜めに倒れて、古い時代を思わせる大きな石作りの神殿は、まさに頭に描いていた古代遺跡そのものだった。
夜になり約束の時刻が近付いて来ると、気のせいか周囲が青白く見えてきた。
「うわーーーあれマジかよ!?」
誰かが驚きの声を上げる。
遺跡の中央——祭壇があると思われる場所へ一筋の光が、真上にある青白い星から発せられた。
初めて見る光景にヨナターンは涙が止まらない。
そこには人間の理を超越した圧倒的な『なにか』が存在していた。
宝珠を盗むなど、自分の都合だけでなんて愚かなことをしていたのか……。
改めて自分の愚かな行為について反省する。
(——神事が成功して良かった……)
ふと隣を見たら、ダヴィドも涙を流していた。
神事が成功した嬉しさからだろうか?
この神事を成功させたことで、ダヴィドは晴れて幼いころから決められていた許嫁との正式な結婚が決まる。
ヨナターンはダヴィドの命を守るためだと言いわけしながらも、父親から唆されて宝珠を盗み出そうとしていたのは、すべて失敗してこの結婚が駄目になることを、心の奥で願っていたからではと気付く。
でも今は心から、神事が成功して良かったと思えた。
「ヨナターン……」
名を呼ばれると共にダヴィドから力強く抱きしめられて、ヨナターンは驚く。
「ダヴィド……よかった。これでお前も一人前の男として認められるな」
ヨナターンの顔に笑顔が浮かぶ。
自分の父親が盗賊になっていた。
それだけでも大ごとなのに、自分まで宝珠を盗み出すことに加担していたということがしれたら、きっと村を追放されることになるだろう。
ダヴィドと一緒にいることができるのは、これが最後かもしれない。
与えられる温もりにヨナターンは身を委ねた。
(——自分は絶対この温もりを忘れない……)
次の日の夜、中に入って行った巫女を、男たちは遺跡の外から見守っていた。
結界を解ける巫女しか遺跡の中には入ることができない。
大きな柱が斜めに倒れて、古い時代を思わせる大きな石作りの神殿は、まさに頭に描いていた古代遺跡そのものだった。
夜になり約束の時刻が近付いて来ると、気のせいか周囲が青白く見えてきた。
「うわーーーあれマジかよ!?」
誰かが驚きの声を上げる。
遺跡の中央——祭壇があると思われる場所へ一筋の光が、真上にある青白い星から発せられた。
初めて見る光景にヨナターンは涙が止まらない。
そこには人間の理を超越した圧倒的な『なにか』が存在していた。
宝珠を盗むなど、自分の都合だけでなんて愚かなことをしていたのか……。
改めて自分の愚かな行為について反省する。
(——神事が成功して良かった……)
ふと隣を見たら、ダヴィドも涙を流していた。
神事が成功した嬉しさからだろうか?
この神事を成功させたことで、ダヴィドは晴れて幼いころから決められていた許嫁との正式な結婚が決まる。
ヨナターンはダヴィドの命を守るためだと言いわけしながらも、父親から唆されて宝珠を盗み出そうとしていたのは、すべて失敗してこの結婚が駄目になることを、心の奥で願っていたからではと気付く。
でも今は心から、神事が成功して良かったと思えた。
「ヨナターン……」
名を呼ばれると共にダヴィドから力強く抱きしめられて、ヨナターンは驚く。
「ダヴィド……よかった。これでお前も一人前の男として認められるな」
ヨナターンの顔に笑顔が浮かぶ。
自分の父親が盗賊になっていた。
それだけでも大ごとなのに、自分まで宝珠を盗み出すことに加担していたということがしれたら、きっと村を追放されることになるだろう。
ダヴィドと一緒にいることができるのは、これが最後かもしれない。
与えられる温もりにヨナターンは身を委ねた。
(——自分は絶対この温もりを忘れない……)
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