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アマミヤさんの秘密
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次の日、教室へと向かうと昨日と同じところにフィリス、そしてミホにユーリ
までが立っていて、私は急いで三人の元に走って向かった。
「おはよう!三人共集まってどうしたの?」
「おはようございます、ここで沙羅を待っていたら二人が来て、折角なら
一緒に行こうと言う話になったんです」
フィリスはそう説明して、二人の事をチラリと見た。
その視線に釣られるように、私も二人の事を見ると
ミホがコクコクと、首を振っていた。
「そっか、二人共おはよう。えっと……昨日振りです……ね?」
「おはようございます、沙羅さん。私達も一緒に行ってもよろしいですか?」
ユーリが優しく微笑むと、私も笑顔で頷いた。
そのまま四人で学園へと向かい、各々のクラスへと向かう為に別れ、私とフィリスは自分の教室へと入った。
********
放課後まではあっという間で、今日は図書室へと勉強をしに来ていた。
ルカに言われていた物は、終わらすことが出来たけれど、もう少し勉強して
いこうと思って、フィリスに言って一人残って勉強をする事にした。
それに……アマミヤさんの話を聞いてみたいし。
「んん~~やっぱり一人でやってると集中力が……」
私は教科書を閉じて、大きく背伸びをすると窓の外へ視線を向けた。
もうそろそろ日が暮れ始めていて、綺麗な夕焼け空が見える。
その風景に私は思わず溜息を漏らした。
綺麗だなぁ……なんて思いながらボーっと眺めていると、私の前に誰かが
腰掛けた。
誰だろうと思って、視線を下ろすとそこにはアマミヤさんの姿があった。
「アマミヤさん?どうかしましたか?」
「んー高木さんが一人で寂しそうだなって思いまして」
「別に私は寂しくなんか無いです、ただ勉強が進まないな~って」
へらっ、と笑ってそう答えると、アマミヤさんはクスッと笑っていた。
私そんなに変な事を言ったのかな?と思っていると、急に真面目な表情をして私に話しかけてきた。
「高木さんに話したい事があるの、聞いてくれる?」
そう話すアマミヤさんの顔は、いつもとは違う真剣な表情だった。
そんなアマミヤさんの様子から、大事な話なんだって事が伝わってくる。
「話したい事ですか……?」
「えぇ、とても大切な話よ、私と高木さんにとって……」
「私とアマミヤさんに?」
私がそう聞き返すと、アマミヤさんは静かに頷いた。
真剣な表情を崩さずに真っ直ぐ私の事を見つめていた。
私はそんなアマミヤさんに、ゆっくりと頷いて聞かせてくださいと言って
アマミヤさんの瞳をジッと見つめた。
「ありがとうございます……まず、この話は一部の人を除いて他言無用でお願いします」
「一部の……?フィリスやルカには……?」
「そうね……貴女の事情を知っている人以外には話さない事、出来ますか?」
私は、真剣な表情を浮かべながら私を見つめているアマミヤさんの目を真っ直ぐに見つめ返し、しっかりと頷いた。
そんな私の反応を見て、アマミヤさんはホッとしたような表情を見せると ゆっくりと話を始めた。
********
アマミヤさんが話した内容に、私は思わず目を見開いた。
そんな私に気が付いているのかいないのか……いや、多分気が付かないフリをしているんだと思うけれど、気にせず話を続けた。
アマミヤさんが……異世界から来た人……?
私以外にも異世界から来た人がいた……?そんな、まさか……
混乱する私を他所に、アマミヤさんは話を続ける。
までが立っていて、私は急いで三人の元に走って向かった。
「おはよう!三人共集まってどうしたの?」
「おはようございます、ここで沙羅を待っていたら二人が来て、折角なら
一緒に行こうと言う話になったんです」
フィリスはそう説明して、二人の事をチラリと見た。
その視線に釣られるように、私も二人の事を見ると
ミホがコクコクと、首を振っていた。
「そっか、二人共おはよう。えっと……昨日振りです……ね?」
「おはようございます、沙羅さん。私達も一緒に行ってもよろしいですか?」
ユーリが優しく微笑むと、私も笑顔で頷いた。
そのまま四人で学園へと向かい、各々のクラスへと向かう為に別れ、私とフィリスは自分の教室へと入った。
********
放課後まではあっという間で、今日は図書室へと勉強をしに来ていた。
ルカに言われていた物は、終わらすことが出来たけれど、もう少し勉強して
いこうと思って、フィリスに言って一人残って勉強をする事にした。
それに……アマミヤさんの話を聞いてみたいし。
「んん~~やっぱり一人でやってると集中力が……」
私は教科書を閉じて、大きく背伸びをすると窓の外へ視線を向けた。
もうそろそろ日が暮れ始めていて、綺麗な夕焼け空が見える。
その風景に私は思わず溜息を漏らした。
綺麗だなぁ……なんて思いながらボーっと眺めていると、私の前に誰かが
腰掛けた。
誰だろうと思って、視線を下ろすとそこにはアマミヤさんの姿があった。
「アマミヤさん?どうかしましたか?」
「んー高木さんが一人で寂しそうだなって思いまして」
「別に私は寂しくなんか無いです、ただ勉強が進まないな~って」
へらっ、と笑ってそう答えると、アマミヤさんはクスッと笑っていた。
私そんなに変な事を言ったのかな?と思っていると、急に真面目な表情をして私に話しかけてきた。
「高木さんに話したい事があるの、聞いてくれる?」
そう話すアマミヤさんの顔は、いつもとは違う真剣な表情だった。
そんなアマミヤさんの様子から、大事な話なんだって事が伝わってくる。
「話したい事ですか……?」
「えぇ、とても大切な話よ、私と高木さんにとって……」
「私とアマミヤさんに?」
私がそう聞き返すと、アマミヤさんは静かに頷いた。
真剣な表情を崩さずに真っ直ぐ私の事を見つめていた。
私はそんなアマミヤさんに、ゆっくりと頷いて聞かせてくださいと言って
アマミヤさんの瞳をジッと見つめた。
「ありがとうございます……まず、この話は一部の人を除いて他言無用でお願いします」
「一部の……?フィリスやルカには……?」
「そうね……貴女の事情を知っている人以外には話さない事、出来ますか?」
私は、真剣な表情を浮かべながら私を見つめているアマミヤさんの目を真っ直ぐに見つめ返し、しっかりと頷いた。
そんな私の反応を見て、アマミヤさんはホッとしたような表情を見せると ゆっくりと話を始めた。
********
アマミヤさんが話した内容に、私は思わず目を見開いた。
そんな私に気が付いているのかいないのか……いや、多分気が付かないフリをしているんだと思うけれど、気にせず話を続けた。
アマミヤさんが……異世界から来た人……?
私以外にも異世界から来た人がいた……?そんな、まさか……
混乱する私を他所に、アマミヤさんは話を続ける。
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