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話し合い

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「まずは……沙羅の意見から聞いていきましょうか」
「はーい!」
私が沙羅を指名すると、待ってました!と言わんばかりの勢いで返事を
して、嬉しそうにノートを開いた。
その様子を見て、そんなに話したい事があるんだな、と微笑ましくなり思わず笑みが零れた。
そんな私の様子なんて気にしていない沙羅は、ノートに書かれている内容を
楽しそうに読み上げていった。
「えっとまずはね~……パーティって事だし、美味しいケーキは必要だと思うの!」
「それは……沙羅が個人的に食べたいだけじゃないですか?」
「うっ!そ、そんな事は……あるけど……でも!やっぱりケーキは必要だよ!
フィリスだって誕生日の時とかケーキを食べるでしょ?」
「えっ、まぁ……そうですね……」
「ほら!」
沙羅は得意げな顔でフィリスにそう言うと、フィリスは少し困った顔をして
そして沙羅の勢いに押されて何も言えなくなっていた。
その光景を見た私はクスクスと笑ってしまった。
それに気がついたのか沙羅は、ハッとして恥ずかしそうにノートで顔を隠した。
「笑わないでよ~…ルカ~」
そう言って顔を赤くした沙羅は、ノートを少しだけずらして私を見てそう言った。
それを見た私はごめんなさいと言いながらもまだ笑っていた。
そんな私を見て、まだ笑っている~!と怒りながらも何処か嬉しそうな声をしていた。
「おほん、それで話の続きをするね?私的にはパーティにはケーキともう一つチキンだと思ってるの!」
「チキン……?」
「うん!私がいた世界ではそれが定番って言うか……いや、私の家だけなのかもしれないけどそれが定番なの!」
沙羅の言葉に私達はなるほど……と頷いた。
私の中にチキンがご馳走と言うイメージは無かったけれど、沙羅がそこまで言うのなら、採用してみてもいいだろう。
そう思ってフィリスとエミリアを見ると、二人共頷いていたからきっと賛成という事だろう。
それを確認した私は、ノートにチキンとケーキとメモをした。
「えっ!私の意見もしかして採用?」
メモをしていると、沙羅が期待したような顔でそう言ってきた。
その言葉に私は微笑んでノートから顔をあげた。
そして私を見た沙羅は、やったぁ~と言いながら嬉しそうにしていた。
そんな嬉しそうな姿を見た私とエミリア、フィリスは顔を見合わせてクスクスと笑った。
「ん?何で皆笑ってるの?」
「ん~秘密です、ね?エミリア、フィリス」
私はそう言って、エミリアとフィリスに視線を向けると二人は楽しそうに微笑んでいた。
私達三人の様子を見て、不思議そうにしていた沙羅だったけれど暫くすると何も無かったかのようにまた話始めた。
「ケーキを出すのは決まったけど……どんなケーキにする?」
そう言われて私達は、う~ん……とまた考え始めた。
暫くすると、あっ!っと何かを思いついたかのようにエミリアが声をあげた。
その声に釣られて皆の視線がエミリアに集まった。
「皆が食べたいケーキ全部作るのはどう?」
「全部ですか?でも……流石に全部は……」
「いいじゃん!私食べたいケーキ沢山あったんだ~これで色々食べられるよね!」
満面の笑みで言う沙羅にちょっと呆れながらも、嬉しそうにしているし確かに色々あった方が楽しそうかもと思った私はエミリアの意見に賛成した。
フィリスはどうだろう?と彼女の方チラッとを見たら沙羅と楽しそうに笑っていて、どうやらフィリスもエミリアの意見に賛成のようだ。
「じゃあ皆の食べたいケーキ教えて!」
沙羅のその一言で、私達の話し合いは再開された。
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