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パーティの準備
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「とりあえず話もまとまったし、今日の所は解散する?」
沙羅がそう提案すると、他のメンバー達もそうだね、と返事をして、立ち上がると帰る為の準備を始めた。
「皆さん今日は本当にありがとうございました」
「そんな!お礼を言うのは私の方だよ……!私のわがままでパーティをする事になっちゃったし……でも、本当にありがとう!!」
「いいえ、お礼を言うのは私の方です……!私だけだったら、パーティをするだなんて思いつかなかったでしょうし……沙羅にはいつも助けられてばかりですね」
私はそう言って微笑むと、沙羅は顔を真っ赤にして
そんな事ないよ~と嬉しそうに笑った、そんな沙羅の姿を見て
私は思わず笑ってしまった。
「も~なんで笑うの?」
「ごめんなさい、沙羅が何だか可愛くて」
「も~とにかく!今日は一回帰って、また今度会う時にみんなのアイデア聞かせてよね?ほら帰ろうフィリス、エミリア」
そう言って三人は玄関の方に歩き出したので、私も三人を見送る為に一緒に玄関に向かう。
玄関に向かいながら、どんなメニューを作ろうか?とか飾りつけは?とかそんな話で盛り上がっている三人を見ていると、私も早くパーティの日が来ないか、と胸が躍る。
そして玄関に着くと三人は、また明今度ね!と言って帰って行った。
私は三人の背中を見送りながら、あの三人が一緒ならきっとパーティの準備も上手くいくだろう……そう思えたのだった。
*******
三人が帰ったら急に周りが静かになり、何だか少し寂しいような気持ちになりつつ、私は玄関から自室に戻った。
自室に戻ってすぐ向かった場所は机で、次皆に会うまでに私も色々と考えないとね、と思いながらノートを開いた。
「何をしたらルークは喜ぶかしら……」
きっとルークは何をしても嬉しいよ、と言ってくれるような気がして
それは嬉しいのだけれど、それだから色々と考えるのが難しくて
私は机に突っ伏しながら、はぁ……と一つ溜息を吐いた。
「でも……こんな風にルークの事を考えて悩むのって楽しいのね」
ここ最近は悩むことが沢山あったけれど、こんな風に人を楽しませるために
悩むことは無かったから何だか新鮮な気分で、そんな事を思う私が何だか面白くて思わず笑ってしまった。
『ルカ何だか楽しそうだね!いい事でもあった?』
「ムル!実は……ルークにお礼をするためにパーティを開くことになったの
それで、そのパーティで何をするのか決めてたのよ」
『ふ~ん……ねぇ!それムルも一緒に考えてもいい?』
「もちろんです!ムルも考えてくれるなんて何だか心強いです」
『えへへ~ムルもルークにはお世話になったからね!』
そう言ってムルは嬉しそうに笑った。
それにつられて私も、また一つ笑い声をあげた。
そして、パーティでルークにどんな事をして喜ばせようか考えながら、ムルと私は色々なアイデアを出しあった。
どんなものが良いか?とか何をしたら喜んでくれるか?とか
私一人だったら全然思いつかなかったような事も、ムルと一緒なら何だか
次々と思いついてしまう。
ムルは私よりもずっと長く生きているし、きっと沢山の経験をしてきているから こういう事にも詳しいのね……と私が呟くとムルはそんな事ないよ~パーティの準備何て初めてだよ。と言ってクスクスと笑った。
そして、結局夕方近くまで話し合った結果、私達はルークに喜んでもらえるようなプレゼントを作る事にしたのだった。
沙羅がそう提案すると、他のメンバー達もそうだね、と返事をして、立ち上がると帰る為の準備を始めた。
「皆さん今日は本当にありがとうございました」
「そんな!お礼を言うのは私の方だよ……!私のわがままでパーティをする事になっちゃったし……でも、本当にありがとう!!」
「いいえ、お礼を言うのは私の方です……!私だけだったら、パーティをするだなんて思いつかなかったでしょうし……沙羅にはいつも助けられてばかりですね」
私はそう言って微笑むと、沙羅は顔を真っ赤にして
そんな事ないよ~と嬉しそうに笑った、そんな沙羅の姿を見て
私は思わず笑ってしまった。
「も~なんで笑うの?」
「ごめんなさい、沙羅が何だか可愛くて」
「も~とにかく!今日は一回帰って、また今度会う時にみんなのアイデア聞かせてよね?ほら帰ろうフィリス、エミリア」
そう言って三人は玄関の方に歩き出したので、私も三人を見送る為に一緒に玄関に向かう。
玄関に向かいながら、どんなメニューを作ろうか?とか飾りつけは?とかそんな話で盛り上がっている三人を見ていると、私も早くパーティの日が来ないか、と胸が躍る。
そして玄関に着くと三人は、また明今度ね!と言って帰って行った。
私は三人の背中を見送りながら、あの三人が一緒ならきっとパーティの準備も上手くいくだろう……そう思えたのだった。
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三人が帰ったら急に周りが静かになり、何だか少し寂しいような気持ちになりつつ、私は玄関から自室に戻った。
自室に戻ってすぐ向かった場所は机で、次皆に会うまでに私も色々と考えないとね、と思いながらノートを開いた。
「何をしたらルークは喜ぶかしら……」
きっとルークは何をしても嬉しいよ、と言ってくれるような気がして
それは嬉しいのだけれど、それだから色々と考えるのが難しくて
私は机に突っ伏しながら、はぁ……と一つ溜息を吐いた。
「でも……こんな風にルークの事を考えて悩むのって楽しいのね」
ここ最近は悩むことが沢山あったけれど、こんな風に人を楽しませるために
悩むことは無かったから何だか新鮮な気分で、そんな事を思う私が何だか面白くて思わず笑ってしまった。
『ルカ何だか楽しそうだね!いい事でもあった?』
「ムル!実は……ルークにお礼をするためにパーティを開くことになったの
それで、そのパーティで何をするのか決めてたのよ」
『ふ~ん……ねぇ!それムルも一緒に考えてもいい?』
「もちろんです!ムルも考えてくれるなんて何だか心強いです」
『えへへ~ムルもルークにはお世話になったからね!』
そう言ってムルは嬉しそうに笑った。
それにつられて私も、また一つ笑い声をあげた。
そして、パーティでルークにどんな事をして喜ばせようか考えながら、ムルと私は色々なアイデアを出しあった。
どんなものが良いか?とか何をしたら喜んでくれるか?とか
私一人だったら全然思いつかなかったような事も、ムルと一緒なら何だか
次々と思いついてしまう。
ムルは私よりもずっと長く生きているし、きっと沢山の経験をしてきているから こういう事にも詳しいのね……と私が呟くとムルはそんな事ないよ~パーティの準備何て初めてだよ。と言ってクスクスと笑った。
そして、結局夕方近くまで話し合った結果、私達はルークに喜んでもらえるようなプレゼントを作る事にしたのだった。
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