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嫌な予感

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「ルカ?どうかしたのか?」
「ルーク……いえ、少し気になる事が……」
「気になる事?それは俺が聞いても大丈夫な事?」
ルークは心配そうな表情で、私の事を見ていた。
ルークに、心配をかけるつもりはなかった……けれど、沙羅から送られてきたメールを思い出してついため息をついてしまった。
本当は、この事についてルークには相談せずに何とか出来れば良かったのだが……
でも、もし私の考えが正しいなら……ルークにも手伝ってもらわないといけなく
なるはず。
私は覚悟を決めてルークの手を握りながら話始めた。ルークは、私の手を優しく握り返すと一体どうしたのか?と問いかけてきた。
「沙羅から来たメッセージの事なんですが……」
「沙羅から?」
「はい……シロと言う人物を知っているか?とメッセージが来たことは知っていますよね?」
「うん、その時ルカから電話が掛かってきて相談に乗ったからね」
「そうです……でも、おかしいんですよ」
「おかしい?一体何が?」
「彼女の事を考える度に、あれ?そんな人物本当にいたのか?
って思ってしまうんです……それで、彼女の被害に遭った子達に会いに行ってみたんです、そしたら……そんな子は知らない、そんな事は無かった……そう言われてしまったんです」
私がそう言うと、ルークは驚いた顔をして私を見た。
無理もない……私だっていきなりこんな事を言われても信じられないのだから。「でも……ルカはその子達の所に一回行って魔法を解いてあげたんだよね?」
「はい……でも、この間行ったらそんな事は無かったって言われて……」
「それはおかしい話だな、その子達が嘘を付いてるとかも考えられないしな……」
ルークは顎に手を当てるとうーんと唸りながら考え始めた。
私は、ルークに申し訳ない気持ちになりながらも 続きを話し始めた。
そう、彼女達は嘘なんてついていなかった……だって彼女達の記憶からはシロと言う人物はいなかったのだから……
「それで思ったんです……こんな事が出来るのは……」
「…………魔女か」
「はい、まだ分からないですが私なりに色々調べてみるつもりです、なのでルークも……」
「分かった、調べておく。エミリアにも伝えようか?」
「いえ、それは私から話しておきます」
「そうか、分かった」
ルークは、私の頭を優しく撫でると何かあったらすぐに連絡して
と言って部屋を出て行った。
そして、私は沙羅からのメールの内容を何度も見返していた……
「魔女が狙っているのは私のはずでしょ?なのに何で沙羅の所に……」
そう小さく呟くが、答えは返ってこない。
魔女が一体何を考えて、何をしようと企んでいるのか、私には全然分からない……けれど、沙羅を傷つけようとしているのなら私は魔女を許さない。
だって、沙羅は私の大切な友人だから……
その友人を悲しませるような事をしようとしているのなら絶対に魔女を止めて見せる。
「けれど、まだ魔女の気配は無い……きっと何かあった時に出てくるはず」
その時がいつ来るのかは分からないが、準備をしておくに越したことは無い 私は、これからの対策を考え始めた……
「まずは、エミリアにも相談しないとね……」
そう呟き、スマホを手に手に取ると
私はエミリアにメッセージを送った。
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