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立ち入り禁止の森
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ふぅ、と深呼吸をしてコンコンと扉をノックする。
すると中から、どうぞーと気の抜けた返事が聞こえたので、失礼します。と言ってから扉を開ける。
中には、一人の男性が座っていて私達に気付くと、こっちに来てくれと手招きをした。私達はそれに従い、男性の前に立った。
「二人揃ってどうしたんだ~?」
「実は先生にお願いがありまして」
「そうなんです!聞いてください!」
「ははっ、分かった分かったから落ち着いて」
先生はそう言うと、奥から椅子を2脚持ってきて私達にどうぞ
と言うので、私達は席についた。
「コーヒー飲める?」
「えっ?あ、はい」
「大丈夫です」
私がそう答えると、先生は立ち上がりコーヒーを淹れにいった。
少し待つと、インスタントだけれど……と言って私達の目の前にコーヒーの
入ったマグカップが置かれた。
「さて、二人のお願いを教えてもらえるかな?」
「はい、実は……」
フィリスが話しているのを横で聞きつつ、私は出されたコーヒーを飲む。
普段あまりコーヒーは飲まないけれど、たまに飲むと美味しいな……と思いながら。
「へ~あの裏の森に?」
「はい、お願いします」
「うーん、あの森生徒は立ち入り禁止だって……君なら知ってるよね?」
「もちろんです」
「えっ!?そうだったの!?」
「あー君は確か……転入生だっけ、じゃあ知らないのも無理ないか。あの森はね……」
そう言って先生は説明してくれた。
あの裏の森は、魔力が強く生徒が入って何かあったら責任が取れないから。
と言う理由で立ち入り禁止にしているらしい。
まぁ、過去にあの森に入っていた生徒がいたらしいけど、その子は魔力がかなり
強かったから、先生たちも目を瞑っていたらしい。
「知らなかった……じゃあ森には行けないんですか?」
「まぁ、俺以外の先生に頼んだらね?君もそれが分かっていたから俺の所に来たんでしょう?フィリスさん」
「はい、なのでお願いします。ウィル先生」
「本当ならなんで森に行くの?とかダメです!って叱らないといけないんだけど……まぁ、君達なら大丈夫か。いいよ、他の先生には町に外出するって言っておくから」
「ありがとうございます……!」
「うん、でもその代わり!俺から許可貰ったって言わないでね?これでも真面目な先生って感じでやってるからさ」
ははっと、先生は笑いながらそう言った。
その言葉を聞いて、フィリスも笑顔で分かりました。と答え、先生がいた
教室を出た。
*****
「沙羅、まずは色々と嘘を付いていてごめんなさい。緊張してるとか外出許可取れるか不安とか言ったのも沙羅に付いて来てもらう為の嘘だったんです……」
「そんな!確かにびっくりしたけれどフィリスの力になれて私嬉しいよ」
「沙羅……ありがとう…」
「それよりさ!森にはどうやって行くつもり?」
「あぁ……それはですね……」
それから私達は、二人で相談しながらどうやって行くのかを決めた。
まずは、学園の裏門から出てそこから歩くという事。
学園を出てから裏道を通るので人通りも少なく、誰かに見られることも無いはず。そして、向かう時間も早朝にしようと決めた。
昼間だと、他の人もいて見つかる確率が高いだろうし
夜だと普通に危険だと、思ったからだ。
「でも、そんな危険な森に何の用事があるの?」
「それは……着いたときに教えます」
フィリスは、私に何かを隠しているようだった。だけど、私はそれを聞かなかった。きっと、何か理由があるんだと思う……だから、私は何も言わずにただ黙って着いて行くことにした。
すると中から、どうぞーと気の抜けた返事が聞こえたので、失礼します。と言ってから扉を開ける。
中には、一人の男性が座っていて私達に気付くと、こっちに来てくれと手招きをした。私達はそれに従い、男性の前に立った。
「二人揃ってどうしたんだ~?」
「実は先生にお願いがありまして」
「そうなんです!聞いてください!」
「ははっ、分かった分かったから落ち着いて」
先生はそう言うと、奥から椅子を2脚持ってきて私達にどうぞ
と言うので、私達は席についた。
「コーヒー飲める?」
「えっ?あ、はい」
「大丈夫です」
私がそう答えると、先生は立ち上がりコーヒーを淹れにいった。
少し待つと、インスタントだけれど……と言って私達の目の前にコーヒーの
入ったマグカップが置かれた。
「さて、二人のお願いを教えてもらえるかな?」
「はい、実は……」
フィリスが話しているのを横で聞きつつ、私は出されたコーヒーを飲む。
普段あまりコーヒーは飲まないけれど、たまに飲むと美味しいな……と思いながら。
「へ~あの裏の森に?」
「はい、お願いします」
「うーん、あの森生徒は立ち入り禁止だって……君なら知ってるよね?」
「もちろんです」
「えっ!?そうだったの!?」
「あー君は確か……転入生だっけ、じゃあ知らないのも無理ないか。あの森はね……」
そう言って先生は説明してくれた。
あの裏の森は、魔力が強く生徒が入って何かあったら責任が取れないから。
と言う理由で立ち入り禁止にしているらしい。
まぁ、過去にあの森に入っていた生徒がいたらしいけど、その子は魔力がかなり
強かったから、先生たちも目を瞑っていたらしい。
「知らなかった……じゃあ森には行けないんですか?」
「まぁ、俺以外の先生に頼んだらね?君もそれが分かっていたから俺の所に来たんでしょう?フィリスさん」
「はい、なのでお願いします。ウィル先生」
「本当ならなんで森に行くの?とかダメです!って叱らないといけないんだけど……まぁ、君達なら大丈夫か。いいよ、他の先生には町に外出するって言っておくから」
「ありがとうございます……!」
「うん、でもその代わり!俺から許可貰ったって言わないでね?これでも真面目な先生って感じでやってるからさ」
ははっと、先生は笑いながらそう言った。
その言葉を聞いて、フィリスも笑顔で分かりました。と答え、先生がいた
教室を出た。
*****
「沙羅、まずは色々と嘘を付いていてごめんなさい。緊張してるとか外出許可取れるか不安とか言ったのも沙羅に付いて来てもらう為の嘘だったんです……」
「そんな!確かにびっくりしたけれどフィリスの力になれて私嬉しいよ」
「沙羅……ありがとう…」
「それよりさ!森にはどうやって行くつもり?」
「あぁ……それはですね……」
それから私達は、二人で相談しながらどうやって行くのかを決めた。
まずは、学園の裏門から出てそこから歩くという事。
学園を出てから裏道を通るので人通りも少なく、誰かに見られることも無いはず。そして、向かう時間も早朝にしようと決めた。
昼間だと、他の人もいて見つかる確率が高いだろうし
夜だと普通に危険だと、思ったからだ。
「でも、そんな危険な森に何の用事があるの?」
「それは……着いたときに教えます」
フィリスは、私に何かを隠しているようだった。だけど、私はそれを聞かなかった。きっと、何か理由があるんだと思う……だから、私は何も言わずにただ黙って着いて行くことにした。
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