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第02章 異世界転移
第01話 なんだこれ?
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ギルドのみんなで作ったトラセントダンジョンは思っていた以上に盛況で、多くのプレーヤーが挑戦した。それというのもやはり作ったのが俺たち超越者だったからだ。ゲーム最高レベル保持者たちが作るダンジョンという話題性はもちろん、その難易度も絶妙だったらしく大盛り上がりとなった。といっても実は攻略者は1人もいなかったが……
さて、それはともかく実は今日は記念すべき日のため、今現在俺たちはダンジョン最奥ラスボスの間からさらに奥に用意してある俺たちギルドメンバーたち居住区中央、円卓が設置してある場所にてパーティーを開いている。
「みんな、お疲れー」
「お疲れー」
こういう時に先頭に立つことが多い、あかねんの号令の下、俺たちはそういって手に持つ杯を掲げる。
「はぁぁ、今日で終わりかぁ」
「ほんとだよね。10年、あっという間だったよね」
「ほんとほんと」
この会話で想像できるかもしれないが、実はこのゲームメニスリアが今日ついにサービス終了となる。開始から10年で終了というのが長いのか短いのかはわからないが、俺たちにとっては短かったように思える。それだけ楽しい日々であった。だからこそ、最後まで残ろうと、こうしてパーティーを開いたというわけだ。
「みんな次とか考えてる?」
フローレンがそう聞いてきた。
「次かぁ、とはいえ俺も結構もう年だからなぁ。そろそろゲームばかりってわけにもいかなくなってきたからなぁ。やるとしたらぼちぼちってとこだよな」
「それを言うなら俺もだぜ。というかいい加減嫁さん探さねぇと親がうるせぇんだよな」
「あっ、それあたしも一緒、この間も実家帰ったら言われたよ」
「私も」
「俺もだ」
俺もそうだったがみんなもういい年みたいで、そろそろ結婚とかを考えないとならない。俺も34だしな。
「となると、みんなともこれでお別れかなぁ」
「そう思うと寂しいよねぇ」
「そう言うけど、あんたらはプライベートで会うんでしょ」
「それはね」
「私たちはもともと友達だしねぇ」
「俺とアリアロッテは会社同じだしな」
そう、別れるといってもルナ3とあかねん、アリアロッテの3人は現実でも友人だし、俺とアリアロッテは同じ会社に勤め、さらに部署も同じだからここのところずっと会っている気がするから、ゲームが終わっても別れるということはない。
「まっ、私たちはもう会うことはなくなるのかもね。住んでる場所も全然違うし」
「だな、まぁ会おうと思えば会えるんだろうけど」
「わざわざってほどでもないかな」
「だな」
ギルドメンバーたちとはそれなりに仲はいいがゲーム外でも会おうかというほどのことでもない。まぁ、もしかしたら別のゲームをしたら会えるかもしれないがな。
「最後の夜、だな」
アルフレッドがそういった。
「あははっ、なにそれっ」
こうして俺たちのパーティーは続いたのであった。
そして
「い、いよいよだね」
「あ、ああ」
時刻は深夜11時59分00秒、まさにあと1分でサービス終了という時間である。
「ギルマス、最後に一言」
「えっ、俺か?」
ギルマスというのは俺のことだが、だからって最後に何を言えっていうんだよ。
「ええと、ああ、そうだなぁ。俺はMMOとかはこれが初めてだったんだが、思っていたよりハマった。思えば最初いきなり魔物と戦って殺されたのはいい思い出だよ」
俺がそういうと何人かは頷いていたが、残りは何をやっているんだとあきれた表情を見せてきた。
「でもま、限界突破の時に3人に会って、それから一緒にやって、今度はギルドを作って、ほんと楽しかった。それももう終わりかと思うと寂しいけど、またいつかどこかで会おう」
「おう、もちろんだぜ」
「ええ、あいましょ」
そうして盛り上がりが頂点に達したとき、ちょうど時間となった。
「じゃ、また!」
という言葉を残してあとは強制ログアウトするのみ……
「あれっ!?」
誰かがそういった。
「どういうこと?」
おかしい、強制ログアウトしない。時間を間違えたかと思って、周囲を見て時計を探してみてみる。そこには間違いなく現実時間は12時を超えている。
「延長か?」
「いやいや、それだったら事前に言うでしょ」
「そんな情報なかったよな」
「ああ、どうなっているんだ。これ」
ちょっと意味が分からない状況だ。
「と、とにかく運営に……はっ?! えっ!」
「どうした?」
リリアンが運営に連絡をしようとしたところで突如戸惑いの声を上げ、それを隣で聞いていたディアルブが何事か尋ねた。
「コンソールが開かないんだけど……」
ギギギッという音が出そうなほどゆっくりとこちらを向いたリリアンがそういった。
「はははっ、そんな馬鹿な……!!! おいおいまじかよ!」
ディアルブがそんな芸人みたいなことを言った後、自身でもコンソールを開こうとして開けないことに驚愕している。ていうか俺も開こうとしたけど開けない。どういうことだ。
「ネットは?」
「だ、だめです。ネットもつながりません」
ネットはどうかと思って尋ねると、アリアロッテがすぐさま確認していたようで敬語で答えてきたが、これはアリアロッテもまたパニックになっている証拠だ。アリアロッテというのは普段どんな相手でも敬語を使う、それは友人だけでなく会社でも同僚から後輩まで、はたまた親にまで敬語なんだそうだ。そんなアリアロッテもただ唯一ため口で話すのが、昔からの親友であるあかねんだけだった。そこにあかねんの相方であるルナ3が加わり、俺が加わったというわけだ。そんなアリアロッテが俺相手にも敬語を使うということはよほどの状況だ。
「どうなってんだよ。これっ?」
「し、知らないわよ」
みんな総じてパニックだった。
「ね、ねぇ、ちょっと待ってこういう状況って昔読んだことある」
ミサリオが突然何かを言い出したのでそっちを全員で見た。
「読んだって何を?」
「ラノベでさ、こういうゲームを最後までやってたら異世界に転移しちゃったってやつ、これってなんかそれに状況が似てるんだけど」
「あっ、それって俺も読んだことある」
「私も、でもいくら何でもリアルでそれはないって」
「俺もそう思うけどなぁ」
まさか異世界に転移ってそんなことありえない。きっと何かのトラブルに違いない。そうなると、いずれ運営からメールが来るだろう。それを待つしかないか
「皆様、いかがなされました?」
混乱する俺たちにそんな声がかけられた。
さて、それはともかく実は今日は記念すべき日のため、今現在俺たちはダンジョン最奥ラスボスの間からさらに奥に用意してある俺たちギルドメンバーたち居住区中央、円卓が設置してある場所にてパーティーを開いている。
「みんな、お疲れー」
「お疲れー」
こういう時に先頭に立つことが多い、あかねんの号令の下、俺たちはそういって手に持つ杯を掲げる。
「はぁぁ、今日で終わりかぁ」
「ほんとだよね。10年、あっという間だったよね」
「ほんとほんと」
この会話で想像できるかもしれないが、実はこのゲームメニスリアが今日ついにサービス終了となる。開始から10年で終了というのが長いのか短いのかはわからないが、俺たちにとっては短かったように思える。それだけ楽しい日々であった。だからこそ、最後まで残ろうと、こうしてパーティーを開いたというわけだ。
「みんな次とか考えてる?」
フローレンがそう聞いてきた。
「次かぁ、とはいえ俺も結構もう年だからなぁ。そろそろゲームばかりってわけにもいかなくなってきたからなぁ。やるとしたらぼちぼちってとこだよな」
「それを言うなら俺もだぜ。というかいい加減嫁さん探さねぇと親がうるせぇんだよな」
「あっ、それあたしも一緒、この間も実家帰ったら言われたよ」
「私も」
「俺もだ」
俺もそうだったがみんなもういい年みたいで、そろそろ結婚とかを考えないとならない。俺も34だしな。
「となると、みんなともこれでお別れかなぁ」
「そう思うと寂しいよねぇ」
「そう言うけど、あんたらはプライベートで会うんでしょ」
「それはね」
「私たちはもともと友達だしねぇ」
「俺とアリアロッテは会社同じだしな」
そう、別れるといってもルナ3とあかねん、アリアロッテの3人は現実でも友人だし、俺とアリアロッテは同じ会社に勤め、さらに部署も同じだからここのところずっと会っている気がするから、ゲームが終わっても別れるということはない。
「まっ、私たちはもう会うことはなくなるのかもね。住んでる場所も全然違うし」
「だな、まぁ会おうと思えば会えるんだろうけど」
「わざわざってほどでもないかな」
「だな」
ギルドメンバーたちとはそれなりに仲はいいがゲーム外でも会おうかというほどのことでもない。まぁ、もしかしたら別のゲームをしたら会えるかもしれないがな。
「最後の夜、だな」
アルフレッドがそういった。
「あははっ、なにそれっ」
こうして俺たちのパーティーは続いたのであった。
そして
「い、いよいよだね」
「あ、ああ」
時刻は深夜11時59分00秒、まさにあと1分でサービス終了という時間である。
「ギルマス、最後に一言」
「えっ、俺か?」
ギルマスというのは俺のことだが、だからって最後に何を言えっていうんだよ。
「ええと、ああ、そうだなぁ。俺はMMOとかはこれが初めてだったんだが、思っていたよりハマった。思えば最初いきなり魔物と戦って殺されたのはいい思い出だよ」
俺がそういうと何人かは頷いていたが、残りは何をやっているんだとあきれた表情を見せてきた。
「でもま、限界突破の時に3人に会って、それから一緒にやって、今度はギルドを作って、ほんと楽しかった。それももう終わりかと思うと寂しいけど、またいつかどこかで会おう」
「おう、もちろんだぜ」
「ええ、あいましょ」
そうして盛り上がりが頂点に達したとき、ちょうど時間となった。
「じゃ、また!」
という言葉を残してあとは強制ログアウトするのみ……
「あれっ!?」
誰かがそういった。
「どういうこと?」
おかしい、強制ログアウトしない。時間を間違えたかと思って、周囲を見て時計を探してみてみる。そこには間違いなく現実時間は12時を超えている。
「延長か?」
「いやいや、それだったら事前に言うでしょ」
「そんな情報なかったよな」
「ああ、どうなっているんだ。これ」
ちょっと意味が分からない状況だ。
「と、とにかく運営に……はっ?! えっ!」
「どうした?」
リリアンが運営に連絡をしようとしたところで突如戸惑いの声を上げ、それを隣で聞いていたディアルブが何事か尋ねた。
「コンソールが開かないんだけど……」
ギギギッという音が出そうなほどゆっくりとこちらを向いたリリアンがそういった。
「はははっ、そんな馬鹿な……!!! おいおいまじかよ!」
ディアルブがそんな芸人みたいなことを言った後、自身でもコンソールを開こうとして開けないことに驚愕している。ていうか俺も開こうとしたけど開けない。どういうことだ。
「ネットは?」
「だ、だめです。ネットもつながりません」
ネットはどうかと思って尋ねると、アリアロッテがすぐさま確認していたようで敬語で答えてきたが、これはアリアロッテもまたパニックになっている証拠だ。アリアロッテというのは普段どんな相手でも敬語を使う、それは友人だけでなく会社でも同僚から後輩まで、はたまた親にまで敬語なんだそうだ。そんなアリアロッテもただ唯一ため口で話すのが、昔からの親友であるあかねんだけだった。そこにあかねんの相方であるルナ3が加わり、俺が加わったというわけだ。そんなアリアロッテが俺相手にも敬語を使うということはよほどの状況だ。
「どうなってんだよ。これっ?」
「し、知らないわよ」
みんな総じてパニックだった。
「ね、ねぇ、ちょっと待ってこういう状況って昔読んだことある」
ミサリオが突然何かを言い出したのでそっちを全員で見た。
「読んだって何を?」
「ラノベでさ、こういうゲームを最後までやってたら異世界に転移しちゃったってやつ、これってなんかそれに状況が似てるんだけど」
「あっ、それって俺も読んだことある」
「私も、でもいくら何でもリアルでそれはないって」
「俺もそう思うけどなぁ」
まさか異世界に転移ってそんなことありえない。きっと何かのトラブルに違いない。そうなると、いずれ運営からメールが来るだろう。それを待つしかないか
「皆様、いかがなされました?」
混乱する俺たちにそんな声がかけられた。
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