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エピローグ
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そして、今。
奥まで沈められたカシオニアのものを酷くゆっくりと引き抜かれて、スイは背を仰け反らせながらイキ続けた。
「あっあぁ」
ギリギリまで追い詰められ、内蔵を引きずり出されるようなぞくりとした快楽に、頭で白い光が爆ぜるような感覚を引き起こす。笠のすぐ下まで引き抜いたところで、ようやくカシオニアの動きが止まる。
「あ…ん」
動きを止めたカシオニアに首を振って懇願する。動いて欲しいのではない。先程から繰り返されている行為を、もうやめて欲しいと訴えているのだ。
「スイ、愛している」
だが、笑顔で応じるカシオニアは止まらない。再び一気にスイの奥まで己を押し進める。
「いっ…あ、あぁ」
息を詰め、体を強ばらせた後、スイの腹の上に白い体液が零れ落ちる。射精したとは言い難い僅かな量のそれは、先程からカシオニアに突き上げられる度に腹の上に零れ、ゆっくりと引き抜かれる時に仰け反るためにとろりと横に流れていた。
「おねがい、ニア、もう、許して」
「許す? 何を?」
「もう、しない、しないから」
「スイ、それじゃあ解らない。何? 何を許して欲しい?」
「んっんん」
懇願の途中で再び引き抜く動きが始まり、スイの口から言葉が紡がれる事はなかった。
「あぁっあぁあっ…もっむり、もう」
「じゃあ、終わりにしようか」
カシオニアに腕を掴まれ、スイは自分が何をされるのか直ぐに解った。だが、今までこんなに追い詰められてからそんな真似をされた事がなかった。
「あ、やっ…ごめんなさ」
「愛してるよ、スイ」
「ひっ」
腕を引かれながらカシオニアに腰を押し進められて、スイは息が止まった。一際ぎちりと最奥を突いたカシオニアのものを締めつけ、息を吐き出したと思ったらぐったりと気絶した。
ひくりと自分のものに絡みつくスイの内壁の感触を楽しみながら、カシオニアはゆっくりと己のものを引き抜く。スイ自身を立ち上げたままで気絶している姿を見つめながら、己のものを扱き上げ、スイの括れの目立つ腹の上にぶちまけた。
「スイ」
薄く開かれている唇に指で触れる。そのまま中に侵入すると、口蓋を爪でなぞり、舌を摘む。
「スイ」
ぼうっとした様子で、だがスイの目が開かれる。それを確認して唇を合わせる。
「ん、ふぁ」
舌を絡ませ合いながら、先程までスイの口中をなぶっていた唾液まみれの指で、摘まみ上げる様にスイの亀頭に触れた。
「やぁ、もう」
「ちゃんと出しておかないと」
手で絞り上げるように扱かれ、更には口に含まれた。じゅるりと吸い上げるようにされ、腰を浮かせて射精する。起きてはいるが思考も感覚もぼうっとした中で頭を撫でられ、愛しそうに微笑むカシオニアの顔が覗き込む。
(あぁ………可愛いなぁ)
遠のく意識の中でスイがそう考えていると、柔らかな唇が額に落ちた。
翌朝、目を覚ますと、いつもよりも遥かに明るい室内に気付く。
「すみません」
寝台で慌てて身を起こすと、水の入ったグラスを持ったカシオニアがそのままで良いと笑った。
「今日くらいゆっくりすると良い。スイは何時も早起きだから」
「怒ってますか?」
「怒る? まさか。でも、閨まで我慢ができないなら口で言って欲しかったかな」
「あー…いえ、その」
カシオニアの中では欲求不満のスイが誘いをかけたという流れになっているらしい。
(うん…そういうことにしておくからもうやるな、ということかな)
流石に自分でも未だかつてない疲労感を感じていたところだ。釘を刺されなくてももう二度としないつもりだ。
「以後、気を付けます」
楽しそうに勝ち誇る余裕な顔を見て、それでも可愛いと思っているのだから始末に負えない。
(どうしようもないなもう………)
スイは溜息をついて微笑み返した。
□fin
奥まで沈められたカシオニアのものを酷くゆっくりと引き抜かれて、スイは背を仰け反らせながらイキ続けた。
「あっあぁ」
ギリギリまで追い詰められ、内蔵を引きずり出されるようなぞくりとした快楽に、頭で白い光が爆ぜるような感覚を引き起こす。笠のすぐ下まで引き抜いたところで、ようやくカシオニアの動きが止まる。
「あ…ん」
動きを止めたカシオニアに首を振って懇願する。動いて欲しいのではない。先程から繰り返されている行為を、もうやめて欲しいと訴えているのだ。
「スイ、愛している」
だが、笑顔で応じるカシオニアは止まらない。再び一気にスイの奥まで己を押し進める。
「いっ…あ、あぁ」
息を詰め、体を強ばらせた後、スイの腹の上に白い体液が零れ落ちる。射精したとは言い難い僅かな量のそれは、先程からカシオニアに突き上げられる度に腹の上に零れ、ゆっくりと引き抜かれる時に仰け反るためにとろりと横に流れていた。
「おねがい、ニア、もう、許して」
「許す? 何を?」
「もう、しない、しないから」
「スイ、それじゃあ解らない。何? 何を許して欲しい?」
「んっんん」
懇願の途中で再び引き抜く動きが始まり、スイの口から言葉が紡がれる事はなかった。
「あぁっあぁあっ…もっむり、もう」
「じゃあ、終わりにしようか」
カシオニアに腕を掴まれ、スイは自分が何をされるのか直ぐに解った。だが、今までこんなに追い詰められてからそんな真似をされた事がなかった。
「あ、やっ…ごめんなさ」
「愛してるよ、スイ」
「ひっ」
腕を引かれながらカシオニアに腰を押し進められて、スイは息が止まった。一際ぎちりと最奥を突いたカシオニアのものを締めつけ、息を吐き出したと思ったらぐったりと気絶した。
ひくりと自分のものに絡みつくスイの内壁の感触を楽しみながら、カシオニアはゆっくりと己のものを引き抜く。スイ自身を立ち上げたままで気絶している姿を見つめながら、己のものを扱き上げ、スイの括れの目立つ腹の上にぶちまけた。
「スイ」
薄く開かれている唇に指で触れる。そのまま中に侵入すると、口蓋を爪でなぞり、舌を摘む。
「スイ」
ぼうっとした様子で、だがスイの目が開かれる。それを確認して唇を合わせる。
「ん、ふぁ」
舌を絡ませ合いながら、先程までスイの口中をなぶっていた唾液まみれの指で、摘まみ上げる様にスイの亀頭に触れた。
「やぁ、もう」
「ちゃんと出しておかないと」
手で絞り上げるように扱かれ、更には口に含まれた。じゅるりと吸い上げるようにされ、腰を浮かせて射精する。起きてはいるが思考も感覚もぼうっとした中で頭を撫でられ、愛しそうに微笑むカシオニアの顔が覗き込む。
(あぁ………可愛いなぁ)
遠のく意識の中でスイがそう考えていると、柔らかな唇が額に落ちた。
翌朝、目を覚ますと、いつもよりも遥かに明るい室内に気付く。
「すみません」
寝台で慌てて身を起こすと、水の入ったグラスを持ったカシオニアがそのままで良いと笑った。
「今日くらいゆっくりすると良い。スイは何時も早起きだから」
「怒ってますか?」
「怒る? まさか。でも、閨まで我慢ができないなら口で言って欲しかったかな」
「あー…いえ、その」
カシオニアの中では欲求不満のスイが誘いをかけたという流れになっているらしい。
(うん…そういうことにしておくからもうやるな、ということかな)
流石に自分でも未だかつてない疲労感を感じていたところだ。釘を刺されなくてももう二度としないつもりだ。
「以後、気を付けます」
楽しそうに勝ち誇る余裕な顔を見て、それでも可愛いと思っているのだから始末に負えない。
(どうしようもないなもう………)
スイは溜息をついて微笑み返した。
□fin
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