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侯爵閣下はそろそろアップを始めるようです
49.どんでん返しが無く
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「そいつ…まさかとは思うが…金髪じゃないだろうな?」
「茶色い髪ですよ?」
だがそういえば、睫毛は金色だったな、と思ったが。茶髪だと聞いたアルハルトが何となく安堵の溜息をついているようなので、言うのは止めた。
「あの、補佐人の方がどうかしましたか?」
「いや悪い。大丈夫だ、そっちは」
「はぁ」
ではどっちは大丈夫ではないのだろうか。というか金髪だと大丈夫ではないのだろうか。いったい何が。疑問は溢れるが、訊き返して良いものか思い悩んだ。
そうして言葉を止めていると、アルハルトが頭をかいてついに用件を切り出す。
「言葉を濁してもしょうがないから、訊いちまうが、ファリィは結婚相手を探しているか?」
「………えっと…今は、その…いいえ」
言い難そうにしていた理由が解った。
「そうだろうな…。信じられないかもしれないが、年端もいかない子供じゃない分、今ならちゃんとした男を紹介してやれる。もし、その気になったら言ってくれ。今日、ここに来た奴になら、誰にでも良い。全員それなりに人脈も人物眼もある。マリアーナなんかは特にだ。こんな事を言えた義理では無いんだが、マーヴェラス家を潰したくないと思っている」
沈痛な面持ちのアルハルトの言葉に、ファランも同じ顔をしてしまう。
現状、マーヴェラス家の人間は、もはやファランだけだ。つまり、彼女が結婚しない事はそれ即ちマーヴェラス家の断絶なのだ。
「はい…」
前世ほど気楽な立場でない事は、解っているつもりだった。だが、まだ十代だという思いが頭にあり、どこか気楽に捉えてしまっていたのも事実だ。貴族であれば、成人後は三年以内に結婚しているのが普通だという世間の常識は、知っていて知らぬふりをしていた。
(やっぱり、そうだよね…でも、痩せたとは言えファランと結婚してくれる人って居るのかなって思っちゃうんだよなぁ………いや、解る解るよ。恋愛結婚が普通じゃないんだから、条件で結婚して誠意をもって家庭を守っていく相互努力が大事なんだってのは。でも、なんか、結婚怖いって思いがどうしてもあるんだよぉ………それに、もし結婚したって子供が絶対産まれるとは…保証できないし…責任辛い)
グローリア侯爵としての仕事は、努力で何とでもなる。
だが、マーヴェラス家の存亡は、ファランの努力だけではどうにもならないのだ。
「悪いな。身勝手な頼みばかりしてしまって」
「いえ、解っています。大切なことですから…私もできる限り前向きに努力していきます」
「そうか。頼む」
「はい」
思いがけない相手から問題を提起された事で、ファランは馬車に揺られながらずっと考えこんだ。
一緒に乗っていたカトレアが、心配そうに声をかけてくるくらいには、眉が寄っていた。
(そういえば、カトレアは結婚しないのかな………まさか、ファランが迷惑をかけまくっていたからこれまでそんな考えも出てこなかったとかでは、ないだろうか…もしそうなら、申し訳が無いぞぉ…)
聞きたいけれど聞くのが怖い、という思いで質問を投げかける。
「良いお話があればと思ってはいるのですが」
「そうなの?」
「そもそも姉がまだ結婚していないので、私にはあまりお話が来ないのです。今は両親も親族も姉に話を持ち込んでいるところでして」
カトレアは二十五歳。まだ若いが、貴族としてはもう結婚していておかしくない歳だ。なので、少し意外に思った。だが、より差し迫った状況の姉がいるのなら、そう言う事もあるのかもしれない。
(とりあえず…私が主原因じゃなさそうで良かった)
身近な人の結婚の機会を奪ってはいなさそうだと安堵しつつ、自分の方に立ち返る。
(でも、そうか…普通だと身内が話を持ってきてくれるってのがパターンなのかぁ)
四日後、お互い新米領主のライナヘル主催の昼食会に参加する。形式は着席での食事なので、出会いとか、そうしたものは全く期待できるものではないが。話を持ってきてくれる身内が居ないのが現状のファランだ。貪欲に縁を掴みに行く必要があるかもしれない。
(結婚を前提とした異性関係の構築…不得意分野にもほどがある。やっぱりアルハルトさんに口きいてもらうべきかな。いやでも…マリアーナ様にちょっと話を聞いてみるとかのが良いかな。女性だし。アルハルトさんも推してたし)
更に四日後にはマインス主催の、昼食会を兼ねた小規模のパーティにも参加する予定がある。だが、こちらも小規模とあらかじめ言われていたので、おそらく縁を広げる事にはさほど繋がるまい。
自分でパーティを主宰する、という方法もあるが。
(誘えるような相手が居たらそもそもこんな悩みは持ってないって話だ、へへへ)
ちなみに残りの会についても同伴者を誘って良い事になっている。
(………アルハルトさん、は、ない。また、クライフさんに聞いてみようかな…いや、また急なのはどうなんだ。はっ…アルフレッドはどうだろう? 今はもう使用人ではないし)
ちらっとカトレアを見てみる。視線に気付いて見返して来る顔に、何でもない、と笑って、視線を逸らした。内心で溜息を吐く。
(………多分駄目だ。誰か…誰か…んー………)
結局。また前日にクライフに声をかける事になった。
「また急なお誘いになってしまったのに、お付き合いくださって、ありがとうございます」
「いえ。お誘いいただけて嬉しく思っています」
ちなみに、ファランが誘ったのは前日だが、今回は更にその前日にアルフレッドが手紙で知らせてくれていた。
帰宅時にまたマーヴェラス家で手紙を選別していたアルフレッドに、諦めつつ同伴を頼んでみたところ、そういう事はクライフに頼むと良い、と言われたのだ。急な誘いで都合が悪いかもしれない、と返した結果、アルフレッドの方から連絡を取っておくと言ってもらえたという流れだ。
「茶色い髪ですよ?」
だがそういえば、睫毛は金色だったな、と思ったが。茶髪だと聞いたアルハルトが何となく安堵の溜息をついているようなので、言うのは止めた。
「あの、補佐人の方がどうかしましたか?」
「いや悪い。大丈夫だ、そっちは」
「はぁ」
ではどっちは大丈夫ではないのだろうか。というか金髪だと大丈夫ではないのだろうか。いったい何が。疑問は溢れるが、訊き返して良いものか思い悩んだ。
そうして言葉を止めていると、アルハルトが頭をかいてついに用件を切り出す。
「言葉を濁してもしょうがないから、訊いちまうが、ファリィは結婚相手を探しているか?」
「………えっと…今は、その…いいえ」
言い難そうにしていた理由が解った。
「そうだろうな…。信じられないかもしれないが、年端もいかない子供じゃない分、今ならちゃんとした男を紹介してやれる。もし、その気になったら言ってくれ。今日、ここに来た奴になら、誰にでも良い。全員それなりに人脈も人物眼もある。マリアーナなんかは特にだ。こんな事を言えた義理では無いんだが、マーヴェラス家を潰したくないと思っている」
沈痛な面持ちのアルハルトの言葉に、ファランも同じ顔をしてしまう。
現状、マーヴェラス家の人間は、もはやファランだけだ。つまり、彼女が結婚しない事はそれ即ちマーヴェラス家の断絶なのだ。
「はい…」
前世ほど気楽な立場でない事は、解っているつもりだった。だが、まだ十代だという思いが頭にあり、どこか気楽に捉えてしまっていたのも事実だ。貴族であれば、成人後は三年以内に結婚しているのが普通だという世間の常識は、知っていて知らぬふりをしていた。
(やっぱり、そうだよね…でも、痩せたとは言えファランと結婚してくれる人って居るのかなって思っちゃうんだよなぁ………いや、解る解るよ。恋愛結婚が普通じゃないんだから、条件で結婚して誠意をもって家庭を守っていく相互努力が大事なんだってのは。でも、なんか、結婚怖いって思いがどうしてもあるんだよぉ………それに、もし結婚したって子供が絶対産まれるとは…保証できないし…責任辛い)
グローリア侯爵としての仕事は、努力で何とでもなる。
だが、マーヴェラス家の存亡は、ファランの努力だけではどうにもならないのだ。
「悪いな。身勝手な頼みばかりしてしまって」
「いえ、解っています。大切なことですから…私もできる限り前向きに努力していきます」
「そうか。頼む」
「はい」
思いがけない相手から問題を提起された事で、ファランは馬車に揺られながらずっと考えこんだ。
一緒に乗っていたカトレアが、心配そうに声をかけてくるくらいには、眉が寄っていた。
(そういえば、カトレアは結婚しないのかな………まさか、ファランが迷惑をかけまくっていたからこれまでそんな考えも出てこなかったとかでは、ないだろうか…もしそうなら、申し訳が無いぞぉ…)
聞きたいけれど聞くのが怖い、という思いで質問を投げかける。
「良いお話があればと思ってはいるのですが」
「そうなの?」
「そもそも姉がまだ結婚していないので、私にはあまりお話が来ないのです。今は両親も親族も姉に話を持ち込んでいるところでして」
カトレアは二十五歳。まだ若いが、貴族としてはもう結婚していておかしくない歳だ。なので、少し意外に思った。だが、より差し迫った状況の姉がいるのなら、そう言う事もあるのかもしれない。
(とりあえず…私が主原因じゃなさそうで良かった)
身近な人の結婚の機会を奪ってはいなさそうだと安堵しつつ、自分の方に立ち返る。
(でも、そうか…普通だと身内が話を持ってきてくれるってのがパターンなのかぁ)
四日後、お互い新米領主のライナヘル主催の昼食会に参加する。形式は着席での食事なので、出会いとか、そうしたものは全く期待できるものではないが。話を持ってきてくれる身内が居ないのが現状のファランだ。貪欲に縁を掴みに行く必要があるかもしれない。
(結婚を前提とした異性関係の構築…不得意分野にもほどがある。やっぱりアルハルトさんに口きいてもらうべきかな。いやでも…マリアーナ様にちょっと話を聞いてみるとかのが良いかな。女性だし。アルハルトさんも推してたし)
更に四日後にはマインス主催の、昼食会を兼ねた小規模のパーティにも参加する予定がある。だが、こちらも小規模とあらかじめ言われていたので、おそらく縁を広げる事にはさほど繋がるまい。
自分でパーティを主宰する、という方法もあるが。
(誘えるような相手が居たらそもそもこんな悩みは持ってないって話だ、へへへ)
ちなみに残りの会についても同伴者を誘って良い事になっている。
(………アルハルトさん、は、ない。また、クライフさんに聞いてみようかな…いや、また急なのはどうなんだ。はっ…アルフレッドはどうだろう? 今はもう使用人ではないし)
ちらっとカトレアを見てみる。視線に気付いて見返して来る顔に、何でもない、と笑って、視線を逸らした。内心で溜息を吐く。
(………多分駄目だ。誰か…誰か…んー………)
結局。また前日にクライフに声をかける事になった。
「また急なお誘いになってしまったのに、お付き合いくださって、ありがとうございます」
「いえ。お誘いいただけて嬉しく思っています」
ちなみに、ファランが誘ったのは前日だが、今回は更にその前日にアルフレッドが手紙で知らせてくれていた。
帰宅時にまたマーヴェラス家で手紙を選別していたアルフレッドに、諦めつつ同伴を頼んでみたところ、そういう事はクライフに頼むと良い、と言われたのだ。急な誘いで都合が悪いかもしれない、と返した結果、アルフレッドの方から連絡を取っておくと言ってもらえたという流れだ。
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