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後日談2

5.実行

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 入れ違いで風呂に入って出てきたアクスに声をかけて、俺は寝室で話し合いの場を設ける事にした。
 真面目な話は苦手といえば苦手なんだけど。苦手で避けて駄目になるくらいならちゃんとしないとだよね。解ってるさ。
「あの、さ。この間の、ニアさんにもらったって言った文章の件なんだけど」
「ああ」
 複雑そうな顔してるなぁ。
「アクスがさ、嫌だと思ったのは、そのどういうとこ?」
 ああ、そんな髪ぐしゃぐしゃにせんでも、てか、髪下ろしてるとオフモード感あって良いなとか思う俺、自重しろ。今はにやついてる場合じゃねぇんだよ。
「お前が、言った事は信じてる。ただ、もしかしてって思うだけで嫌だったんだよ。疑ったりはしてない…態度が悪かった事は」
「違う違う、そうじゃなくて、謝ってほしいとかじゃなくて、アクスが悪いとかも思ってないし、信じてくれてるのも解ってるよ。だから、そういう事じゃなくて…嫌だなって思わせたなら改善したいんだよ。嫌だなってのを抱えたまんまにして欲しくないっていうか。だから、解った。その、創作の話だからって自分の事ネタにするのは、辞めてもらうようにする」
 いや、まぁ、正確にはネタにはしてもらうけど俺とかアクスの名前は使わないようにしてもらう、だけど。
「えっと、俺自身も行動を、改めて、いくし」
 そうは言うもののどう改めたもんかな。
「あー…他人の下の事情に首を突っ込むのは…控えるようにする…したい、と思う」
 しまった勢いがガクンと落ちてしまった。だって、嘘は良くないじゃん。俺にだってできる事とできない事ってのがあるしさ。
「そんな顔しないでも、別に、大丈夫だぞ。お前が好きな事を止めさせたいとか思ってない」
 いや、うん。年下に気を遣わせてしまった。
 ありがとなって、俺の頭を撫でるの止めてくれ、申し訳なくて泣きそう。
 もうこれは仕方ないよな。
 そうだ、もうこれしかない。
 しょうがない。
「アクス」
「ん?」
 俺はアクスをベッドに押し倒して、その腹に跨った。
「ルイ?」
「疑うとかさ、そういう余地が無ければ、良いと思うんだよね」
「余地?」
「ちゃんと、キレイにしたからさ、しよ? 最後、まで」
 あ、きょとんとした顔、可愛いな。
「良いのか、ルイ」
「良いよ。アクスだから、良いよ」
 俺はアクスにキスをしながら服を脱がせにかかる。考えてみれば、受動ばっかで能動なの初めてかもな。アクスって首、けっこうがっつり太めなのに、長いから、項美味そうなんだよ。それに、鎖骨のライン綺麗だな。項噛むとか痛そうだしあれだけど、キスマーク付けるのくらい良いよね。
「ルイ?」
 うん。
 やばい。
 何かスイッチ入った。戸惑ってるのが可愛過ぎて上から退く気になれない。
 まぁ、ちょっとくらい良いか。
 俺だって男なわけだし。
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