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第一章 新世界から冒険する賭剣士
第23話 ゼロ距離からの結末
しおりを挟む360度朱いー
辺りを朱きが取り込んだ。
距離、経過時間が長いエネルギー破(光線)
その球体から発せられた直径3mほどのエネルギー破。
対象となったミイとの距離
ゼロ距離ー
徐々にその高エネルギーは威力を弱めると、次第に消えていくー
そのエネルギーが発せられた周囲を見てみると、地面が抉り取られていた。
その深さ2m。
数キロほど続くその穴は、民家、村、森林を破壊。
爆風で飛ばされた周囲の家。
全てをのみ込む威力を物語っている。
どことなく空気が熱い。
高密度のエネルギーの影響だろう。
高エネルギー破を放ったメイドは疲れ切っていた。
膝に手を付き息を切らしている。
さらには、大量の汗が水溜りがのように地滴り落ちる。
「・・やったのか・・・」
***
一方、元ジェントルマンと執事は
爆風とともに500mほど飛ばされ、森林の木にぶら下がっていた。
「なんちゅう威力だってんだ」
「すさましい・・」
「あんなのくらって生きてる奴なんていないだろう」
「あの悪魔もお陀仏だな」
「いや、わかりません」
「あの強さは以上です」
「確かめる必要があります」
そうメイドが言うと、砲撃地点へ向かった。
元ジェントルマンはメイドの勝手な行動に嫌々だったが、ここで一人になることも嫌なので、メイドに付いて行く。
***
朱い視界。
熱い空気。
メイドは安堵していた。
数分経っても現れないミイに。
これは推測によるが、ミイはあの砲撃で息絶えたことにイコールとなっていると言うこと。
生きているならば、直ぐに立ち向かってくるだろうと、、、
メイドはニヤけた。
そして顔を上げた。
眼前にはミイが腕を組んで立っていた。
どことなく口角が上がり、笑っているその表情
絶望ー
冷や汗が大量に出てきた。
「・・・・」
言葉が出ない。
「流石の力だお前を認めてやる」
「そこらへんの悪魔に匹敵する力だ」
「(殺される)」
「(これが力の差・・・)」
「まだこんなもんじゃないはずだ」
「見せてみろお前の力」
もうヤケクソだ。
メイドは残っている力ももうないだろう。
ただ、このようなピンチの時に湧き出る力を聞いたことがある
身体がものすごく熱い。
エネルギー破を放ったからだろう。
でも、その熱さよりも熱い。
陽炎も見える。
さらには、地面に生えている芝生が燃えている。
辺りは火の海だ。
地面から突き出てくるように噴火する火柱。
ただの炎じゃない。ドロッとしている液体のようだ。
溶岩だ。
その溶岩が周囲に残る木々や大気を焼き尽くす。
能力の開花だ。
メイドの体に纏わりつく溶岩が力を与える。
「これが私の力・・・」
メイドは新たに生まれた能力に不思議そうに見ていた。
「熱くない・・・」
「これなら奴を・・」
「それがお前の力だ」
「見せてみろ」
その言葉にメイドは溶岩に覆われた拳を握りしめると、獣の構えに。
両腕を動物のように四つん這いに。
奇声を発した。
拳を地面が割れるほどの力で殴ると、そこから広がり、溶岩が勢いよく湧き出てきた。
溶岩の波。
高さ5mの溶岩の波がミイを襲う。
ミイは瞬時に光る透明な球体を身に宿し、身を守る。
溶岩で焼かれる球体の音と溶岩の凄まじい波音が響く。
時間の経過と共に球体が溶け、ミイ自身の完全に溶岩が取り込んだ。
ミイは溶岩から這い出ようと試みるが、次々と迫ってくる溶岩の波に立つことすらままならない。
完全に溶岩がミイを飲み込んだ。
それだけでは死なないミイを知っているため、メイドはさらに攻撃を繰り出した。
溶岩龍。
溶岩の海から5頭の溶岩龍が現れた。
その溶岩龍ミイのいると思われる周囲に向かって体当たり。
その攻撃が繰り返された。
1体が体当たりをすると、溶岩の海から溶岩龍が再生し、攻撃を繰り返すループになっていた。
攻撃は3分間続いたー
《エルシャ プロフィール》
アルトゥール エルシャ(メイド)(25)
所属ラン集:なし
役割:メイド(下鬼)
能力:ラヴァース・・・能力:溶岩を操る
座右の銘:家事、洗濯、掃除、何でもできます
【NEXT】
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