49 / 53
とある国の、小さな恋の昔話
小話
しおりを挟む
どこかの青年が、愛しの人を助けに行く数時間前。
「リウ、早く準備しなよ。」
「あと少し待ってくださいメリル様!」
「はぁ…って何してるの?」
「え?サンドイッチつめてます。」
「バカなの?ピクニックに行くわけじゃないんだから。ご飯はゼノ達が用意するよ。」
「え?ピクニック…じゃ、ない…?」
「遠征の付き添いだから。…薬草採るついでだけど。」
「そんな…メリル様との久々のお出かけが…仕事だとは…!」
「まぁ着いてからでもたべようか、それ。」と私が詰めていたカゴを指差すメリル様はなんとお優しいことか。
薬草園で採れない稀少な薬草の在庫があと少しで切れるため、第一騎士団の遠征の補助と言う形で連れて行ってもらうことになった私とメリル様は、服や道具の準備をして外に出る。
途中、なかなか来ない私達を心配したパドマさんと合流し,3人で歩いて待ち合わせ場所に到着する。
ちょうど荷馬車に荷物を積み終わるところだった。
「お願いします。」と私達の荷物も荷馬車に積んでもらう。
「今日も荷馬車に乗るか?」と聞いてくるゼノさんに、以前別の遠征で荷馬車に乗った時、険しい道で激しくお尻やら頭やら色々なところを打って痛めた私は、「馬でお願いします!」と元気よく答えた。
「俺と一緒に乗るか?」
「ゼノは団長だからムリでしょう。リウ、おいで。一緒に乗るよ」
ゼノさんとメリル様が自分の馬にと勧めてくれるが、さて、どちらに乗ったら良いのだろうか。
ゼノさんは団長であるし、何かあったらいち早く動かなければいけない。
パドマさんやハロルド君の騎馬も似たようなものか。
では、メリル様が良いのでは?と思ったそこの君。残念ながら不正解だ。
私がメリル様と密着できると思うか?いや、できない。経験済みであるからこそ、断言できる。
以前メリル様と街に出かける際、久しぶりに馬に乗って行きたいという私に、自分の後ろじゃ危なっかしくて乗せられないと言うメリル様は、なんと私をメリル様の前に乗せたのだ。もう一度言う。“私”が“メリル様”の前に乗ったのだ。
背中に感じる体温と、抱き込むような腕。そして、これが1番けしからんかった。そう、耳元に感じる息遣いと声である。
私はついに萌え死にするかと思ったのだ。というかしていた。
「おいで」と言われても渋る私に、メリル様は「リウ?」と名前を呼ぶ。
「反抗期じゃないんです!乗りたくても乗れない理由があるんです!」と涙ながらに訴える私に、「では、俺と一緒に行こうか」と背後から声が聞こえた。
「え?セシル王子?」
「ちょっと息抜きに参加することにしたんだ。」
「7日間は“ちょっと”ではないでしょ?」
メリル様に呆れたように言われたセシル王子は、ははっと笑う。
「俺と一緒だったら戦闘にもほぼ参加しないし、メリルが馬で駆けている様子が見れるけど?」
「セシル王子万歳!お世話になります!!」
この際王子ということは気にしない。
メリル様の貴重な姿を見逃すわけにはいかないのである。
こうして私達は、やや色々あったが王都から出発したのである。
______
___
メリル様を眺めながら過ごしていた私は、少しずつ悪くなっていく道と、この世界に来てから乗るようになったとはいえいまだ慣れぬお尻の痛さにすでにギブアップ寸前だ。
「大丈夫か?」
そう聞いてくるセシル王子に、「お尻が割れそうです。」と返すと、「元々割れているだろう。」とバカな子を見る視線を向けてくる。
ムカついた私は、“一応”王子の護衛という形でそばにいるハロルド君を眺めることにした。存在が癒しである。
出会ってから変わらぬ可愛さを保ち続ける彼の肌は、羨ましいくらいのきめ細やかさである。
「何?」
「ん?かわいいなーって」
「またそれか。」
私の視線に気付いたハロルド君は、チラリと横目に私を見て話をする。
すぐに前を向いたハロルド君の、流し目のような姿がいつもと違い色っぽかったと伝えようとしたら、揺れで舌を噛んでしまった。
「あまり喋っていると舌を噛むぞ。」
「…。」
セシル王子よ。もう少し早く言って欲しかったのであります…。
____
___
私のお尻が割れ始めた頃、「止まれ!」と言うゼノさんの鋭い声が聞こえた。
ピシッと綺麗に止まったみんなは、何事かと周りを警戒する。
静かになった空間に、女性の泣き叫ぶ声が聞こえた。
「行ってきます!」
「は⁉︎ちょ、リウ!!」
その声に、ただ事ではないと思った私は馬からスッと降りて、前方に走る。
いつもなら怖いからと隠れることしかしていない私だが、なぜか今日は行かないといけない気がしたのだ。許せ。
馬の間を駆け抜けた私は、目の前に起こっている光景に目を疑う。
剣を使ったのだろう。
魔術を使ったのだろう。
傷だらけで、もうすぐ生き絶えそうな男の人と、彼の名だろう。泣き叫び、呼ぶ、女の子がいた。
「リウ!何をしている!」
馬車の近くで剣を持っている人達に話しかけていたゼノさんが私に気付く。
「すみません!」と謝った私は、それでも彼女達に駆け寄った。
「これを飲ませてください!」
「で、でも…」
「早く!」
そう言った私は、胸ポケットから遠征地についたらお尻のために使おうと密かに隠し持っていた赤の最上級ポーションを彼女に渡す。
彼女は戸惑いながらも、瀕死で飲み込むことが困難な彼に口移しで飲ましていく。
とりあえずこれで体力が少しは回復するはずだ。
この状況でどれだけ回復できるかは正直わからないが、今できることをしなければと私は荷馬車へと向かおうとする。
すると、私の近くに来ていたメリル様が「これ必要でしょう」と言って小さな箱を私に手渡してきた。
受け取り、箱を開けるとそこには最上級ポーションが5本ずつ綺麗に並んでいる。
「メリル様ー!」
「いいから早くしなよ」
メリル様の行動に涙が出るほど感謝する私に、メリル様が呆れる。
「赤を2本、その後に黄と青を1本、最後に紫を2本ね」
「分かりました!」
メリル様の指示の元、言われたポーションを彼に飲ます。
一本目のポーションで多少回復した彼は、少しずつではあるが自分で嚥下することができるまでにはなっていた。
心配そうに見守る彼女の視線を感じながらも、すべてのポーションを飲ませる。
「数日は目を覚まさないと思うけど、今はこれで大丈夫じゃない?」
「今はってところが気になります、メリル様」
「1日に飲めるポーションはその人によって限度があるからね。ここまで傷を負ったからにはまだ足りないくらいだよ」
そう言うメリル様に、近くにいた彼女はどうしたら彼を助けられるのか聞く。
その答えが分かった私は、ここで今、1番偉い人にお願いした。
「セシル王子ー!!」
「…来ると思った。」
馬で近くまで来ていたセシル王子は、私が名前を呼んだだけで言いたいことが通じたらしい。
…腹黒だとは思っていたけれど、もうここまでくると千里眼の能力を持っているのではないかと疑う。
セシル王子はゼノさんに指示を出し、移動を開始する。
遠征地まではそこからすぐのところだったらしい。十数分ほどで着いた私達は、すぐにテントを張り野営の準備をする。
忙しそうに動く彼等の姿を横目に、私は先ほどの彼女達の元へと向かう。
小さめのテントについた私は入り口の布を開ける。最初にゼノさんが話していた人たちは帰したらしく、中には泣いていた彼女と傷だらけだった男の人だけだった。
「リウ、早く準備しなよ。」
「あと少し待ってくださいメリル様!」
「はぁ…って何してるの?」
「え?サンドイッチつめてます。」
「バカなの?ピクニックに行くわけじゃないんだから。ご飯はゼノ達が用意するよ。」
「え?ピクニック…じゃ、ない…?」
「遠征の付き添いだから。…薬草採るついでだけど。」
「そんな…メリル様との久々のお出かけが…仕事だとは…!」
「まぁ着いてからでもたべようか、それ。」と私が詰めていたカゴを指差すメリル様はなんとお優しいことか。
薬草園で採れない稀少な薬草の在庫があと少しで切れるため、第一騎士団の遠征の補助と言う形で連れて行ってもらうことになった私とメリル様は、服や道具の準備をして外に出る。
途中、なかなか来ない私達を心配したパドマさんと合流し,3人で歩いて待ち合わせ場所に到着する。
ちょうど荷馬車に荷物を積み終わるところだった。
「お願いします。」と私達の荷物も荷馬車に積んでもらう。
「今日も荷馬車に乗るか?」と聞いてくるゼノさんに、以前別の遠征で荷馬車に乗った時、険しい道で激しくお尻やら頭やら色々なところを打って痛めた私は、「馬でお願いします!」と元気よく答えた。
「俺と一緒に乗るか?」
「ゼノは団長だからムリでしょう。リウ、おいで。一緒に乗るよ」
ゼノさんとメリル様が自分の馬にと勧めてくれるが、さて、どちらに乗ったら良いのだろうか。
ゼノさんは団長であるし、何かあったらいち早く動かなければいけない。
パドマさんやハロルド君の騎馬も似たようなものか。
では、メリル様が良いのでは?と思ったそこの君。残念ながら不正解だ。
私がメリル様と密着できると思うか?いや、できない。経験済みであるからこそ、断言できる。
以前メリル様と街に出かける際、久しぶりに馬に乗って行きたいという私に、自分の後ろじゃ危なっかしくて乗せられないと言うメリル様は、なんと私をメリル様の前に乗せたのだ。もう一度言う。“私”が“メリル様”の前に乗ったのだ。
背中に感じる体温と、抱き込むような腕。そして、これが1番けしからんかった。そう、耳元に感じる息遣いと声である。
私はついに萌え死にするかと思ったのだ。というかしていた。
「おいで」と言われても渋る私に、メリル様は「リウ?」と名前を呼ぶ。
「反抗期じゃないんです!乗りたくても乗れない理由があるんです!」と涙ながらに訴える私に、「では、俺と一緒に行こうか」と背後から声が聞こえた。
「え?セシル王子?」
「ちょっと息抜きに参加することにしたんだ。」
「7日間は“ちょっと”ではないでしょ?」
メリル様に呆れたように言われたセシル王子は、ははっと笑う。
「俺と一緒だったら戦闘にもほぼ参加しないし、メリルが馬で駆けている様子が見れるけど?」
「セシル王子万歳!お世話になります!!」
この際王子ということは気にしない。
メリル様の貴重な姿を見逃すわけにはいかないのである。
こうして私達は、やや色々あったが王都から出発したのである。
______
___
メリル様を眺めながら過ごしていた私は、少しずつ悪くなっていく道と、この世界に来てから乗るようになったとはいえいまだ慣れぬお尻の痛さにすでにギブアップ寸前だ。
「大丈夫か?」
そう聞いてくるセシル王子に、「お尻が割れそうです。」と返すと、「元々割れているだろう。」とバカな子を見る視線を向けてくる。
ムカついた私は、“一応”王子の護衛という形でそばにいるハロルド君を眺めることにした。存在が癒しである。
出会ってから変わらぬ可愛さを保ち続ける彼の肌は、羨ましいくらいのきめ細やかさである。
「何?」
「ん?かわいいなーって」
「またそれか。」
私の視線に気付いたハロルド君は、チラリと横目に私を見て話をする。
すぐに前を向いたハロルド君の、流し目のような姿がいつもと違い色っぽかったと伝えようとしたら、揺れで舌を噛んでしまった。
「あまり喋っていると舌を噛むぞ。」
「…。」
セシル王子よ。もう少し早く言って欲しかったのであります…。
____
___
私のお尻が割れ始めた頃、「止まれ!」と言うゼノさんの鋭い声が聞こえた。
ピシッと綺麗に止まったみんなは、何事かと周りを警戒する。
静かになった空間に、女性の泣き叫ぶ声が聞こえた。
「行ってきます!」
「は⁉︎ちょ、リウ!!」
その声に、ただ事ではないと思った私は馬からスッと降りて、前方に走る。
いつもなら怖いからと隠れることしかしていない私だが、なぜか今日は行かないといけない気がしたのだ。許せ。
馬の間を駆け抜けた私は、目の前に起こっている光景に目を疑う。
剣を使ったのだろう。
魔術を使ったのだろう。
傷だらけで、もうすぐ生き絶えそうな男の人と、彼の名だろう。泣き叫び、呼ぶ、女の子がいた。
「リウ!何をしている!」
馬車の近くで剣を持っている人達に話しかけていたゼノさんが私に気付く。
「すみません!」と謝った私は、それでも彼女達に駆け寄った。
「これを飲ませてください!」
「で、でも…」
「早く!」
そう言った私は、胸ポケットから遠征地についたらお尻のために使おうと密かに隠し持っていた赤の最上級ポーションを彼女に渡す。
彼女は戸惑いながらも、瀕死で飲み込むことが困難な彼に口移しで飲ましていく。
とりあえずこれで体力が少しは回復するはずだ。
この状況でどれだけ回復できるかは正直わからないが、今できることをしなければと私は荷馬車へと向かおうとする。
すると、私の近くに来ていたメリル様が「これ必要でしょう」と言って小さな箱を私に手渡してきた。
受け取り、箱を開けるとそこには最上級ポーションが5本ずつ綺麗に並んでいる。
「メリル様ー!」
「いいから早くしなよ」
メリル様の行動に涙が出るほど感謝する私に、メリル様が呆れる。
「赤を2本、その後に黄と青を1本、最後に紫を2本ね」
「分かりました!」
メリル様の指示の元、言われたポーションを彼に飲ます。
一本目のポーションで多少回復した彼は、少しずつではあるが自分で嚥下することができるまでにはなっていた。
心配そうに見守る彼女の視線を感じながらも、すべてのポーションを飲ませる。
「数日は目を覚まさないと思うけど、今はこれで大丈夫じゃない?」
「今はってところが気になります、メリル様」
「1日に飲めるポーションはその人によって限度があるからね。ここまで傷を負ったからにはまだ足りないくらいだよ」
そう言うメリル様に、近くにいた彼女はどうしたら彼を助けられるのか聞く。
その答えが分かった私は、ここで今、1番偉い人にお願いした。
「セシル王子ー!!」
「…来ると思った。」
馬で近くまで来ていたセシル王子は、私が名前を呼んだだけで言いたいことが通じたらしい。
…腹黒だとは思っていたけれど、もうここまでくると千里眼の能力を持っているのではないかと疑う。
セシル王子はゼノさんに指示を出し、移動を開始する。
遠征地まではそこからすぐのところだったらしい。十数分ほどで着いた私達は、すぐにテントを張り野営の準備をする。
忙しそうに動く彼等の姿を横目に、私は先ほどの彼女達の元へと向かう。
小さめのテントについた私は入り口の布を開ける。最初にゼノさんが話していた人たちは帰したらしく、中には泣いていた彼女と傷だらけだった男の人だけだった。
0
お気に入りに追加
1,832
あなたにおすすめの小説
集団転送で異世界へ。 ~神の気まぐれによって?異世界生活~
武雅
ファンタジー
永遠の時に存在する神ネレースの気まぐれによって? その創造神ネレースが管理する異世界に日本から30000人が転送されてしまう。
異世界に転送される前になぜか神ネレースとの面談があり、提示された職業に自分の思い通りの職業が無かったので神にダメ元で希望を言ってみたら希望の職業と望みを叶えられその代償として他の転送者よりも過酷な辺境にある秘境の山奥に送られ元の世界に戻りたい以前に速攻で生命の危機にさらされてしまう!
神が面白半分で決めた事象を達成するとその順位により様々な恩恵を授けるとのこと。
「とりあえず町を目指せ!村ではなく町だ!!」とそれ以外特に神ネレースより目的も与えられず転送された人々は・・
主人公は希望の職業を要求した代償としていきなり森を彷徨いゴブリンに追われることに。
神に与えられた職業の能力を使い、チートを目指し、無事に異世界を生き抜くことを目指しつつ自分と同じ転送された人々を探し現実世界への帰還を模索をはじめる。
習慣も風俗も法律も違う異世界はトラブルだらけで息つく暇もなく、転送されたほかの人たちも暴走し・迷走し、異世界からの人々をめぐって国家単位で争奪戦勃発!?
その時、日本では謎の集団集団失踪や、令和のミステリーとして国家もマスコミも世間も大騒ぎ?
転送された人々は無事に元の世界にかえれるのか、それとも異世界の住人になって一生をおえるのか。
それを眺め娯楽とする神の本当の目的は・・・。
※本作は完結まで完成している小説になりますので毎日投降致します。
初作品の為、右も左も分からず作った作品の為、ですます調、口調のブレが激しいですが温かい目でお読み頂ければ幸いでございます。
聖女なんかじゃありません!~異世界で介護始めたらなぜか伯爵様に愛でられてます~
トモモト ヨシユキ
ファンタジー
川で溺れていた猫を助けようとして飛び込屋敷に連れていかれる。それから私は、魔物と戦い手足を失った寝たきりの伯爵様の世話人になることに。気難しい伯爵様に手を焼きつつもQOLを上げるために努力する私。
そんな私に伯爵様の主治医がプロポーズしてきたりと、突然のモテ期が到来?
エブリスタ、小説家になろうにも掲載しています。
聖女として召還されたのにフェンリルをテイムしたら追放されましたー腹いせに快適すぎる森に引きこもって我慢していた事色々好き放題してやります!
ふぃえま
ファンタジー
「勝手に呼び出して無茶振りしたくせに自分達に都合の悪い聖獣がでたら責任追及とか狡すぎません?
せめて裏で良いから謝罪の一言くらいあるはずですよね?」
不況の中、なんとか内定をもぎ取った会社にやっと慣れたと思ったら異世界召還されて勝手に聖女にされました、佐藤です。いや、元佐藤か。
実は今日、なんか国を守る聖獣を召還せよって言われたからやったらフェンリルが出ました。
あんまりこういうの詳しくないけど確か超強いやつですよね?
なのに周りの反応は正反対!
なんかめっちゃ裏切り者とか怒鳴られてロープグルグル巻きにされました。
勝手にこっちに連れて来たりただでさえ難しい聖獣召喚にケチつけたり……なんかもうこの人たち助けなくてもバチ当たりませんよね?
異世界転生したので森の中で静かに暮らしたい
ボナペティ鈴木
ファンタジー
異世界に転生することになったが勇者や賢者、チート能力なんて必要ない。
強靭な肉体さえあれば生きていくことができるはず。
ただただ森の中で静かに暮らしていきたい。
【完結】クビだと言われ、実家に帰らないといけないの?と思っていたけれどどうにかなりそうです。
まりぃべる
ファンタジー
「お前はクビだ!今すぐ出て行け!!」
そう、第二王子に言われました。
そんな…せっかく王宮の侍女の仕事にありつけたのに…!
でも王宮の庭園で、出会った人に連れてこられた先で、どうにかなりそうです!?
☆★☆★
全33話です。出来上がってますので、随時更新していきます。
読んでいただけると嬉しいです。
【本編完結】転生隠者はまったり怠惰に暮らしたい(仮)
ひらえす
ファンタジー
後にリッカと名乗る者は、それなりに生きて、たぶん一度死んだ。そして、その人生の苦難の8割程度が、神の不手際による物だと告げられる。
そんな前世の反動なのか、本人的には怠惰でマイペースな異世界ライフを満喫するはず……が、しかし。自分に素直になって暮らしていこうとする主人公のズレっぷり故に引き起こされたり掘り起こされたり巻き込まれていったり、時には外から眺めてみたり…の物語になりつつあります。
※小説家になろう様、アルファポリス様、カクヨム様でほぼ同時投稿しています。
※残酷描写は保険です。
※誤字脱字多いと思います。教えてくださると助かります。
ハズレスキル【収納】のせいで実家を追放されたが、全てを収納できるチートスキルでした。今更土下座してももう遅い
平山和人
ファンタジー
侯爵家の三男であるカイトが成人の儀で授けられたスキルは【収納】であった。アイテムボックスの下位互換だと、家族からも見放され、カイトは家を追放されることになった。
ダンジョンをさまよい、魔物に襲われ死ぬと思われた時、カイトは【収納】の真の力に気づく。【収納】は魔物や魔法を吸収し、さらには異世界の飲食物を取り寄せることができるチートスキルであったのだ。
かくして自由になったカイトは世界中を自由気ままに旅することになった。一方、カイトの家族は彼の活躍を耳にしてカイトに戻ってくるように土下座してくるがもう遅い。
私と離婚して、貴方が王太子のままでいれるとでも?
光子
恋愛
「お前なんかと結婚したことが俺様の人生の最大の汚点だ!」
――それはこちらの台詞ですけど?
グレゴリー国の第一王子であり、現王太子であるアシュレイ殿下。そんなお方が、私の夫。そして私は彼の妻で王太子妃。
アシュレイ殿下の母君……第一王妃様に頼み込まれ、この男と結婚して丁度一年目の結婚記念日。まさかこんな仕打ちを受けるとは思っていませんでした。
「クイナが俺様の子を妊娠したんだ。しかも、男の子だ!グレゴリー王家の跡継ぎを宿したんだ!これでお前は用なしだ!さっさとこの王城から出て行け!」
夫の隣には、見知らぬ若い女の姿。
舐めてんの?誰のおかげで王太子になれたか分かっていないのね。
追い出せるものなら追い出してみれば?
国の頭脳、国を支えている支柱である私を追い出せるものなら――どうぞお好きになさって下さい。
どんな手を使っても……貴方なんかを王太子のままにはいさせませんよ。
不定期更新。
この作品は私の考えた世界の話です。設定ゆるゆるです。よろしくお願いします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる