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ノアの日常。
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---<食事>---
セシリーと一緒に食堂に来る。
皿を2枚持ち、セシリーの分と自分の分の料理を取って行く。
セシリーは肉があまり好きではないため、魚と野菜が中心だ。
「ノア団長、あれも食べたいです。」
そう言って指差すのは果物が並ぶ場所。
相変わらず好きだなぁ、と側にある薄桃色の髪を見下ろす。
「果物はぁ、これを食べてからねぇ。」
綺麗に盛った皿を渡せば、ゲッと嫌な顔。
「ふふっ、セシリーの苦手な野菜入れちゃったぁ。」
そう言えば、キッと睨まれた。
そんな顔しても可愛いだけなのにねー、と不貞腐れるセシリーに笑った。
---<薬草>---
「あ、マンリョウが足りなぁい。」
薬草を保管している棚を除けば、今から作ろうとしているポーションに必要な薬草が足りなかった。
さて、どうしようかと辺りを見渡せば、ちょうどいい所に目的の人物がいた。
「セシリー!マンリョウ採ってきてぇ。」
「え⁉︎なんで私なんですか⁉︎」
「えー?可愛いからかなぁ?」
そう、怒るセシリーに言えば、は?意味わかんないんですけど。となんとも可愛くない反応。
「良いからー、早く行って来なよー。」
そう言って手に魔力を込めれば、セシリア行って来まーす!と元気の良いお返事。
うんうん、行ってらっしゃーい。と植物園に向かう背に手を振れば、アリア副団長からあまり妹をいじめないであげてください。と言われる。
心外だなぁ。立派な愛情表現なのにぃ。と今は閉じられた扉を見つめた。
「さて、どのくらいで帰ってくるかなー。」
どうせ、どっかで寄り道をするのだ。
40分したら迎えに行こうと決め、薬草の下ごしらえを開始した。
---<王宮>---
「あ、ノア団長。」
「ルシヨンじゃーん。最近良く会うねぇ。」
「そうですね。…今日はレオン団長に用事ですか?」
「いやぁ、違うよー。第一王子に呼ばれてるのー。」
「あぁ、なるほど。薬草関連のもの好きですからね。」
「そうだねぇ。」
「じゃあ、俺はこれで。…失礼します。」
「あ、ちょっと待ってぇ。」
「はい?」
「この間は、ケーキのお土産ありがとうねぇ。」
「あ、いえ。ちょうど街で見かけたもので。」
「うんうん、美味しかったよぉ。」
「あぁ、それは良かっt」
「ただぁ、セシリーにはその時ちょうどお使いに行かせててー、食べさせれなかったのぉ。」
「…え?」
「ごめんねぇ。あ、でもみんな美味しいって言ってたよぉ。」
「………。」
「じゃぁまたねぇ。」
「………ぜんっぜん良くないんだけど…。」
---<遠征>---
「ギャッ!いつの間に私の後ろに…⁉︎」
「わわっ!…ギャァァァァ‼︎虫!虫!」
「あっ!シャロン様ー!ご無事ですかー⁉︎怪我はありませんかー⁉︎」
「うわぁ…魔獣の血がついてしまった…。」
「あ!魔獣発見!ここから先は、このセシリアを倒さないと進めないわよ!」
「ふっふーん!見たか!これが私の実力だ!」
「ふふっ、セシリーは今日も可愛いねぇ。」
「…ノア団長。妹ばかり見てないで、仕事してもらって良いですか。」
---<似た者兄妹>---
「…あれ、ノア団長、ピアス変えたんですか?」
「あ、シャロンー。そうだよぉ、綺麗でしょー?」
「…セシリアとお揃いですか。」
「ふふっ、流石だねぇ。あたりだよぉ。」
「セシリアの耳にも貴方と色違いのピアスを見かけたので。」
「……よく見てるねぇ。」
「そうですかね。…それにしても、本当に仲良いですね。」
「ふふっ、僕に嫉妬されてもねぇ。…あ、ちなみにぃ、このピアス、セシリーが勝ってくれたんだよぉ。」
「……。」
「いつも素っ気ない態度もかわいいけどぉ、こう言う所はもっと可愛いよねぇ。」
「……………。」
「あ、でねぇ、この間はー、」
「…………………。」
---<遠征2>---
「セシリーがいないとぉ、やる気が出なーい。」
「…なんか前似たような台詞を聞いた気がする。」
「はぁ、もう早く終わらせて帰りましょー。」
「あぁ、そうだな。じゃあまず俺が、」
「えぇ?そんな時間も惜しいですよー。僕がぁ行って来まーす。」
「あ、ちょっと待て!ノア!」
「ふぅー。…さぁ、早く帰りましょーかぁ。」
「…なぁ、ノア。俺は今、お前が信じられないよ。」
セシリーと一緒に食堂に来る。
皿を2枚持ち、セシリーの分と自分の分の料理を取って行く。
セシリーは肉があまり好きではないため、魚と野菜が中心だ。
「ノア団長、あれも食べたいです。」
そう言って指差すのは果物が並ぶ場所。
相変わらず好きだなぁ、と側にある薄桃色の髪を見下ろす。
「果物はぁ、これを食べてからねぇ。」
綺麗に盛った皿を渡せば、ゲッと嫌な顔。
「ふふっ、セシリーの苦手な野菜入れちゃったぁ。」
そう言えば、キッと睨まれた。
そんな顔しても可愛いだけなのにねー、と不貞腐れるセシリーに笑った。
---<薬草>---
「あ、マンリョウが足りなぁい。」
薬草を保管している棚を除けば、今から作ろうとしているポーションに必要な薬草が足りなかった。
さて、どうしようかと辺りを見渡せば、ちょうどいい所に目的の人物がいた。
「セシリー!マンリョウ採ってきてぇ。」
「え⁉︎なんで私なんですか⁉︎」
「えー?可愛いからかなぁ?」
そう、怒るセシリーに言えば、は?意味わかんないんですけど。となんとも可愛くない反応。
「良いからー、早く行って来なよー。」
そう言って手に魔力を込めれば、セシリア行って来まーす!と元気の良いお返事。
うんうん、行ってらっしゃーい。と植物園に向かう背に手を振れば、アリア副団長からあまり妹をいじめないであげてください。と言われる。
心外だなぁ。立派な愛情表現なのにぃ。と今は閉じられた扉を見つめた。
「さて、どのくらいで帰ってくるかなー。」
どうせ、どっかで寄り道をするのだ。
40分したら迎えに行こうと決め、薬草の下ごしらえを開始した。
---<王宮>---
「あ、ノア団長。」
「ルシヨンじゃーん。最近良く会うねぇ。」
「そうですね。…今日はレオン団長に用事ですか?」
「いやぁ、違うよー。第一王子に呼ばれてるのー。」
「あぁ、なるほど。薬草関連のもの好きですからね。」
「そうだねぇ。」
「じゃあ、俺はこれで。…失礼します。」
「あ、ちょっと待ってぇ。」
「はい?」
「この間は、ケーキのお土産ありがとうねぇ。」
「あ、いえ。ちょうど街で見かけたもので。」
「うんうん、美味しかったよぉ。」
「あぁ、それは良かっt」
「ただぁ、セシリーにはその時ちょうどお使いに行かせててー、食べさせれなかったのぉ。」
「…え?」
「ごめんねぇ。あ、でもみんな美味しいって言ってたよぉ。」
「………。」
「じゃぁまたねぇ。」
「………ぜんっぜん良くないんだけど…。」
---<遠征>---
「ギャッ!いつの間に私の後ろに…⁉︎」
「わわっ!…ギャァァァァ‼︎虫!虫!」
「あっ!シャロン様ー!ご無事ですかー⁉︎怪我はありませんかー⁉︎」
「うわぁ…魔獣の血がついてしまった…。」
「あ!魔獣発見!ここから先は、このセシリアを倒さないと進めないわよ!」
「ふっふーん!見たか!これが私の実力だ!」
「ふふっ、セシリーは今日も可愛いねぇ。」
「…ノア団長。妹ばかり見てないで、仕事してもらって良いですか。」
---<似た者兄妹>---
「…あれ、ノア団長、ピアス変えたんですか?」
「あ、シャロンー。そうだよぉ、綺麗でしょー?」
「…セシリアとお揃いですか。」
「ふふっ、流石だねぇ。あたりだよぉ。」
「セシリアの耳にも貴方と色違いのピアスを見かけたので。」
「……よく見てるねぇ。」
「そうですかね。…それにしても、本当に仲良いですね。」
「ふふっ、僕に嫉妬されてもねぇ。…あ、ちなみにぃ、このピアス、セシリーが勝ってくれたんだよぉ。」
「……。」
「いつも素っ気ない態度もかわいいけどぉ、こう言う所はもっと可愛いよねぇ。」
「……………。」
「あ、でねぇ、この間はー、」
「…………………。」
---<遠征2>---
「セシリーがいないとぉ、やる気が出なーい。」
「…なんか前似たような台詞を聞いた気がする。」
「はぁ、もう早く終わらせて帰りましょー。」
「あぁ、そうだな。じゃあまず俺が、」
「えぇ?そんな時間も惜しいですよー。僕がぁ行って来まーす。」
「あ、ちょっと待て!ノア!」
「ふぅー。…さぁ、早く帰りましょーかぁ。」
「…なぁ、ノア。俺は今、お前が信じられないよ。」
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