6 / 107
1章
第5話 ちゅーとりある
しおりを挟む
2020/10/30に大幅に改訂しました。
~ ※ ~ ※ ~ ※ ~ ※ ~ ※ ~ ※ ~ ※ ~ ※ ~
昔っからゲームは好きだった。
特にRPGが好きだったが、ボス攻略よりもキャラをレベルMAXにしたり、スキルMAXにすることに喜びを感じるゲーマーだった。
だから如何に効率よく、かつ制限の中でキャラがもっとも活きるか、そんなプランを永遠に考えいて、それが楽しかった。
その癖は現実にまで影響を及ぼしたらしい。
最後には成長した部下に裏切られた。
だが、ずっと心の中で思っていたのだ。
自分好みの最強キャラを現実に育て上げたいと。
幸運にも【言霊】は、そんな俺にぴったりなスキルだった。
俺がこのアナストリアに残ることを決めたのも、それが理由だ。
けれど、正直に言うと、もうアナストリアには俺が手を貸し、育成させる人材はいないと思っていた。
今日――この村に来るまでは……。
「おお……。なんということじゃ……」
頭を抱えたのは、村長だった。
皆も一様に暗い顔をしている。
あのブラムゴンを追い払ったにも関わらずだ。
「ブラムゴン様を怒らせてしもうた。あの方は我々を許さないじゃろう」
村長は脂汗を流しながら、身体を震わせた。
なるほど。報復を恐れているのか。
無理もない。
ブラムゴンは暗黒大陸の支配者だった。
おそらく魔族以外の他種族を、恐怖によって治めてきたのだろう。
たとえ、その支配者が退散したとはいえ、それをすぐに払拭することは難しい。
そして何より重要なのは、その報復は必ずやってくるということだ。
「あの……」
俺が言葉をかける直前、鋭い声が村に響いた。
「何をケツの穴が小さいことを言ってんだい!」
皆の視線が俺から一気に、村の女性に向けられた。
なんという集落に1人ぐらいはいそうな、人の良さそうなオバちゃんだった。
「チャンスなんだよ、これは。みんな、ブラムゴンの統治に迷惑してたじゃないか。若い娘ばかり取られて。めぼしい食糧は持って行かれて。それをなんだい? あんたらは、またあの蛙野郎に戻ってきてもらって、同じ目に遭いたいのかい?」
「わしだって、嫌じゃ! 皆も同じ思いじゃろう。けれど、ブラムゴン様は我らをお許しにはならない。わしらは、人族は全滅するかもしれないんじゃぞ」
「それがブラムゴンに従ってても同じことだろう。遅いか早いかの違いだよ。そうじゃないのかい?」
村の女性は鋭く睨んだ。
村長だけじゃない。
集落のみんな、全員だ。
どうやら、絶望に打ちひしがられていたのは、村人全員じゃないらしい。
「それにブラムゴンよりも、よっぽど偉そうで、ハンサムな大魔王様があたしたちにいるじゃないか。まあ、あたしの好みじゃないけどね」
そう言いながら、女性は俺に色目を使う。
俺は苦笑いで躱しながら、皆に向き直った。
「絶対大丈夫です――って無責任に言えるほどじゃないですが、まずは俺を信じてくれないだろうか?」
「信じる?」
「ああ。そう……。信じてほしいんだ。自分たち――」
「わしらを?」
「そうだ。なんたってみんなは強い。確かに今は弱いけど、絶対強くなれる。いや――」
この大魔王の俺が、みんな強くしてみせる……!
俺は堂々と宣言した。
それまでどよめいていた村人が静まる。
ゆっくりと確実に俺の話を聞き始めた。
「俺が保証する。みんなは強くなれる。魔族より、あのブラムゴンよりも」
「しかし、大魔王様。その根拠を示していただかないと……」
「根拠はあるよ。彼女だ……」
俺はルナを指差す。
そのステータスを展開しながら、ブラムゴンの数値を地面に書いて、比べて見せた。
名前 : ルナ
レベル : 1/99
力 : 6
魔力 : 18
体力 : 5
素早さ : 7
耐久力 : 15
ジョブ : 聖女
スキル : 大回復LV1
名前 : ブラムゴン
レベル : 6/6
力 : 121
魔力 : 55
体力 : 200
素早さ : 185
耐久力 : 153
ジョブ : なし
スキル : 大跳躍LV5 毒吐きLV5
ステータスの見方は3つある。
1つは基礎能力だ。
すなわち『力』『魔力』『体力』『素早さ』『耐久力』だ。
これはレベルが上がることに上昇していく。
上昇する値は、種族であったり、年齢や男女の差、そして次に示すジョブによって異なる。
そのジョブは、言葉通り『職業』のことを差す。
種類は色々あって、俺もすべて知っているわけじゃない。
言わば人の潜在的に適した職業を表しているようだ。
恩恵は職業によって違う。
例えば、基礎能力に数値には出ない補正値が加わったり、その職業固有のスキルを覚えたりする。前述のように基礎能力の上昇値にも関わってくる。
ちなみにジョブに記載があることは、稀だ。
さらに職業の能力もピンキリで、ジョブがあっても弱いものも入れば、そのジョブを持っていることによって同じレベルの人間でも格段に差が付くこともある。
最後にスキルだ。
これは人固有、ジョブ固有の技術である。
中には魔法じみたこともできるスキルがあって、如何にも異世界という感じだ。
スキルは基本的にスキルを使用する回数や、使用する時の質によって変わるらしい。
回復系であれば、回復させる回数も重要だが、対象の怪我が深ければ深いほど、スキルの経験値が多くなるようになっている。
俺は基本的なことを説明した後、いよいよルナとブラムゴンの数値について説明した。
「ルナ、よく見て」
「は、はい……」
「確かにルナとブラムゴンの能力には差がある」
「そ、そうですね……」
「けれど、君がブラムゴンよりも勝っている数値がある。どこかわかるかい?」
「えっと…………」
ルナは戸惑うばかりだ。
どうやら数字の読み方がわからないらしい。
「よし。特別に教えてあげよう。それはレベルの上限だ。レベルの横に『1/99』という数値があるだろう。左の数値は現在のルナのレベル。右の数値はレベルの上限を表している。つまり、ルナはレベルを99まで上げることができるんだ」
ルナはポカンとするだけだ。
「簡単に言うとね。君には99回能力値が変わる可能性が残されているのに対して、ブラムゴンは6つしかないんだ」
「99回!」
今一度、ルナは自分のステータスを覗き見る。
それを見ながら、俺はルナに説明を続けた。
「それに、君の特徴はなんと言っても、ジョブがあることだ。これをレベル1の段階で持っている者は少ない。しかも、俺が見たことがない『聖女』というジョブを持っている。きっとレアだ。多分、SSRか星5だな」
「SSR? 星5?」
「ああ、ごめん。今のはこっちの話。つまり、とっても珍しいってことだ。何万分の1の確率。いや、もっとかもしれない。少なくとも、何十万体と名前を付けてきた俺に取って、初めて見るジョブだ。たぶん基礎能力に、強力な補正がかかってると思う。考察しないとわからないけど、かなり高いだろうね」
ルナは首を傾げる。
目も回っていた。
さすがに理解が追いつかないのだろう。
ゲーム知識だし、仕方がない。
「何より最初から『大回復』のスキルを持っているのが素晴らしいよ」
スキルには通常3段階あって、回復ならば『回復』→『大回復』→『超回復』というふうに強さによって名前が変わる。もちろん、効果もだ。
それぞれレベル6に到達すると、次の段階に進み、レベル1に戻るようになっている。
「これは俺の推測だけど、君はスキルの4段階目が期待できる。ジョブが『聖女』だからね。『超回復』のレベルが6になった時、レアスキルが発現するはずだ。うーん。実に楽しみ。早く君を鍛えてみたいね」
育成好きの血が騒ぐね。
弱キャラをコツコツ育てるのも好きだけど、強キャラを完膚なきまで強くして無双するのも、俺は好きだ。
ルナをどんな風に育てるか、今から楽しみだね。
「大魔王様?」
「あ、いや……なんでもないよ」
弱ったな。
俺、なんか変な顔になってなかっただろうか。
とりあえず気を取り直して、俺は総括を始める。
「つまり何がいいたと言うと、君は絶対に強くなる。ルナだけじゃない。みんなにも俺は名前を与えたいと思ってる。俺のスキル【言霊】は、人の潜在能力を暴くスキルだ。ルナの他にも隠された力を持っているかもしれない」
「それが大魔王様が言う、『強くなれる』っていう言葉なんだね」
先ほどの女性が口を開くと、俺は強く頷いた。
「そうだ。魔族なんかよりも、ずっとね」
なんと言っても、レベル上限99はかなり魅力的だ。
魔族はエヴノスの50が最高値だった。
おそらく種族によって、レベル上限が違うのだろう。
もしかしたら、人族は初期値が低い代わりに、レベル上限が高いかもしれない。
これからの成長値次第もあるけど、魔族よりも強くなるかもな。
まあ、何が言いたいかというと……。
「これは育成のしがいがありそうだ」
俺は思わず唇を舐めて、にんまりと悪魔のように笑うのだった。
~ ※ ~ ※ ~ ※ ~ ※ ~ ※ ~ ※ ~ ※ ~ ※ ~
引き続きよろしくお願いします。
~ ※ ~ ※ ~ ※ ~ ※ ~ ※ ~ ※ ~ ※ ~ ※ ~
昔っからゲームは好きだった。
特にRPGが好きだったが、ボス攻略よりもキャラをレベルMAXにしたり、スキルMAXにすることに喜びを感じるゲーマーだった。
だから如何に効率よく、かつ制限の中でキャラがもっとも活きるか、そんなプランを永遠に考えいて、それが楽しかった。
その癖は現実にまで影響を及ぼしたらしい。
最後には成長した部下に裏切られた。
だが、ずっと心の中で思っていたのだ。
自分好みの最強キャラを現実に育て上げたいと。
幸運にも【言霊】は、そんな俺にぴったりなスキルだった。
俺がこのアナストリアに残ることを決めたのも、それが理由だ。
けれど、正直に言うと、もうアナストリアには俺が手を貸し、育成させる人材はいないと思っていた。
今日――この村に来るまでは……。
「おお……。なんということじゃ……」
頭を抱えたのは、村長だった。
皆も一様に暗い顔をしている。
あのブラムゴンを追い払ったにも関わらずだ。
「ブラムゴン様を怒らせてしもうた。あの方は我々を許さないじゃろう」
村長は脂汗を流しながら、身体を震わせた。
なるほど。報復を恐れているのか。
無理もない。
ブラムゴンは暗黒大陸の支配者だった。
おそらく魔族以外の他種族を、恐怖によって治めてきたのだろう。
たとえ、その支配者が退散したとはいえ、それをすぐに払拭することは難しい。
そして何より重要なのは、その報復は必ずやってくるということだ。
「あの……」
俺が言葉をかける直前、鋭い声が村に響いた。
「何をケツの穴が小さいことを言ってんだい!」
皆の視線が俺から一気に、村の女性に向けられた。
なんという集落に1人ぐらいはいそうな、人の良さそうなオバちゃんだった。
「チャンスなんだよ、これは。みんな、ブラムゴンの統治に迷惑してたじゃないか。若い娘ばかり取られて。めぼしい食糧は持って行かれて。それをなんだい? あんたらは、またあの蛙野郎に戻ってきてもらって、同じ目に遭いたいのかい?」
「わしだって、嫌じゃ! 皆も同じ思いじゃろう。けれど、ブラムゴン様は我らをお許しにはならない。わしらは、人族は全滅するかもしれないんじゃぞ」
「それがブラムゴンに従ってても同じことだろう。遅いか早いかの違いだよ。そうじゃないのかい?」
村の女性は鋭く睨んだ。
村長だけじゃない。
集落のみんな、全員だ。
どうやら、絶望に打ちひしがられていたのは、村人全員じゃないらしい。
「それにブラムゴンよりも、よっぽど偉そうで、ハンサムな大魔王様があたしたちにいるじゃないか。まあ、あたしの好みじゃないけどね」
そう言いながら、女性は俺に色目を使う。
俺は苦笑いで躱しながら、皆に向き直った。
「絶対大丈夫です――って無責任に言えるほどじゃないですが、まずは俺を信じてくれないだろうか?」
「信じる?」
「ああ。そう……。信じてほしいんだ。自分たち――」
「わしらを?」
「そうだ。なんたってみんなは強い。確かに今は弱いけど、絶対強くなれる。いや――」
この大魔王の俺が、みんな強くしてみせる……!
俺は堂々と宣言した。
それまでどよめいていた村人が静まる。
ゆっくりと確実に俺の話を聞き始めた。
「俺が保証する。みんなは強くなれる。魔族より、あのブラムゴンよりも」
「しかし、大魔王様。その根拠を示していただかないと……」
「根拠はあるよ。彼女だ……」
俺はルナを指差す。
そのステータスを展開しながら、ブラムゴンの数値を地面に書いて、比べて見せた。
名前 : ルナ
レベル : 1/99
力 : 6
魔力 : 18
体力 : 5
素早さ : 7
耐久力 : 15
ジョブ : 聖女
スキル : 大回復LV1
名前 : ブラムゴン
レベル : 6/6
力 : 121
魔力 : 55
体力 : 200
素早さ : 185
耐久力 : 153
ジョブ : なし
スキル : 大跳躍LV5 毒吐きLV5
ステータスの見方は3つある。
1つは基礎能力だ。
すなわち『力』『魔力』『体力』『素早さ』『耐久力』だ。
これはレベルが上がることに上昇していく。
上昇する値は、種族であったり、年齢や男女の差、そして次に示すジョブによって異なる。
そのジョブは、言葉通り『職業』のことを差す。
種類は色々あって、俺もすべて知っているわけじゃない。
言わば人の潜在的に適した職業を表しているようだ。
恩恵は職業によって違う。
例えば、基礎能力に数値には出ない補正値が加わったり、その職業固有のスキルを覚えたりする。前述のように基礎能力の上昇値にも関わってくる。
ちなみにジョブに記載があることは、稀だ。
さらに職業の能力もピンキリで、ジョブがあっても弱いものも入れば、そのジョブを持っていることによって同じレベルの人間でも格段に差が付くこともある。
最後にスキルだ。
これは人固有、ジョブ固有の技術である。
中には魔法じみたこともできるスキルがあって、如何にも異世界という感じだ。
スキルは基本的にスキルを使用する回数や、使用する時の質によって変わるらしい。
回復系であれば、回復させる回数も重要だが、対象の怪我が深ければ深いほど、スキルの経験値が多くなるようになっている。
俺は基本的なことを説明した後、いよいよルナとブラムゴンの数値について説明した。
「ルナ、よく見て」
「は、はい……」
「確かにルナとブラムゴンの能力には差がある」
「そ、そうですね……」
「けれど、君がブラムゴンよりも勝っている数値がある。どこかわかるかい?」
「えっと…………」
ルナは戸惑うばかりだ。
どうやら数字の読み方がわからないらしい。
「よし。特別に教えてあげよう。それはレベルの上限だ。レベルの横に『1/99』という数値があるだろう。左の数値は現在のルナのレベル。右の数値はレベルの上限を表している。つまり、ルナはレベルを99まで上げることができるんだ」
ルナはポカンとするだけだ。
「簡単に言うとね。君には99回能力値が変わる可能性が残されているのに対して、ブラムゴンは6つしかないんだ」
「99回!」
今一度、ルナは自分のステータスを覗き見る。
それを見ながら、俺はルナに説明を続けた。
「それに、君の特徴はなんと言っても、ジョブがあることだ。これをレベル1の段階で持っている者は少ない。しかも、俺が見たことがない『聖女』というジョブを持っている。きっとレアだ。多分、SSRか星5だな」
「SSR? 星5?」
「ああ、ごめん。今のはこっちの話。つまり、とっても珍しいってことだ。何万分の1の確率。いや、もっとかもしれない。少なくとも、何十万体と名前を付けてきた俺に取って、初めて見るジョブだ。たぶん基礎能力に、強力な補正がかかってると思う。考察しないとわからないけど、かなり高いだろうね」
ルナは首を傾げる。
目も回っていた。
さすがに理解が追いつかないのだろう。
ゲーム知識だし、仕方がない。
「何より最初から『大回復』のスキルを持っているのが素晴らしいよ」
スキルには通常3段階あって、回復ならば『回復』→『大回復』→『超回復』というふうに強さによって名前が変わる。もちろん、効果もだ。
それぞれレベル6に到達すると、次の段階に進み、レベル1に戻るようになっている。
「これは俺の推測だけど、君はスキルの4段階目が期待できる。ジョブが『聖女』だからね。『超回復』のレベルが6になった時、レアスキルが発現するはずだ。うーん。実に楽しみ。早く君を鍛えてみたいね」
育成好きの血が騒ぐね。
弱キャラをコツコツ育てるのも好きだけど、強キャラを完膚なきまで強くして無双するのも、俺は好きだ。
ルナをどんな風に育てるか、今から楽しみだね。
「大魔王様?」
「あ、いや……なんでもないよ」
弱ったな。
俺、なんか変な顔になってなかっただろうか。
とりあえず気を取り直して、俺は総括を始める。
「つまり何がいいたと言うと、君は絶対に強くなる。ルナだけじゃない。みんなにも俺は名前を与えたいと思ってる。俺のスキル【言霊】は、人の潜在能力を暴くスキルだ。ルナの他にも隠された力を持っているかもしれない」
「それが大魔王様が言う、『強くなれる』っていう言葉なんだね」
先ほどの女性が口を開くと、俺は強く頷いた。
「そうだ。魔族なんかよりも、ずっとね」
なんと言っても、レベル上限99はかなり魅力的だ。
魔族はエヴノスの50が最高値だった。
おそらく種族によって、レベル上限が違うのだろう。
もしかしたら、人族は初期値が低い代わりに、レベル上限が高いかもしれない。
これからの成長値次第もあるけど、魔族よりも強くなるかもな。
まあ、何が言いたいかというと……。
「これは育成のしがいがありそうだ」
俺は思わず唇を舐めて、にんまりと悪魔のように笑うのだった。
~ ※ ~ ※ ~ ※ ~ ※ ~ ※ ~ ※ ~ ※ ~ ※ ~
引き続きよろしくお願いします。
0
お気に入りに追加
1,253
あなたにおすすめの小説
祝・定年退職!? 10歳からの異世界生活
空の雲
ファンタジー
中田 祐一郎(なかたゆういちろう)60歳。長年勤めた会社を退職。
最後の勤めを終え、通い慣れた電車で帰宅途中、突然の衝撃をうける。
――気付けば、幼い子供の姿で見覚えのない森の中に……
どうすればいいのか困惑する中、冒険者バルトジャンと出会う。
顔はいかついが気のいいバルトジャンは、行き場のない子供――中田祐一郎(ユーチ)の保護を申し出る。
魔法や魔物の存在する、この世界の知識がないユーチは、迷いながらもその言葉に甘えることにした。
こうして始まったユーチの異世界生活は、愛用の腕時計から、なぜか地球の道具が取り出せたり、彼の使う魔法が他人とちょっと違っていたりと、出会った人たちを驚かせつつ、ゆっくり動き出す――
※2月25日、書籍部分がレンタルになりました。
僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?
闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。
しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。
幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。
お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。
しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。
『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』
さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。
〈念の為〉
稚拙→ちせつ
愚父→ぐふ
⚠︎注意⚠︎
不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。
【魔力商人】の僕は異世界を商売繫盛で成り上がる~追放で海に捨てられた為、海上ギルド建てたら実力も売上も波に乗って異世界最強に~
きょろ
ファンタジー
飛ぶ鳥を落とす勢いで、たちまち一目を置かれる存在となったギルド【フレイムナイツ】
この剣と魔法の異世界では、数多の冒険者達が日々活躍していた。
基本は4人編成のパーティから始まるが、ランクや実績を重ねたパーティは人数を増やし、自分達でギルド経営をする事が多い。
この世界では、10歳になると全ての人間が“職種適正”を受け、その適正で【剣士】や【魔法使い】といった職種が決まる。そうして、決まった職種と生まれ持った魔力を合わせて冒険者となる人が多い。
そんな中で、パーティ結成から1年しか経たないにも関わらず、その確かな実力で頭角を現してきたギルド……フレイムナイツー。
ギルドには【剣士】【魔法使い】【ヒーラー】【タンク】等の花形の職種が当然メインだが、ギルド経営となるとその他にも【経営】【建設】【武器職人】等々のサポート職種もとても重要になってくる。
フレイムナイツのマスターで剣士の『ラウギリ・フェアレーター』
彼を含めた、信頼できる幼馴染み4人とパーティ結成したのが全ての始まり―。
ラウギリの目標は異世界一の最強ギルドを築き上げる事。
実力も仲間も手に入れ、どんどん成長していくラウギリとその仲間達が織り成す怒涛の異世界成り上がりストーリー!!
………ではなく、
「無能で役立たずなお前はもういらねぇ!俺のギルドの邪魔だ!消え失せろッ!」
「え……そんな……嘘だよね……?僕達は幼馴染みで……ここまで皆で頑張ってきたのに……!」
「頑張ったのは“私達”ね!【商人】のアンタは何もしていない!仕方なくお世話してあげてたのよ。アンタはもう要らないの」
信じて疑わなかったラウギリと幼馴染達……。仲間達から突如お荷物扱いされ、挙句にギルド追放で海のど真ん中に放り棄てられた【商人】担当、『ジル・インフィニート』のお話――。
「そういえば……ギルドって沢山あるけど、この“海”には1つも無いよね……」
役立たずと捨てられたジルであったが、開花した能力と商才で1からギルドを立ち上げたら何故か実力者ばかり集まり、気が付いたら最強勢力を誇る異世界No.1のギルドになっちゃいました。
婚約破棄された人魚に蛙と融合した武術家、剣を抜けない最強剣士に追放された聖女から訳アリ悪役令嬢までその他諸々……。
変わり者だが実力者揃いのジルのギルドは瞬く間に異世界を揺るがす程の存在となり、国の護衛から魔王軍との戦いまで、波乱万丈な日々がジル達を迎える―。
転生させて貰ったけど…これやりたかった事…だっけ?
N
ファンタジー
目が覚めたら…目の前には白い球が、、
生まれる世界が間違っていたって⁇
自分が好きだった漫画の中のような世界に転生出来るって⁈
嬉しいけど…これは一旦落ち着いてチートを勝ち取って最高に楽しい人生勝ち組にならねば!!
そう意気込んで転生したものの、気がついたら………
大切な人生の相棒との出会いや沢山の人との出会い!
そして転生した本当の理由はいつ分かるのか…!!
ーーーーーーーーーーーーーー
※誤字・脱字多いかもしれません💦
(教えて頂けたらめっちゃ助かります…)
※自分自身が句読点・改行多めが好きなのでそうしています、読みにくかったらすみません
転生してギルドの社畜になったけど、S級冒険者の女辺境伯にスカウトされたので退職して領地開拓します。今更戻って来いって言われてももう婿です
途上の土
ファンタジー
『ブラック企業の社畜」ならぬ『ブラックギルドのギル畜』 ハルトはふとしたきっかけで前世の記憶を取り戻す。
ギルドにこき使われ、碌に評価もされず、虐げられる毎日に必死に耐えていたが、憧れのS 級冒険者マリアに逆プロポーズされ、ハルトは寿退社(?)することに。
前世の記憶と鑑定チートを頼りにハルトは領地開拓に動き出す。
ハルトはただの官僚としてスカウトされただけと思っていたのに、いきなり両親に紹介されて——
一方、ハルトが抜けて彼の仕事をカバーできる者がおらず冒険者ギルドは大慌て。ハルトを脅して戻って来させようとするが——
ハルトの笑顔が人々を動かし、それが発展に繋がっていく。
色々問題はあるけれど、きっと大丈夫! だって、うちの妻、人類最強ですから!
※中世ヨーロッパの村落、都市、制度等を参考にしておりますが、当然そのまんまではないので、史実とは差異があります。ご了承ください
※カクヨムにも掲載しています。現在【異世界ファンタジー週間18位】
お持ち帰り召喚士磯貝〜なんでも持ち運び出来る【転移】スキルで異世界つまみ食い生活〜
双葉 鳴|◉〻◉)
ファンタジー
ひょんなことから男子高校生、磯貝章(いそがいあきら)は授業中、クラス毎異世界クラセリアへと飛ばされた。
勇者としての役割、与えられた力。
クラスメイトに協力的なお姫様。
しかし能力を開示する魔道具が発動しなかったことを皮切りに、お姫様も想像だにしない出来事が起こった。
突如鳴り出すメール音。SNSのメロディ。
そして学校前を包囲する警察官からの呼びかけにクラスが騒然とする。
なんと、いつの間にか元の世界に帰ってきてしまっていたのだ!
──王城ごと。
王様達は警察官に武力行為を示すべく魔法の詠唱を行うが、それらが発動することはなく、現行犯逮捕された!
そのあとクラスメイトも事情聴取を受け、翌日から普通の学校生活が再開する。
何故元の世界に帰ってきてしまったのか?
そして何故か使えない魔法。
どうも日本では魔法そのものが扱えない様で、異世界の貴族達は魔法を取り上げられた平民として最低限の暮らしを強いられた。
それを他所に内心あわてている生徒が一人。
それこそが磯貝章だった。
「やっべー、もしかしてこれ、俺のせい?」
目の前に浮かび上がったステータスボードには異世界の場所と、再転移するまでのクールタイムが浮かび上がっていた。
幸い、章はクラスの中ではあまり目立たない男子生徒という立ち位置。
もしあのまま帰って来なかったらどうなっていただろうというクラスメイトの話題には参加させず、この能力をどうするべきか悩んでいた。
そして一部のクラスメイトの独断によって明かされたスキル達。
当然章の能力も開示され、家族ごとマスコミからバッシングを受けていた。
日々注目されることに辟易した章は、能力を使う内にこう思う様になった。
「もしかして、この能力を金に変えて食っていけるかも?」
──これは転移を手に入れてしまった少年と、それに巻き込まれる現地住民の異世界ドタバタコメディである。
序章まで一挙公開。
翌日から7:00、12:00、17:00、22:00更新。
序章 異世界転移【9/2〜】
一章 異世界クラセリア【9/3〜】
二章 ダンジョンアタック!【9/5〜】
三章 発足! 異世界旅行業【9/8〜】
四章 新生活は異世界で【9/10〜】
五章 巻き込まれて異世界【9/12〜】
六章 体験! エルフの暮らし【9/17〜】
七章 探索! 並行世界【9/19〜】
95部で第一部完とさせて貰ってます。
※9/24日まで毎日投稿されます。
※カクヨムさんでも改稿前の作品が読めます。
おおよそ、起こりうるであろう転移系の内容を網羅してます。
勇者召喚、ハーレム勇者、巻き込まれ召喚、俺TUEEEE等々。
ダンジョン活動、ダンジョンマスターまでなんでもあります。
異世界転生したらよくわからない騎士の家に生まれたので、とりあえず死なないように気をつけていたら無双してしまった件。
星の国のマジシャン
ファンタジー
引きこもりニート、40歳の俺が、皇帝に騎士として支える分家の貴族に転生。
そして魔法剣術学校の剣術科に通うことなるが、そこには波瀾万丈な物語が生まれる程の過酷な「必須科目」の数々が。
本家VS分家の「決闘」や、卒業と命を懸け必死で戦い抜く「魔物サバイバル」、さらには40年の弱男人生で味わったことのない甘酸っぱい青春群像劇やモテ期も…。
この世界を動かす、最大の敵にご注目ください!
あの、神様、普通の家庭に転生させてって言いましたよね?なんか、森にいるんですけど.......。
▽空
ファンタジー
テンプレのトラックバーンで転生したよ......
どうしようΣ( ̄□ ̄;)
とりあえず、今世を楽しんでやる~!!!!!!!!!
R指定は念のためです。
マイペースに更新していきます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる