上 下
158 / 165
Chapter12:クリスマスの夜に

★8

しおりを挟む
「ブラストラップ、すごく似合ってるよ。可愛い♡」

 私の肩にかかっている黒のブラストラップを褒めた直後に

「んぅ♡」

 あおくんの唇がそこにチュッと触れた。

「今日のニットに合ってるし、はなはオフショルのトップスが似合うなぁって感じたよ」

 褒め言葉はくすぐったくもあるし……

「またオフショル、流行るみたいだからストラップ着けるの楽しみだよ」
「そうなんだぁ流行るんだ?」
「うん、ショップ店員やってる音羽ちゃんが言ってたの。『来年の春夏はオフショルのアイテムが激増するらしい』って」
「じゃあちょうど良かったんだね♪」
「ユタカさんは知ってたんじゃない? 美容師さんだからファッションの流行に敏感そうだもん」
「確かに! あの時ユタカさんに会えてラッキーだったかも」

 もらったばかりのクリスマスプレゼントをこれからのファッションに使えると思うと嬉しくもある。


「でも春夏かぁ……まだまだ先かなぁ」

 あおくんはまたブラストラップにチュッて口付ける。

「あっ、オフショルのニットはこの冬いっぱい着るよ! だって着たくてたまらなかったんだもん。あおくんのおかげでこれからは遠慮なく買えるからね」

 そのセクシーな仕草にドキドキしながらも、気兼ねなく好みの服を着れる嬉しさを告げると

「うん、クリスマスプレゼントだしせっかくなら冬にいっぱい眺めたいかも。はなの肩からお花のストラップが見えるとこ」

 あおくんはまたチュッチュッと連続で肩をキスしてきて

「んっ……」
「外に出る時はね、コートやストールで首から肩を隠すの。で、2人っきりになった時にだけブラストラップお披露目って感じ。
 そういうの、すっごく萌える♡」
「やぁん♡」

 酔っ払っているんだろうなと心配しながらも心地良い感触に酔いしれ、私は両脚をスリスリと擦り合わせる。

「いっぱいオフショル着てね、はな。ブラストラップ、俺にいっぱいいっぱい見せて♡」

 あおくんの肌も唇も温かくて、すっごくすっごく気持ちいい。
 擦り合わせている脚と脚の間にあおくんの硬いモノがツンツンスリスリと当たってるのもまた気持ちよくて内股がしっとりとしてきてしまう。

(酔っ払ってるあおくん、いつもよりセクシーですっごく良いかも♡)

 あおくんはもう全裸になっていた。熱い肌が半裸の私と触れ合っているのは本当に心地よいし、ゆるゆると融けていくバターになったような感じがして幸福感が湧き上がってくる。

(あおくん……私に遠慮してお酒飲まないようにしていたのはなんでだろう? まさやんさんとは飲みに行ってるんだよね?)

 トロトロに気持ち良くなっている中、私はなんでクリスマスマーケットの場でもノンアルの飲み物を望んだのか、あおくんの行動が気にかかっていた。

「はなぁ♡ 大好き♡」
「んふうぅん♡ 私もぉ♡」
「えへへ♡ 嬉しい♡」
「えへへ♡」

 今だって、えっちな雰囲気になってはいるものの激しい行為にはなっていないしむしろすっごく楽しめている。

(言葉遣いはいつもと同じくらい優しいままだしお酒で失敗する事もなさそう……)

「はな、うつ伏せになってみて」

 あおくんは私に体の向きを指定してきたけど、「命令」じゃなくて「お願い」ってニュアンスだ。あくまで優しい言葉遣いで私に無理のないよう配慮してくれる感じがする。

「うん」

 私は、彼の言われた通りにうつ伏せへと体勢を変え背中を天井に向けると

「ありがと♡ はな♡」

 わざわざそれだけの為に「ありがとう」なんて言ってくれる彼の優しさにキュンキュンきた。

(あおくんはノンアルのホットワインを飲みたがったのって、あの時の話にあったように「私が20歳の誕生日になってないから」くらいの理由なんだろうな。特別大きな理由があるんじゃなくて、あくまで歳下の私に合わせるっていう配慮みたいな理由っていうか)

 うつ伏せになった私の背中へ、あおくんの温かな手のひらがふわふわと触れる。

 結局はアルコール入りのホットワインを飲んでしまったんだろうけど、注文段階ではちゃんと「はなの誕生日が来るまではノンアル」ってマイルールをきちんと課していたんだし、たとえお酒を飲んだからといって人格が変わるわけでもないと理解出来たから、そのふわりふわりとした触り方に身を完全に預けていたら

「えへへ……なめちゃお♡」
「!!」

 あおくんがペロッと私の背中を舐めて

「んふふ♡」

 ベロベロペチャペチャとした水音が立つ度に

「あっ」

「やぁ」

「んひぃ♡」

 こっちも甲高くて変な声が漏れ出てしまう。

「はな、背中気持ちいい? 感じちゃう?」

 私を覆い被さるようにあおくんの体が重なろうとしていて

「あぅぅ♡」
「えっちな気分になる?」

 お尻のワレメにあおくんの硬いモノ、耳の穴に向かってあおくんの熱い吐息がほぼ同時に触れてきたから

「ああぁぁぁぅぅぅ♡」

 返事になってないような声をあげ、全身をビクビクと振るわせ

(んあぁ……イッちゃったぁ)

 ハァハァと息を切らせながら、本番エッチの前に絶頂してしまった事に恥ずかしくなった。
 
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

校長室のソファの染みを知っていますか?

フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。 しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。 座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る

車の中で会社の後輩を喘がせている

ヘロディア
恋愛
会社の後輩と”そういう”関係にある主人公。 彼らはどこでも交わっていく…

幼なじみとセックスごっこを始めて、10年がたった。

スタジオ.T
青春
 幼なじみの鞠川春姫(まりかわはるひめ)は、学校内でも屈指の美少女だ。  そんな春姫と俺は、毎週水曜日にセックスごっこをする約束をしている。    ゆるいイチャラブ、そしてエッチなラブストーリー。

【R18】カッコウは夜、羽ばたく 〜従姉と従弟の托卵秘事〜

船橋ひろみ
恋愛
【エロシーンには※印がついています】 お急ぎの方や濃厚なエロシーンが見たい方はタイトルに「※」がついている話をどうぞ。読者の皆様のお気に入りのお楽しみシーンを見つけてくださいね。 表紙、挿絵はAIイラストをベースに私が加工しています。著作権は私に帰属します。 【ストーリー】 見覚えのあるレインコート。鎌ヶ谷翔太の胸が高鳴る。 会社を半休で抜け出した平日午後。雨がそぼ降る駅で待ち合わせたのは、従姉の人妻、藤沢あかねだった。 手をつないで歩きだす二人には、翔太は恋人と、あかねは夫との、それぞれ愛の暮らしと違う『もう一つの愛の暮らし』がある。 親族同士の結ばれないが離れがたい、二人だけのひそやかな関係。そして、会うたびにさらけだす『むき出しの欲望』は、お互いをますます離れがたくする。 いつまで二人だけの関係を続けられるか、という不安と、従姉への抑えきれない愛情を抱えながら、翔太はあかねを抱き寄せる…… 托卵人妻と従弟の青年の、抜け出すことができない愛の関係を描いた物語。 ◆登場人物 ・ 鎌ヶ谷翔太(26) パルサーソリューションズ勤務の営業マン ・ 藤沢あかね(29) 三和ケミカル勤務の経営企画員 ・ 八幡栞  (28) パルサーソリューションズ勤務の業務管理部員。翔太の彼女 ・ 藤沢茂  (34) シャインメディカル医療機器勤務の経理マン。あかねの夫。

【R18 大人女性向け】会社の飲み会帰りに年下イケメンにお持ち帰りされちゃいました

utsugi
恋愛
職場のイケメン後輩に飲み会帰りにお持ち帰りされちゃうお話です。 がっつりR18です。18歳未満の方は閲覧をご遠慮ください。

隣の席の女の子がエッチだったのでおっぱい揉んでみたら発情されました

ねんごろ
恋愛
隣の女の子がエッチすぎて、思わず授業中に胸を揉んでしまったら…… という、とんでもないお話を書きました。 ぜひ読んでください。

お兄ちゃんが私にぐいぐいエッチな事を迫って来て困るんですけど!?

さいとう みさき
恋愛
私は琴吹(ことぶき)、高校生一年生。 私には再婚して血の繋がらない 二つ年上の兄がいる。 見た目は、まあ正直、好みなんだけど…… 「好きな人が出来た! すまんが琴吹、練習台になってくれ!!」 そう言ってお兄ちゃんは私に協力を要請するのだけど、何処で仕入れた知識だかエッチな事ばかりしてこようとする。 「お兄ちゃんのばかぁっ! 女の子にいきなりそんな事しちゃダメだってばッ!!」 はぁ、見た目は好みなのにこのバカ兄は目的の為に偏った知識で女の子に接して来ようとする。 こんなんじゃ絶対にフラれる! 仕方ない、この私がお兄ちゃんを教育してやろーじゃないの! 実はお兄ちゃん好きな義妹が奮闘する物語です。 

【R18】彼の精力が凄すぎて、ついていけません!【完結】

茉莉
恋愛
【R18】*続編も投稿しています。 毎日の生活に疲れ果てていたところ、ある日突然異世界に落ちてしまった律。拾ってくれた魔法使いカミルとの、あんなプレイやこんなプレイで、体が持ちません! R18描写が過激なので、ご注意ください。最初に注意書きが書いてあります。

処理中です...