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 とろみがあって濃厚なキス。
 りょーくんの唾液をコクンと呑み込んだだけで、私の体はエッチな反応をし始めた。

(今日はこのままエッチしちゃうのかなぁ……)

 体はクタクタなんだけど、りょーくんとの間には既にエッチな空気感が漂っているし、私も私でエッチしたい気持ちもある。

「んふうぅ」

 舌先をくすぐられ、すぐに私の体がビクビクッと反応する。 

「あーちゃん感じ過ぎ♡」

 私のビクビク反応に、りょーくんは揶揄からかいの笑みを浮かべ嬉しそうな声を出している。

(私がキスで感じちゃうの、りょーくん分かってる癖に……)

「俺ね、あーちゃんにケーキやプレゼントでお祝いしてもらったら休みが終わるまでずーっとあーちゃんとくっついていたいんだ♡」

 唇が離れたと思ったら、熱い舌が首筋にペタッとくっつき、ぬらぬらと這い回る。

「っはあぁん♡」
「店長に言って、俺もちゃんとその2日間は休みにしてもらうから♡」
「んやあぁ♡」
「あーちゃんの気持ちいいところをいっぱいキスして、ナデナデして、いっぱいいっぱい……気持ち良くなろうね♡」

 りょーくんの興奮した呼吸や声が耳に全部伝わっていて、それだけで絶頂してしまいそうだ。

「あはぁん……やぁん……♡」

 それなのにりょーくんの舌はスルスルと鎖骨を滑っていってどんどん私の体を責め立てていく。


 片手で部屋着のファスナーを下され、もう片方の手でブラのホックを外されて……。

「相変わらず、おっきくてとーっても美味しそう♡」

 りょーくんはうっとりとした目つきになって、胸全体を揉みながらその頂点に吸い付いた。

「ああっ!」

 強い刺激に私の背中が弓形ゆみなりになる。

 りょーくんは私が逃げられないように腕や脚を抑えて、胸の刺激を一層強めていく。
 
「んっ……っん」
「ああん!……んっ、やっ……!っああぁんっ♡」

 そんなにチュウチュウ乳首を吸っても何も出てこないのに、緩急をつけてそこばかり攻めるりょーくん。

(やだぁ……そんなにしたらお股が濡れちゃう)

 モジモジと内股をり寄せる私の反応に気付いた彼は、尚も粒を舌で転がしながら器用に部屋着のズボンを脱がせ私の両脚を大きく開いた。





 エッチの最中、りょーくんはずっと私に甘い言葉を沢山掛けてくれた。

「ふぁ……ああああああっ♡」
「好きだよ……あーちゃんっ大好きだよ♡」
「んあぁっ♡」
「普段のあーちゃんも、キスでトロトロ顏になってるあーちゃんも、エッチなあーちゃんも……おっきな胸を揺らしながらアンアン言ってくれるあーちゃんもっ……! ぜんぶ、ぜんぶ好きっ……!!」

「っああっ!!」

「あーちゃんは……俺の……っ!!」

 りょーくんの硬いモノが奥にガツガツ当たって少し痛い。

「ぐうぅっ!!」

 全身に力を込めて痛みを我慢していると

「あああっ……っ………あ」
「っ!!」
「はぁっ……はぁっ、はあああああ……」

 りょーくんが大きく息を吐いて、動きが止まった。

(中で……りょーくんのが出てる……)

 ゴム越しとはいえ、私の奥の方でビュクビュクとした感覚がして恥ずかしくなる。



 その後何回か軽く腰を揺らされて、ゆっくりとりょーくんの腰が私から離れていった。


「はぁ……はぁ……はぁ……はぁ……はあぁ」
「はあ……はあ……はぁっ……はあっ……はあっ」

 りょーくんの顔が近付いて……2人の息が重なる。

「っ」

 りょーくんはまた私の唇を軽く吸うと……

「ぁ」

 ハアハアと息を切らせながら、私の耳元に彼は顔をうずめる。

「どうしよう…………あーちゃんが大好き過ぎて狂いそう」
「……っはぁ……私……も」

 りょーくんと同じく私も息を切らせながら返事をする。

「あーちゃんも狂っちゃうの?」

 聞き返されたので、今度は大きく頷いた。

「私も……りょーくんの事、大好き過ぎるから」

 りょーくんは嬉しそうに微笑み、私の耳に唇を寄せる。

「でも、絶対に俺の好きの方が勝ってる♡」

 私の耳の中に彼のイケボがめいいっぱい響いて、全身がピクンピクンと揺れた。


 それから、本当に小さな声で……

「だから、嫌われたくないんだ」

 と、彼は呟いていた。

「ね、りょーくん」

 上原さんから聞いたりょーくんのご家族の話を思い出して、彼の頭を優しく撫でる。

「私……こんなにりょーくんの事が大好きなんだから、嫌いになんかなれないよ」

(上原さんの言う通り、りょーくんは私に嫌われたくないって思ってるんだ)

「それ、本当?」

 私に問う彼の声が震えている。

「本当だよ。だってりょーくんが大好きで、大好きで……恥ずかしくなることもあるけど、りょーくんになら何されても平気なんだよ」
「……」
「りょーくんは、とても優しい人だから」
「優しくなんか、ないよ」
「りょーくんは優しいよ。だから、お誕生日はりょーくんの大好きなお料理作って、りょーくんが一番食べたいケーキ買って、プレゼントも渡して……思い出に残るようかお祝いにしようね」

 頭を撫でる手を止めないまま私が言うと、りょーくんは「うん」と頷いてくれた。

 頷くりょーくんを確認して……
 私はりょーくんの全てをいつか知ったとしても、逃げる事なく彼に嫌悪する事もなく、必ず受け止めようと、心に決めた。


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