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第四部 隔裡奇幕 ━━第十二章━━
━━ 偏執ﾉ妨ｹﾞ ━━
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━━その者は、立ち尽くしていた。
脈打つ息吹を前に、臆することなく、退くこともなく、眼前の魅力に取りつかれていた。
未だかつて経験したことのない未知なる存在が、すぐ手の届くところにある。
そう考えただけで、胸が踊った。
長い年月を経て、脳が弾け飛ぶ程の高揚を久しく感じていなかったためか、あまりの快感に酔い痺れていた。
しばらく余韻に浸り、ゆっくりと動き出す。
踏み確かめるかのように進んでいくと、障害がその者の歩みを阻む。
しかし、欲望に支配された者は、更に心を満たすため、両腕を差し出した。
大いなる力に押し返されそうになるが、服が裂けようとも、皮膚が剥がれようとも、動じることはない。
圧に逆らい、やがて、触れた箇所から波紋が生まれた。
不動の門が、遂に開かれたのだ━━。
脈打つ息吹を前に、臆することなく、退くこともなく、眼前の魅力に取りつかれていた。
未だかつて経験したことのない未知なる存在が、すぐ手の届くところにある。
そう考えただけで、胸が踊った。
長い年月を経て、脳が弾け飛ぶ程の高揚を久しく感じていなかったためか、あまりの快感に酔い痺れていた。
しばらく余韻に浸り、ゆっくりと動き出す。
踏み確かめるかのように進んでいくと、障害がその者の歩みを阻む。
しかし、欲望に支配された者は、更に心を満たすため、両腕を差し出した。
大いなる力に押し返されそうになるが、服が裂けようとも、皮膚が剥がれようとも、動じることはない。
圧に逆らい、やがて、触れた箇所から波紋が生まれた。
不動の門が、遂に開かれたのだ━━。
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