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真実とは作るものである
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しばらくすると、お父様が謁見の間へ戻って来た。
「アーリス、この詮議が終わったら陛下から大事なお話しがある。」
「分かりました。」
短い応えの後、直ぐに陛下が謁見の間に入られた。
「それでは、詮議を始める。ゲラン、亡骸の鑑定結果はどうなった。」
「はい。骨だけでした為、思ったより難航しました。まずジョセフィン・サマーズ様に骨から想像できる生前の顔を肖像画を描いていただきました。それを基にライディンの血縁関係者や友人達に確認したところ、ライディンであると証言を複数人から得ました。」
ジョセフィン様は有名な宮廷画家だ。骨から生前の顔を絵に描くなんて・・・数えきれないほどの人物画を描いてきた、彼にしか出来ないことだろう。
陛下の手元には羊用紙で描かれたような複数の絵が届けられた。陛下は一通り見やると大臣達に渡した。その絵を見ながらザワザワする大臣達を右手で制すると、陛下は話を続けた。
「なるほど、それで?他には何がわかったか?」
「肖像画とは別に、ダリスを含め血縁関係者の血と亡骸の骨を削った際に出た粉をマルゴに鑑定を依頼しました。マルゴ曰く、血縁関係にある人物に間違いないそうです。」
(マルゴ?どなたかしら?)記憶を探るがマルゴという名に心当たりが無かった。不在だった3年間の間に王宮に取り立てられた方かもしれない。そう考えると3年間の不在は長い期間だったと改めて感じた。
「わかった。他には何かあるか?」
「骨を組み合わせて身長を計りました。実家に残されていたライディンの服の丈を計りましたが、ライディンの身長で着る身丈とほぼ同じでした。調査結果は以上となります。」
「ふむ。亡骸から得られた情報、先日の『夢渡り』のアーリス嬢の証言、使用された毒、魔法陣・・・辿っていくと全てライディンを示している。アーリス嬢の事件は、ライディンが犯人であったと確定する。」
陛下が断じたちょうどその時、羊用紙に描かれた絵がアーリスの元に届いた。
そこには、ライディンにそっくりとまでは言えなかったが、ライディンの面影のある肖像画が描かれていた。(ライディン・・・貴方どうしてこんなことを・・・)彼の肖像画を見ながら改めて複雑な想いが込み上げてきた。
「犯人は既に故人であるゆえ、処罰することはできぬ。アーリス嬢が望めば、血縁関係者に責を負うようにすることは可能だ。アーリス嬢は望むか?」
「陛下、私はそのような事は望みません。血縁関係者の方達には、なんら咎はございません。私の望みは・・・ライディンの亡骸を家族の方にお渡しいただきたい。それだけでございます。」
陛下はわかったと言って鷹揚に頷いてくださった。
侍従によって肖像画は回収された。ザワザワしてきた大臣達に向かい、静かにするよう陛下がまた右手で制した。
「皆の者、既に承知しているはずだが詮議の内容は他言無用。漏らせば処罰対象となる。特にアーリス嬢のことは秘匿事項だ。1部でも漏らした場合は、厳重に処罰する。また、前回の詮議の後にアーリス嬢とダリスに詰め寄った者がいたようだが、また、同様のことがあれば、こちらも厳重に処罰する。よく覚えておけ。」
前回、ダリスとアーリスに詰め寄った大臣達の顔色がサッと蒼白になった。ザワついていた場がシーンと静まり返った。
「事実関係は全て確認し、証拠は揃った。だが・・・」
陛下は考え込むように、顎に手を当てゲラン様を見た。
「我々は物証を見ているから確信が有るが、真実を正直に語ったところで信じる者がいるだろうか?特に口さがない夫人たちは、有ること無いことを騒ぎ立てそうだ・・・そもそも、アーリス嬢は幽霊の花嫁と言われていた。幽霊達がアーリス嬢を助けたなど話せば、余計な騒動となりアーリス嬢が巻き込まれ兼ねない。ゲラン、何か考えはあるか?」
確かに幽霊に助けられたと言っても、信じてくれる人はなかなか居ないだろう。ましてや3年後に忽然と現れたなんて、話し的に無理がある。そう考えた時にゲラン様が口を開いた。
「アーリス様は3年間の記憶がございません。社交界に復帰出来たとして、その穴を埋めることは出来ない。いっそ、嘘を混じえて本当のことを流布すればよいのでは?」
「ゲランどういうことだ。」
「幸い死人に口なしといいますので。あの毒婦の呪いとすれば良いのではないかと。」
「ナターシャか。」
「はい。以下のような内容はいかがでしょうか。
『・ナターシャは自らが捕まった時は、アーリス様を殺害するように手配していた。また、アーリス嬢に不幸になるよう呪いも掛けていた。
・アーリス様は公爵家で刺客に毒を盛られた。だが、王宮に運び込まれた時には実はまだ息があった。
・殺し損ねたと思った刺客が礼拝堂で再びアーリス様襲ったが、神の怒りに触れ礼拝堂に雷が落ちた。礼拝堂にあった骸は神の怒りに触れた刺客のものだった
・神はアーリス様を助けるため、ナターシャの呪いが解ける3年後に移動させた。』簡単に言えばこんなシナリオです。」
「ゲラン、その話だと色々辻褄が合わないが・・・。」
「所々に本当のことを混ぜれば、全てに辻褄が合わなくても良いのです。礼拝堂に雷が落ちたのは事実、アーリス様が現れたのも同じ場所。あの日雷が落ちたのは、使用人を含め大勢が目撃しています。なんと言っても、3年前の衣装を着たアーリス様自身を多くのものが目撃しています。この話には、重要な点が3つあります。
1つには、この出来事がアーリス様のせいではなくあの事件のナターシャが原因であり、あくまで被害者であること。
1つには、アーリス様が幽霊等の忌避すべき存在ではなく、神に守られた貴い存在であること。
1つには、3年間の記憶は無くても決して瑕疵などはなく、社交界で謗られる恐れが少なくなることです。
様は真実は作れば良いのです。・・・"悲劇の王子の呪い"のように。」
アーリスはポカンと口を開けて聞いていた。最初に会って気絶したメイド達を思い出す。確かにあの時は忌避された忌むべき存在と捉えられていたと思う。
「そうか。だが、それを余が流布するには・・・教会がうるさそうだ。」
「はい。この話は真実はこうだったとまことしやかに流される"噂です。"王宮に入り込んでいる間諜や噂好きの淑女達、使用人達に流布するのです。私の予想では、あっという間にこの噂は他国まで流れることでしょう。」
「教会がこの件を審議にきたらなんと応える。」
「それもまた、事実を述べられば良いかと。3年前に別の遺体と間違えられて行方不明になっていた令嬢が見つかった。令嬢はその間の記憶がなく、3年前の衣服を着ていた。人知を超えた加護を感じずにはおれません。と。余計なことは言わず、踏み込ませぬよう。噂はあくまでも噂だとシラをきるのです。」
「なるほど・・・」
「アーリス様の今後を考え、同情を誘うこと、神秘的な何かが、アーリス様を守ったと思わせるように誘導した方がよろしいかと。」
「ウーム、だが、そんなに上手くゆくか?所詮噂は噂に過ぎぬだろう。」
「人は皆、聞きたいことしか耳に残さぬものです。人の悲劇は甘く蜜の味であり、神の奇跡は心を揺さぶります。幸い3年前のあの事件は大事件だった為、皆覚えています。問題はないでしょう。万が一、アーリス様への悪辣な噂が出たら潰します。我々の意図したい内容で流布することを許可いただければ即刻、取り掛かります。また、社交界の口さがないご夫人方は、幸いこの場にいるもの達の伴侶が大半です。各々方、ご自分の夫人たちにキチンと真実を正しく伝えるようお願いいたしますよ。もし、アーリス様への悪辣な噂がご夫人たちから流れたら・・・その時はどうなるかわかりますね。」
ゲラン様はニッコリと微笑みながら大臣達一人一人をゆっくりと見つめた。ゲラン様の威圧する様な黒い微笑みに大臣達はコクコクと首を人形のように縦に振った。中にはゲラン様と目が合ったのか、ヒッと言っている声も聞こえた。
「ふむっ・・・人心を操るにはその方が良いかも知れぬ・・・。民草は昔から、悲劇的で劇的な話を好むと聞く。分かった。そなたに任せよう。」
「ありがとうございます。」
「では、下がれ。即刻取り掛かれ。」
「はっ。御前失礼致します。」
ゲラン様はサッと謁見の間から姿を消した。
今度は、陛下が大臣達を睨め付けた。
「皆の者、分かっているな」
大臣達は、先程の再現のようにコクコクと首を縦に振った。
「では本日の詮議は終了とする。イソラ公爵、アーリス嬢にはまだ話がある。その他の者は皆下がれ、ご苦労であった。」
大臣達がワラワラと謁見の間を退室する中、侍従に呼ばれお父様と共に陛下の執務室に向かって行った。
(真実は作るものである・・・か。)
それは、真実を得てから初めて言えることなのだろうと思った。ゲラン様の仰ってくださったように、この真実はきっと私を守ってくれるだろう。理由は分からないが、そんな風に感じられた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
大変遅くなりました<(_ _)>〈 ゴン!〕
「アーリス、この詮議が終わったら陛下から大事なお話しがある。」
「分かりました。」
短い応えの後、直ぐに陛下が謁見の間に入られた。
「それでは、詮議を始める。ゲラン、亡骸の鑑定結果はどうなった。」
「はい。骨だけでした為、思ったより難航しました。まずジョセフィン・サマーズ様に骨から想像できる生前の顔を肖像画を描いていただきました。それを基にライディンの血縁関係者や友人達に確認したところ、ライディンであると証言を複数人から得ました。」
ジョセフィン様は有名な宮廷画家だ。骨から生前の顔を絵に描くなんて・・・数えきれないほどの人物画を描いてきた、彼にしか出来ないことだろう。
陛下の手元には羊用紙で描かれたような複数の絵が届けられた。陛下は一通り見やると大臣達に渡した。その絵を見ながらザワザワする大臣達を右手で制すると、陛下は話を続けた。
「なるほど、それで?他には何がわかったか?」
「肖像画とは別に、ダリスを含め血縁関係者の血と亡骸の骨を削った際に出た粉をマルゴに鑑定を依頼しました。マルゴ曰く、血縁関係にある人物に間違いないそうです。」
(マルゴ?どなたかしら?)記憶を探るがマルゴという名に心当たりが無かった。不在だった3年間の間に王宮に取り立てられた方かもしれない。そう考えると3年間の不在は長い期間だったと改めて感じた。
「わかった。他には何かあるか?」
「骨を組み合わせて身長を計りました。実家に残されていたライディンの服の丈を計りましたが、ライディンの身長で着る身丈とほぼ同じでした。調査結果は以上となります。」
「ふむ。亡骸から得られた情報、先日の『夢渡り』のアーリス嬢の証言、使用された毒、魔法陣・・・辿っていくと全てライディンを示している。アーリス嬢の事件は、ライディンが犯人であったと確定する。」
陛下が断じたちょうどその時、羊用紙に描かれた絵がアーリスの元に届いた。
そこには、ライディンにそっくりとまでは言えなかったが、ライディンの面影のある肖像画が描かれていた。(ライディン・・・貴方どうしてこんなことを・・・)彼の肖像画を見ながら改めて複雑な想いが込み上げてきた。
「犯人は既に故人であるゆえ、処罰することはできぬ。アーリス嬢が望めば、血縁関係者に責を負うようにすることは可能だ。アーリス嬢は望むか?」
「陛下、私はそのような事は望みません。血縁関係者の方達には、なんら咎はございません。私の望みは・・・ライディンの亡骸を家族の方にお渡しいただきたい。それだけでございます。」
陛下はわかったと言って鷹揚に頷いてくださった。
侍従によって肖像画は回収された。ザワザワしてきた大臣達に向かい、静かにするよう陛下がまた右手で制した。
「皆の者、既に承知しているはずだが詮議の内容は他言無用。漏らせば処罰対象となる。特にアーリス嬢のことは秘匿事項だ。1部でも漏らした場合は、厳重に処罰する。また、前回の詮議の後にアーリス嬢とダリスに詰め寄った者がいたようだが、また、同様のことがあれば、こちらも厳重に処罰する。よく覚えておけ。」
前回、ダリスとアーリスに詰め寄った大臣達の顔色がサッと蒼白になった。ザワついていた場がシーンと静まり返った。
「事実関係は全て確認し、証拠は揃った。だが・・・」
陛下は考え込むように、顎に手を当てゲラン様を見た。
「我々は物証を見ているから確信が有るが、真実を正直に語ったところで信じる者がいるだろうか?特に口さがない夫人たちは、有ること無いことを騒ぎ立てそうだ・・・そもそも、アーリス嬢は幽霊の花嫁と言われていた。幽霊達がアーリス嬢を助けたなど話せば、余計な騒動となりアーリス嬢が巻き込まれ兼ねない。ゲラン、何か考えはあるか?」
確かに幽霊に助けられたと言っても、信じてくれる人はなかなか居ないだろう。ましてや3年後に忽然と現れたなんて、話し的に無理がある。そう考えた時にゲラン様が口を開いた。
「アーリス様は3年間の記憶がございません。社交界に復帰出来たとして、その穴を埋めることは出来ない。いっそ、嘘を混じえて本当のことを流布すればよいのでは?」
「ゲランどういうことだ。」
「幸い死人に口なしといいますので。あの毒婦の呪いとすれば良いのではないかと。」
「ナターシャか。」
「はい。以下のような内容はいかがでしょうか。
『・ナターシャは自らが捕まった時は、アーリス様を殺害するように手配していた。また、アーリス嬢に不幸になるよう呪いも掛けていた。
・アーリス様は公爵家で刺客に毒を盛られた。だが、王宮に運び込まれた時には実はまだ息があった。
・殺し損ねたと思った刺客が礼拝堂で再びアーリス様襲ったが、神の怒りに触れ礼拝堂に雷が落ちた。礼拝堂にあった骸は神の怒りに触れた刺客のものだった
・神はアーリス様を助けるため、ナターシャの呪いが解ける3年後に移動させた。』簡単に言えばこんなシナリオです。」
「ゲラン、その話だと色々辻褄が合わないが・・・。」
「所々に本当のことを混ぜれば、全てに辻褄が合わなくても良いのです。礼拝堂に雷が落ちたのは事実、アーリス様が現れたのも同じ場所。あの日雷が落ちたのは、使用人を含め大勢が目撃しています。なんと言っても、3年前の衣装を着たアーリス様自身を多くのものが目撃しています。この話には、重要な点が3つあります。
1つには、この出来事がアーリス様のせいではなくあの事件のナターシャが原因であり、あくまで被害者であること。
1つには、アーリス様が幽霊等の忌避すべき存在ではなく、神に守られた貴い存在であること。
1つには、3年間の記憶は無くても決して瑕疵などはなく、社交界で謗られる恐れが少なくなることです。
様は真実は作れば良いのです。・・・"悲劇の王子の呪い"のように。」
アーリスはポカンと口を開けて聞いていた。最初に会って気絶したメイド達を思い出す。確かにあの時は忌避された忌むべき存在と捉えられていたと思う。
「そうか。だが、それを余が流布するには・・・教会がうるさそうだ。」
「はい。この話は真実はこうだったとまことしやかに流される"噂です。"王宮に入り込んでいる間諜や噂好きの淑女達、使用人達に流布するのです。私の予想では、あっという間にこの噂は他国まで流れることでしょう。」
「教会がこの件を審議にきたらなんと応える。」
「それもまた、事実を述べられば良いかと。3年前に別の遺体と間違えられて行方不明になっていた令嬢が見つかった。令嬢はその間の記憶がなく、3年前の衣服を着ていた。人知を超えた加護を感じずにはおれません。と。余計なことは言わず、踏み込ませぬよう。噂はあくまでも噂だとシラをきるのです。」
「なるほど・・・」
「アーリス様の今後を考え、同情を誘うこと、神秘的な何かが、アーリス様を守ったと思わせるように誘導した方がよろしいかと。」
「ウーム、だが、そんなに上手くゆくか?所詮噂は噂に過ぎぬだろう。」
「人は皆、聞きたいことしか耳に残さぬものです。人の悲劇は甘く蜜の味であり、神の奇跡は心を揺さぶります。幸い3年前のあの事件は大事件だった為、皆覚えています。問題はないでしょう。万が一、アーリス様への悪辣な噂が出たら潰します。我々の意図したい内容で流布することを許可いただければ即刻、取り掛かります。また、社交界の口さがないご夫人方は、幸いこの場にいるもの達の伴侶が大半です。各々方、ご自分の夫人たちにキチンと真実を正しく伝えるようお願いいたしますよ。もし、アーリス様への悪辣な噂がご夫人たちから流れたら・・・その時はどうなるかわかりますね。」
ゲラン様はニッコリと微笑みながら大臣達一人一人をゆっくりと見つめた。ゲラン様の威圧する様な黒い微笑みに大臣達はコクコクと首を人形のように縦に振った。中にはゲラン様と目が合ったのか、ヒッと言っている声も聞こえた。
「ふむっ・・・人心を操るにはその方が良いかも知れぬ・・・。民草は昔から、悲劇的で劇的な話を好むと聞く。分かった。そなたに任せよう。」
「ありがとうございます。」
「では、下がれ。即刻取り掛かれ。」
「はっ。御前失礼致します。」
ゲラン様はサッと謁見の間から姿を消した。
今度は、陛下が大臣達を睨め付けた。
「皆の者、分かっているな」
大臣達は、先程の再現のようにコクコクと首を縦に振った。
「では本日の詮議は終了とする。イソラ公爵、アーリス嬢にはまだ話がある。その他の者は皆下がれ、ご苦労であった。」
大臣達がワラワラと謁見の間を退室する中、侍従に呼ばれお父様と共に陛下の執務室に向かって行った。
(真実は作るものである・・・か。)
それは、真実を得てから初めて言えることなのだろうと思った。ゲラン様の仰ってくださったように、この真実はきっと私を守ってくれるだろう。理由は分からないが、そんな風に感じられた。
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