風の向こう側
ママは死者が乗る列車をホームで待ち続けていた。ホームは果てしなく長く、その果ては闇の中に消えていた。ホームには一台の電話が設置されている。それは下界の自殺志願者と繋がる電話。電話が鳴った。ママは自殺志願者に、死を選択させることも、生きることを説得することもできるのだった。
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