幸せが終わるとき。（完結）

二人、また出会う日まで。

リア。

傍にいて、楽しくて、笑いあって。

脈ありなのでは、と思うのに、手を伸ばせば距離をとられる。

それにたまに、何か考え事をしてる顔が、

悩まし気で、綺麗で、誰か思ってるのかなとは思ってたんだ。

「レアって誰…？」
「え、ええっと」
「嘘だよ」
「え…」
「知ってるよ。ずっと何か考え事してる時、考えてる人だよね？何か一緒にいる時、ずっと考えてたもんね」
「知ってたんだ…」
「今も好きなの…？」
「うん」

「ずっと好きだよ」

胸に錘が落ちたように、辛い。好きな子に好きな男が居ると言うのは、目の当たりにすると、初めてだけど結構ショックなんだな。


「どんな人なの？」

それから、俺は強烈なのろけを聞いている気分になった。優しい、可愛い、いざと言う時頼りがいがあるなど。自分自身が頼りがいがないために、自分のコンプレックスを刺激された気がした。

「俺の事は何て思ってるの？」
「…好きだよ」

ドキッとした。自分の事かな、何てうぬぼれも大概にしろ。

「友達として」

何だかイライラして、自分らしくない事をしてしまう。

ドンと手を壁にあて、追い詰めて、

「俺だって男なんですけど」


教えてあげるよ、君が思ってるような男じゃないって。